767回目 2021/4/20
個人的にタイトルはいい感じにできましたが、内容は微妙でした。
一回目
お題『綺麗な秋雨』
必須要素(無茶ぶり)『武田鉄矢』
文字数『1016文字』 未完
タイトル『不良教師は真面目さを説かない』
「はい、じゃあ武田鉄矢みたいな授業しまーす」
二時限目の現代文が始まって早々、やる気がないことで有名な高田先生がそう言った。
入学して半年以上が過ぎ、大方の先生の性格や傾向が見えてきた俺たちは、またか、と思うほどには慣れがきていた。
「えーっと、せんせー、質問です」
「はい、相川さん」
「二学期の中間が控えてるんで、やる気がないからって授業で遊ぶのはダメだと思います」
「ダメだなぁ、相川さんは。花の十代、かったるい授業、楽しいだけの放課後。君たちには今しかできない体験をさて欲しいからこそ、僕は身を削って提案しているんです。わかりますね?」
「はーい、身を削ってるのはせんせーの暇つぶしに付き合う私たちだと思いまーす。普通に勉強させてくださーい」
「なるほど、まず君たちが気づくべきことは『真面目過ぎるのがいいこととは限らない』ということでしょうね。大人に歯向かってなんぼの若さですよ? さぁ、不良まっしぐら!!」
「はーい、キンパチ先生をやりたいならそういうの一番ダメだと思いまーす」
教室には失笑が漏れ、ため息も多分に混じる。
なんかそれっぽい説得で子供を騙そうとする、悪い大人の見本みたいな人だ。熱血教師を演じた人とは似ても似つかない。
「というか先生、また授業の準備忘れたんですか? いい加減にしないと、また学年指導の先生に怒られますよ?」
「増田くん? 大人には事情があるんですよ、暇な時間が大量にある君たち学生と違ってね」
「マジでなんで教師してるんですかあんた?」
たまらず指摘したら言い訳にもならない弁明ばかり……本当、よく教員免許が取れたもんだ。
諦めて背もたれに体重を預け、外を眺めてみる。
雨が降っていた。季節を考えれば、秋雨、ってやつだな。
今年は台風が少なかったからか、雨足もどこか大人しい。折り畳みでしのげる雨量と風量なら、帰りが楽でいい。
「えー、じゃあ人という字は」
「めっちゃ下手なやつするじゃん。高田先生、ネタないなら大人しくテスト範囲の授業しようよ」
「では皆さん、人という字は何に見えますか?」
「まさかのクイズ方式かよ、今日の自習!?」
「自習じゃないです、武田鉄矢風授業です!」
一部の生徒と元凶の先生がきゃっきゃ騒ぐ中、真面目な生徒はテスト範囲の勉強をし始めたようだ。俺もそうしよう。
「テスト、大丈夫かな……」//(時間切れ)
二回目
お題『つまらない発言』
必須要素(無茶ぶり)『ポテトチップス』
文字数『895文字』 未完
タイトル『友情はポテトチップス』
「なぁ、ポテトチップスって『ジャガイモの記事』って意味だよな?」
「冗談でも本気でもいいが、つまらんことを言う奴は死ねばいい」
「素朴な疑問を口にしただけで死ねって言われる人の気持ち、わかる!?」
わからないって、クソみたいな話振ってくるバカのことなんて。
「っつか、ポテチ食いたいならコンビニかどっかで買えよ。そして二度と俺に話しかけんな」
「だからなんでお前、事あるごとに俺を無き者にしようとしたり絶交しようとすんの?! 俺、お前との友情に亀裂入れるようなことした?!」
「…………存在」
「友だち甲斐のねぇやつだな!!」
そもそもうるさいやつ嫌いなんだよ、こっちは。なのに変なシンパシー感じたのか、やたら絡んでくるようになったし、引き剥がしてもしつこいし。
一方的な友情を押し付けられてる身としては、本当、たまったもんじゃない。
こちらの意思表示はとうの昔に終えてるのに、なんでこのバカは無駄に折れないのか。
「うっせぇな(ボソッ)……で? なんの話だ? これ以上騒ぐんだったら聞くだけ聞いてやる」
「おい、今さりげなく『イケメン』って言わなかったか?」
「切り取るぞ? てめぇの仕事してない体の部位全部?」
「そこは耳だけだろ被害増やしてんじゃねぇ!」
ちっ、どさくさに紛れて頭に刺してやろうと思ってたのに……想像でやっとくか。
「あー、まー、なんだっけ?」
「ポテチと記事がどうの」
「そうそう! こないだホラーゲームやってたときに、日記みたいなアイテム拾ったら『Tips』って書かれててさぁ!」
あ、なんかもう聞くかなくなる馬鹿話だと察した。
「なんで読むかわかんなかったけど、チップスっぽいだろ? じゃあ、ポテトチップスって直訳すると『ジャガイモの記事』になるんじゃないかって」
「違う。そもそもTipsに記事の意味はない。ゲーム用語だとしても、裏技とか秘訣って意味になる」
「へー、そうなのか……ん? でも俺が取得したアイテムは単なる日記だったような?」
「世界観を補う補足説明とかヒントが『Tips』なんだろ? //(時間切れ)
今回のお題は割と難易度高めだった印象です。両方コメディっぽい流れになったのは、茶化すしかなかったからかもしれませんね。




