790回目 2021/5/13
SNSはとんと情弱なのに、ツイッター系の用語が投げられると辛いです。
一回目
お題『淡い絶望』
必須要素(無茶ぶり)『フォロワーの誰かを○す』
文字数『918文字』 未完
タイトル『過ちの所在』
『はなまるさんからブロックされました』
「……やっちまった」
俺のやってるSNSのフォロワーの中でも、ネットで発言力が強い人と決裂してしまった。
別に有名になりたいわけじゃないか、はなまるさんと比べれば俺の知名度や人気なんてたかが知れてる。
明日なれば、残りのフォロワーもあっという間にいなくなるだろう。
あんまり親しくないとはいえ、友達だと思ってた人から縁を切られると思うと、軽く絶望する。
そこまで熱心に活動していたわけじゃないのに、現金なやつだと自分でも思うけど。
「でも、やっぱり建前はあっても本音は偽らない方がいいよな」
喧嘩、というか決裂した理由は、簡単にいえば価値観の違いである。破局の理由っぽいがそうじゃなくて。
ネットリテラシーに触れる問題について、はなまるさんは過激派で俺が慎重派だった。一言でまとめると、こんなところだろう。
はなまるさんもそうだけど、どうしてみんな、ネットの環境と現実の環境を別に考えるんだろう?
たとえば私刑とか、したい気持ちがわかるような人もいるけど、大概は騒ぎすぎだと思ってしまう。
ほとんどの人は、心ない言葉を書いたメッセージの送信ボタンを押す責任を軽視している。
気づかないのだろうか? その言葉によって、人を殺してしまうかも知れない、って。
少し前にも、テレビに出演していた人が不祥事を起こし、ネットの誹謗中傷から発展したストーカーや嫌がらせ事件などにより、自死したと報道されていた。
ほとんどの人が自業自得だと思うのかも知れないが、俺はそうは思えない。
むしろ、自殺幇助をした無責任な大衆になる恐れを懸念してしまう。
大勢がやっているからわからなくなるだけで、殺人に近い罪も責任も『ネットで誹謗中傷した人などを含めた全員』にあるはずなのだ。
いじめの責任論に近い。実行犯や首謀者ももちろん悪いが、知っていて放置する傍観者にも、というやつ。
俺だって全てを同意するわけじゃないし、否定するわけでもない。
ただ、『自分から人を傷つける』ことに対して、もう少し重く見るべきだとは思う。
匿名だから、じぶんだ//(時間切れ)
二回目
お題『フォロワーの神話』
必須要素(無茶ぶり)『ガラパゴス諸島』
文字数『806文字』 未完
タイトル『身勝手な需要』
模倣は限界を超えてはならない。
いつからあったのか、まるで神話のように根底に根付いた価値観は、しかし新たな価値観によって壊さられるのも世の常で。
ただ愚直なまでに写実的な模倣をするものとは別に、確かな個性を残すものが増えてきた。
「それで、贋作作りの個性が人気を左右するとか、本末転倒じゃない? 個性殺してなんぼの商売だろうに」
「尖ったものが欲しいんだろ? よくいえば希少性か、独自性ってやつ。本物と見紛うものを作ってこその贋作師、なんで考えはもう古いのさ。多分ね」
暗く小さな部屋の中で、二人の男が気だるそうに話している。
着物を着崩し、畳の上でだらけている男はまぶたが半分閉じてあくびを一つ。
話に付き合っている男は、見本となる絵画を見ながら忠実に画風を真似て絵を描いていた。
「古いとか新しいとかの問題じゃねぇだろ。価値基準の革命みたいなもんだ。なんだ? 偽物なのに贋作師の顔が見たいとか、それただの実力不足を露呈してるだけじゃねぇか」
「昔気質な職人は、まあ受け入れられないだろうね。君みたいな頑固者は特にさ」
「けっ! 師匠がそう言う人間だもんで!」
「はっはっは、それは悪いことをした」
不貞腐れている男は、今も筆を動かす男の背中を睨みつける。
だらけて愚痴をこぼすだけの弟子に、何も指導をせずにただ仕事をしているだけの師匠。
この関係に疑問を覚えたことはないが、今この時に限っては放置されて何も思わないはずはない。
「いいのかよ? この流れだと、師匠の仕事がバカにされるぞ。流行遅れの骨董品って、前にバカにされたこともある」
「あぁ、だから他の贋作師のお弟子さんとトラブルを起こしていたのか。ダメだよ暴力は。そこは作品で殴り返さないと、職人としての腕が腐るよ?」
「うぐっ……」
かと思えば、師匠らしいことを不意打ちで突きつけてくるため、//(時間切れ)
自分の根っこや引き出しはまだまだネット音痴のままですので、ストーリーそのものを組みにくいんですよね。しんどい。




