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763回目 2021/4/16

 今回はちょうどいい具合に無茶ぶり要素が邪魔でした。


 一回目

 お題『戦艦の家』

 必須要素(無茶ぶり)『ボールペン』

 文字数『1041文字』 未完


 タイトル『捨て犬たちは鉄錆(てつさび)(いこ)う』


「ただいま、っと」


「おかえり。どうだった?」


「厳しいな。最近、鉱石がろくに取れなくなってきてる。売っても全然金になりやしねぇ」


 家で家事をしてくれてるラナに明るい話が出来なくて悪いが、下手に嘘をついたところで誤魔化せない話でもある。


 何とか確保した食料を入れた麻袋を床に置き、俺もそのまま座り込んだ。


「あーあ、ここらの採掘場も潮時か……手頃な家を見つけた幸運もここまでだな」


「まぁ、地上にある不思議な船の残骸だから、広いだけで快適さは全然だけどね」


「お、さんきゅ」


 椀に入れたスープを受け取り、神への祈りをおざなりに捧げてすぐに口をつける。


 俺たちが住んでいる家代わりの場所は、簡単に言えば逆さまにひっくり返って地面に突き刺さってる古びた船の中だ。


 どうやらだいぶ古い時代の遺物らしく、形状からして船だっただろうことくらいしかわからない。


 今では巨大な屋根になっている部分の内側には、何に使うのかわからない筒状の金属が何本も並んでいたが、本当に何のための船だったんだか?


「うまかったよ、ラナ。これで量さえあればな……」


「はは、それは難しいよ。水だけ増やしても味が薄くなっちゃうから」


 苦笑して椀を引き上げたラナは、そのまま水の魔法を出して食器を洗っていく。


 ラナはガキの頃に知り合って、なんだかんだと今も一緒にいる腐れ縁。周りには面倒臭いから夫婦ってことにしてるが、別に恋人ってわけでもねぇ。


 帰る場所を失った捨て犬同士が身を寄せ合ってるみたいなもんだ。生活の役割分担が、たまたま夫婦に見えるってだけで。


「あと数日したら、別の場所で拠点を作ろうと思う。ラナはどうする?」


「一緒に行くよ。ここまできたら今さらだって。私に自立する力がつくまでは、せいぜい利用させてもらうよ、シュザ」


 一瞬にして食器の水気を飛ばし、布で乾拭きするラナは何でもないように笑った。


 ……そうだな、俺も早いとこ、アコギな商売から足を洗いたいもんだ。


「それ、廃坑に忍び込んでハイエナやってる俺への嫌味か? 悪かったな、盗みしかできないボンクラで」


「別にシュザのことなんて言ってないって。本当、顔に似合わず後ろ向きな性格なんだから」


「うるせー」


 面白くなくてラナに背を向け、そのまま目をつむる。


 眠気はまだ来ないが、あれだけ動いたら疲れが体に溜まってるだろ。


 すぐに眠気がやってくるはずだ。


「あ、こら!す//(時間切れ)




 二回目

 お題『かっこいいキス』

 必須要素(無茶ぶり)『もみあげ』

 文字数『968文字』 未完


 タイトル『通過儀礼は王子様とのキス』


 ファーストキスは、女の子の方から無理やり顎を掴まれて、気づいた時には奪われていた。


「……どうだい? 少しは参考になったかな?」


「…………やりすぎ、じゃないですか?」


「なに、私はすでに演劇で何度も経験している。君の場合は違ったが、事前に了承は得ていただろう?」


「まさか、本当にやるとは思わないですから」


 なぜか顎を固定されて、顔も至近距離のまま話し続ける僕と演劇部の部長。


 というか、周りに部員の方々がいらっしゃるんですがそれは?


「あの、気恥ずかしいのですが」


「慣れろ。君は晴れて我が演劇部に入部したんだ。役者は見られて芝居を磨くものだぞ?」


「裏方希望って、言いませんでしたっけ?」


「残念ながら万年人手不足でね。君には裏方と役者、二足の草鞋を履いてもらうよ」


「……文化部では一番の大所帯と、顧問の先生から窺っていたのですが?」


「言葉の綾だ。気にしないでくれ」


 くそう、言葉遣いがいちいち格好いいなこの人。


 僕よりよっぽど男をやってる。でも部長って、男装の麗人役が多いって聞いてたし、やっぱりハマり役なんだろうか?


「おいこら、新人!!」


「うえっ?!」


 と、整いすぎた顔でいっぱいだった視界が、ようやく別の景色を映し出した。同時に肩を思いっきり掴まれて引っ張られたものだから、そのまま尻餅をついてしまう。


「いつまで部長と見つめ合ったんだ!! 殺すぞ!!」


「えぇ?! これって演劇部特有の洗礼とかじゃないんですか?!」


「あるわけないでしょ……なんで部長が新入部員にキスの指導して当たり前なんて考えるわけ?」


「だって……部長があまりにも堂々としたから」


 まだ名前も知らない先輩? 部員? の人たちから怒られたり呆れられたりするが、こっちだって入学早々気軽に入部届を出した瞬間にこうなるとは思わない。


 居心地が悪くてもみあげを指でかいていると、格好いい部長が手を叩いてみんなの注目を集めた。


「いや、悪かったな。ちょっとしたドッキリのつもりだったが、少し刺激が強すぎたらしい」


「気をつけてよ、玲奈。これ、男女が逆だったら完全にセクハラだからね?」


「いや、逆じゃなくても下手したらアウトですよ」


「おや、気に入らなかったかな? しかし、きすの//(時間切れ)


 一作目は意識する暇もなくスルー、二作目は強引なカットインですませたくらいには無理矢理でしたね。やっぱり難しいです、『即興小説』。


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