777回目 2021/4/30
もういつ書いたかわからないネタでした。
一回目
お題『彼女の嫉妬』
必須要素(無茶ぶり)『ピスタチオ』
文字数『1062文字』 未完
タイトル『間の悪い男』
あぁ……修羅場ってこういうことを言うんだな。
「ねぇ、神崎くん? その妙に馴れ馴れしい子って誰かなぁ?」
「えっと……部活のマネージャー、なんだけど」
「あ、じゃあ私からもいいですか先輩? この妙にベタベタしてる人、誰ですか?」
「あー、中学から一緒の同級生で、友だち、だけど」
『へぇー?』
俺には一生縁のないイベントだから、今のうちに拝ませてもらう。ついでに合掌。
放課後、帰宅部の俺はさっさと帰って高校の最寄り駅まで着いたところで、明日提出期限の課題を学校に忘れたのを思い出してしまった。
そのまま帰って現実逃避しながら寝る、って選択肢もあったんだが、気づいちまったからには寝覚が悪いと取りに戻れば、こんなことになっていたというわけ。
にしても……もうどっちかと付き合っちまえばいいのにと思う。
神崎とは直接的な関わりはないものの、同じクラスだから顔見知りではある。
中学からの付き合いとか言ってた真咲も同じクラスだが、当然ながら面識のない後輩さんははじめましてになる。
まあ、どっちもかわいい子で両方から嫉妬されながら選んでないとか、贅沢な奴めとは思うがそれ以上に寒気を覚えてしまう。
昔から無意識に『他人の立場』を『自分のこと』のようにトレースしちまう癖があって、今もその感覚にタマが縮み上がってんだよな。
クルミがピスタチオになっちまってんじゃねぇかな? わざわざ確認したりはしないが。
「っつか、早く終わってくんねぇかな……」
それでもこんな聞きたくもない痴話喧嘩を待っているのは、その教室に俺の忘れ物があるからだ。
さすがに、こんな修羅場の中を我関せずと入っていく度胸はない。槍玉にあげられたら、逃げられる気がしないからな。
でもさっさと帰りたいのは事実。俺にできることは、こいつらの話が早く終わって出ていくことを、陰ながら念じることだけだ。
「……あ」
「げ」
すると、俺の念が間違って通じたらしく、神崎が俺に気づきやがった。
教室後ろの窓から覗いていた俺と、教室中央で両手に華を握ったモテ男の視線がぶつかる。
(助けて!)
(断る)
(なんで?!)
(自業自得だ)
伝わったかはわからないが、一瞬のアイコンタクトでこちらの意思を告げると、声をかけられる前に教室から逃げ出した。
チキンでもなんでも言うがいい。俺の共感能力はそれくらいキツいんだよ。
ほとぼりが冷めた頃に、また出直すか。
下足場までもどって//(時間切れ)
二回目
お題『ワイルドな鳥』
必須要素(無茶ぶり)『二号機』
文字数『893文字』 未完
タイトル『生命vs機械 仁義なき戦い?』
「アホー、アホー」
「こ、んのクソカラスがぁ!!」
「落ち着け室長! 相手はカラスだ!! 実験動物だぁーっ!!」
「止めるなぁ! 俺の、俺のかわいい災害探索工作用途試作機スパイダーくん二号のカタキぃ!!」
「みんなぁ!! 乱心した室長を止めろぉ!!」
とある研究所で、狂ったように叫ぶ中年を大勢の白衣を着た人間が拘束していた。
血の涙をリアルに流す姿は普通に恐怖だし、最低でも五人に抑え込まれてなおカラスへ向かって歩みを進める執念も怖い。
中年が向かう先には、知性を飛躍的に高めた人工生命体。カラスモデルである。
中年が荒ぶってる理由がこのカラスにあり、汗と涙の結晶だったロボをメタメタに壊されたからである。
タチが悪いのが、バックアップ用にと積まれたブラックボックスを念入りに壊していることだろう。別のサーバーにデータを転送しているとはいえ、復元にはかなりの時間を要することは間違いない。
どこから聞きつけたのか、荒ぶる中年が大事にしているとわかっていて、知性カラスは開発者の目の前でぶっ壊したのだ。血の涙も流したくなる。
「アホー! アホー!」
「ぐるぅあああっ!!!!」
「室長ーっ!! うちは生命科学も機械工学も同じくらい重視して研究してるんですから、希少な五世代サンプルは殺しちゃまずいんですって!!」
「知るかぁ!! うちの、うちのスパイダーくんを、二体もぉぉ!!」
「え、あのカラス一号機も壊したの?!」
「常習犯かよ、あのクソカラス!!」
中年の発言により、男を止めていた白衣勢にもカラスアンチが生まれた。
今この場にいるのは機械工学の研究者ばかり。しかも、スパイダーくんにかけた時間と労力は、中年と同じかそれ以上。
中年を止めることこそやめないものの、カラスへの怒りは確実に膨れ上がった。
「おい、変な気は起こすなよ!? そのカラスはDNAデータもろくに取れてないんだ!! 奇跡的な確率で生まれたサンプルだぞ?! わかってるよな!?」
「アホー!! アーホー!!」
中年の助手が叫ぶも、怒れる研究者たち//(時間切れ)
どちらも割とおふざけが入っているシチュエーションなので、無理やりお題や無茶ぶりを完遂しようとしてこうなったのでしょう。涙ぐましい努力です、たぶん。




