844回目 2021/7/5
『笑うせぇるすまん』みたいな、不思議なアイテム系もそういえば好きだったな、と思いました。
一回目
お題『地獄夜風』
必須要素(無茶ぶり)『1000字以上』
文字数『884文字』 未完
タイトル『無実の復讐鬼は罰と踊る』
この世は地獄だ。
見えている物全てが灰色で、動いている物全てが煩わしい。
家族は死んだ。友は離れた。恋人は裏切った。
俺の周りにいた人間は、俺だけを取り残して去っていく。
「……は」
目が覚めた。
夢を見ていたかもしれないが、何も覚えていない。ただ、夢見は悪かったのか寝汗がひどい。
見回すと、月明かりが崩れかけていた建物の中に降り注いでいた。通り過ぎる隙間風は、体を冷やすくらいの冷たさを孕んでいる。
友はいない。冤罪をかけられた時、誰も俺を庇おうとする奴はいなかった。初めから、俺には友と呼べるものなどいなかったんだろう。
恋人は裏切り者だ。俺の無実を知っていたはずなのに、嘘の証言をして切り捨てた。自分の家の借金を補填する代わりに、俺の命を売ったんだ。
家族は処刑された。俺の罪を冤罪だと信じてくれたから、連帯責任だと執行官はのたまった。俺にはもう、謝罪する機会さえ奪われた。
不思議なことに、地獄のような日々でも朝がくれば夜も来る。
腹も空くし、眠気も訪れる。人間の体は、抱える怨念がいかに大きくとも、生物の欲求に忠実らしい。
生きた。愛していた家族には、死んでからいくらでも詫びる。
その前に、ケジメはつけないといけない。
「なに……何よこれ?! 何なのよ!!」
金切理声が聞こえる。
あぁ、懐かしい……殺したいほどに。
「パパ! ママ! ユリウス! みんなどこ?!」
「いないよ。誰も」
息を呑む声がして、足音が速くなる。
そして、壊れた扉から姿を表したのは、俺と俺の家族を端金で打った女。
「な、っ……んで、アンタが、ここにっ!?」
「用事があったから、立ち寄っただけだ。長居はしない」
「私の、家に、何をしたっ?!!」
「お前が俺にしたことと、同じことを」
もっと激情にかられると思ったが、案外落ち着いていられる。
まぁ、ここでやったことが初めてじゃないからな。
「なに? 私がアンタに何をしたって」
「冤罪をでっち上げ俺たちの一族を根絶やしにした悪人//(時間切れ)
二回目
お題『これはペンですか?違うわ、それは小雨』
必須要素(無茶ぶり)『この作品を自分の最高傑作にすること』
文字数『997文字』 未完
タイトル『気候遺物』
学校からの帰り道、ポツンと落ちていたペンを拾った。
「誰のだろう? 交番、かな」
少し見てみたが、なんか高そうなペンだった。スーパーの文房具コーナーで見るのとは違う、専門店に置いてありそうな感じ。
特にこの、金の縁取りがされた装飾部分がそれっぽい。持ち主は困ってるだろうから、早く届けてあげよう。
「えっと、最寄りの交番はどこだっけ……」
「ねぇ、そこのあなた」
「うん?」
スマホを取り出して地図アプリを起動した直後、女性の声がして思わず振り向く。
誰か別の人を呼んでいたかもしれない、と思った一瞬の葛藤は無駄に終わった。
その女性は、明らかに僕をみて声をかけてきていたから。
「えっと、僕ですか?」
「あなた以外に誰がいるの?」
「ですよねー」
「あなた、それをどうして持っているの?」
どうやらこの人は、前置きとか会話の流れとかはどうでもいいタイプらしい。困った、コミュニケーションが独特な人は苦手だ。
「さっき拾ったんです。ここで……あ! もしかしてあなたがこのペンの持ち主ですか?」
「違うわ。それはペンじゃない、小雨だ」
小雨? あぁ、自分の道具に名前つける系の人かな。
ぬいぐるみに名前をつけるのと同じ理屈だろう。僕の周りにも、少ないながらそういう人はいた。
「小雨ね。交番に届けようと思っていたけど、君のなら返すよ」
「……なに?」
「あれ、違った? 君のじゃないの?」
「……いや、私のだ。受け取ろう」
変な間があって不審に思いつつ、僕がその女性にペンを渡そうとした……その時。
「っ?!」
「え? ……わ! 雨が!?」
女の人がいきなりバックステップをしたかと思うと、急に僕の頭上から雨が降ってきた。
予報では今日一日ずっと晴れだったはずなのに……と頭上を見上げると、やっぱり雲ひとつない快晴で。
「狐の嫁入り、ってやつか? にしても、なんでここだけ?」
空は晴れているのに雨が降るなんて、初めて体感したな。なんてのんきにしていられたのはほんのわずか。
少し周りを見渡すと、なぜか僕の周りだけ雨が降っていることに気がついた。
いくらなんでも、こんな局所的に雨に降られるなんておかしい。
「ひとまず、雨宿りできる場所を探さないと」
女の人には悪いが、こっちだって風邪なんかひき//(時間切れ)
まあ、お題がお題なので『気候遺物』の場合は展開を制限時間に丸投げしてしまった失敗作でしたが。




