829回目 2021/6/20
スマホの誤字変換が煩わしい時もあります。
一回目
お題『小説家の英霊』
必須要素(無茶ぶり)『フォロワーの誰かに○される』
文字数『1047文字』 未完
タイトル『文豪と語らう霊能者』
僕は幽霊が見える。
まあ、ほとんどの人に共感なんてしてもらえないから、特別な特技というわけでもない。
この前、ぽろっと友達にそれっぽい匂わせ発言をしたら、次の日SNSで暴露され不思議キャラがついてしまった。不本意だけど。
たまに暇つぶしになるくらいの相手がいるくらいで、ほとんどがこの世に未練を残した悪霊ばかりだから、コミュニケーションも命がけだし。
この前なんて、自称・自己破産して自殺した敏腕社長に道連れにされそうになった。全力で拒否して殴ったら、少し大人しくなったけど。
「……とまあ、そんな感じで人生過ごしてるよ」
『ふむ、なるほどなるほど……興味が尽きないな。幽霊が見える人間とは、私も初めて見る』
「へぇ、幽霊歴長そうなのに、出会わなかったんですか?」
『しかり。存外、現れるものではないぞ? そも、君のようにはっきり知覚され、滞りなく話が通じるものなど、現世にはおらんと思ってあったくらいだ』
「へぇー、そんなもんなんですね」
と、生前は結構な売れっ子小説家だったらしい幽霊に、僕の半生を語っていた。
今回は非常に稀な暇つぶしになるタイプの手合いで、なんでも創作のネタにしたいから話を聞かせてくれ、とのことだった。
出会ったのは商業ビルの中にある本屋の一角。別にそこで亡くなったわけではなく、本があったから居着いたらしい。
ただ、さすがに本屋の片隅で独り言をペラペラしゃべるわけにもいかず、小説家と話しているのは非常階段の踊り場だ。
「ふと思ったんですけど、幽霊が見える人間と同じくらい、幽霊になった人間もネタになるんじゃないですか?」
『うむ、君のいうこともわかるが、どうもなってみたところで面白いものでもないのだ。うまく言葉にはできぬが、好奇心が薄れてしまう、とでも言おうか。とかく、あらゆる事柄において関心がなくなってしまって、観察どころではないのだ』
「うーん、いまいちピンときませんね。だったら、僕が話した内容も興味ない、ってことになりませんか?」
『それが不思議と、生前と同じくらい関心を持てておる。相手が霊体の身であるが故かもしれぬな。生きた人間との語らいは、知れず私の生前を思い出させてくれるものなのかもしれぬ』
「あー、幽霊って常に無気力な感じ、ってことですかね? で、生きた人間の近くにいると、少し喧嘩になる、と……あれ? 僕もしかして生気吸われてる?」
『ぬ? それは、私も否定できぬな。わっはっは」//(時間切れ)
二回目
お題『汚れた血』
必須要素(無茶ぶり)『200字以内』
文字数『199文字』 完結
タイトル『綺麗な血』
「純血がそんなに偉いのか?」
妻と子の亡骸を胸に抱き、慟哭と怨嗟を叫んだ激情を忘れない。
「答えろ、父上」
家族の仇を見下ろしつつ、俺は冷静さを保つ。
貴族の後継を弟に押しつけ逃げて以来の再会だが、父の荒い息が妙に癪に触る。
「……当然だ。汚れた血を取り込んだ愚か者にはわかるまい」
無駄だった問答の後、足蹴にした頭を踏み潰した。
貴族の尊い血は、家族のものより汚かった。
ここではあえて修正せずに、『15分』で書いた原文ママを載せていますが、やっぱり気づいたら修正したい衝動に駆られます。
あとついでにグチると、『200字以内』とかまとめられる訳ないだろ。




