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811回目 2021/6/2

 いつの間にか隔日(かくじつ)投稿が当たり前になってきている……。


 一回目

 お題『白い微笑み』

 必須要素(無茶ぶり)『街灯』

 文字数『1057文字』 未完


 タイトル『真っ白な彼女』


「人って、何をしたら幸せになれると思う?」


 公園で隣を歩く彼女は、鼻歌をそらんじるように問いかけた。


 積極的に話しかける彼女の言葉に相槌を打っていただけの僕は、初めて彼女の横顔へ視線を向ける。


「それは、人それぞれじゃないか?」


「どうして?」


「たとえば、僕はあまり食事を娯楽に思えない。美味かどうかより、一日の必要摂取カロリーや必須ビタミンなどを効率的に取り入れれているかの方が重要だ。対して君は、成分よりも美食に傾倒する傾向がある。どれだけ偏った栄養バランスの食生活でも、その時々に味覚を満足させられれば十分だと言うだろう」


「えーっと、言いたいことはいろいろあるけど、とりあえず一つだけ先に反論させてもらうね……私を食いしん坊みたいに言うな!」


 最初は興味深そうに僕の話を聞いていたはずの彼女は、次第に表情を引き攣らせ、最後は作り笑顔で僕の肩を叩いてきた。


「……痛い」


「女の子にありえない評価を下した君が悪い」


 ふん、とそっぽを向いた彼女は少し小走りになって歩調をずらす。


 さっきまで見えていた横顔はわからなくなり、後頭部だけが僕に向けられる。


「人の幸せについて尋ねたのは君だろう? その答えの根拠となる具体例を示したつもりだったのだが」


「わざわざ私と君の特徴で比較しないでよ……本当、これだから体重管理の必要ない生活のやつは」


 正直、なぜ僕が非難を受けるような目を向けられねばならないのか、理解に苦しむ。


 体重が上下したところで、即座に生命の危険につながふんけでもあるまいに。


「ほら、人ってさ、こんな些細な会話でも嫌だって思ったり、逆に楽しいって思えるわけじゃない? だったら、いつ、誰が、どんな状態でも『幸せ』になれることってあるのかな? って、ふと思ったの」


 この時、ちょうど横にあった街灯が点灯し、彼女の微笑みが白く照らされた。


 夕方から夜になろうとしている時間帯、彼女が僕に何を期待して、そんな抽象的な問いを投げかけているのか。


 わからないが、わからないなりに答えるしかない。


 いつだって彼女は、理屈よりも感情を優先させてきたのだから。


「人は同じ生き物になれない。同じ刺激でも、感じ方は千差万別、違ってくる。同じ刺激を与えて、万人が幸福感を得られるなど、ありえないと僕は思う」


「そうかな?」


 僕なりの誠意を示したところ、彼女は一度立ち止まって、道を戻ってきて。


「……は?」


 僕に、抱きついてきた。


「//(時間切れ)




 二回目

 お題『来年の怒り』

 必須要素(無茶ぶり)『セリフのみ』

 文字数『895文字』 完結


 タイトル『受験生の心構え』


「……あーもう! 受験勉強やだ! 遊びたい!」


「ほら、口よりも手と頭を動かして。受験も大事だけど、今は目の前のテストに集中しなよ。点数、志望校の偏差値的にヤバいんでしょ?」


「そーだけどー、やっぱりムリ。机でじっとしてるの、性に合わない」


「はぁ……珍しく勉強教えて、なんて殊勝なことを言い出したと思ったら、いつも通りに逆戻りか」


「ちょっと、なんか失礼なニュアンスを感じたんだけど?」


「大丈夫、褒めてる褒めてる」


「なんかムカつくー! ってか、受験なんて来年の話なのに、なんで今から焦らなきゃなんないの? もうすぐ三年だけど、まだ二年生なのにさ」


「準備期間が長ければ長いだけ、やれることは多いからだよ。受験生は熱量にもよるけど、志望校に入ろうとしのぎを削って過ごすから、入試の日が近づくにつれて殺気立ってくる人も多いし。そんな人たちより、少し余裕を持って準備できるのが、今みたいな時期からの早い受験対策だと思う」


「……ん? 要するにメンタルの問題なの?」


「メンタルの問題でもある、が正しいかな。やっぱり知識を溜め込んで、かつテストの問題の解き方を知っていれば、取れる点数の幅はだいぶ違うと思う」


「うーん、よくわかんないなぁ」


「まあ、今まで遊んでばっかりだった人が、いきなり勉強し始めたところで、ピンとくる話じゃないとは思うよ。俺も、まだよくわかってないし」


「自分でもよくわからない話してたの?」


「残念ながらね。ちなみに、受験関連の愚痴は二年前に受験生だった兄からさんざん聞いてたから、知ったかぶりできるだけ」


「情報元も身内って……ネットで拾ってきた話かと思ったのに、なんか一気にどうでも良くなったね」


「それはうちの兄に失礼じゃないかな? でも、今の君と同じように遊びたい遊びたいとごねてても、大学には入れたんだから頑張れば大丈夫だよ、きっと」


「うーん、慰められ方に納得いってないけど、わかった。ひとまず、あんたの兄貴より上の大学目指すよ」


「そう。期待しないで見守ってるよ」


「よっしゃ、目指せ東大!!」


「うん、絶対ムリ」


 めっちゃ早い梅雨入りしてから暑いですよね。そうなるとやる気がね、なくなってきてですね……。


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