762回目 2021/4/15
二回目でしたが、タイトル縛りはやっぱりキツいです。
一回目
お題『綺麗な秋雨』
必須要素(無茶ぶり)『タイトル「ただ、助けたかっただけなのに」で書く』
文字数『917文字』 未完
タイトル『ただ、助けたかっただけなのに』
いつからだろう……雨上がりの虹が、灰色にしか見えなくなったのは?
夏が終わり、まだまだ残暑が厳しい中で、秋雨前線がかぶさった時期の雨は、少し鬱陶しい。
今年は雨台風が多かったからか、控えめな雨量にどこか物寂しさを覚えてしまう。
私は、それを病室のベッドに臥しながら、窓越しに眺めていた。
「余計なこと、だったな……」
私の一番新しい記憶は、車椅子の妹を外に連れ出した日で終わっている。
信号無視の車と事故にあったと聞いたのは、ここで目覚めてからだった。
お医者さんが言うには、事故で怪我をしたのは私だけだったらしい。ただでさえ足が不自由な妹が、これ以上の不便を強いられたら、という不安が杞憂に終わったのはよかった。
でも、私に起きた出来事は、決して良かったことではなかった。
「本当なのかな……あれから2年も経ってるなんて」
日付で言えば、私は十日ほど意識を失っていたことになる。
でも、正確な暦でいくと私は二年と十日を意識不明で過ごしていたらしい。
家族に会えたのは数日前。記憶にあるより両親は老いていて、妹は顔つきが精悍になっていた。
どちらも、私が眠っていたから起こった変化だと思うと、どうしてもやるせなさが湧き上がってくる。
それに……
「余計なことをした罰、か……結構、クルな」
見舞いに来たはずの妹から告げられたのは、感謝ではなく嘲笑だった。
どうやら、私はずっと勘違いをしていたらしい。
移動に制限がある妹は、普段から室内で本を読んでいるような子だった。
対して私は、誰かと一緒に外で遊ぶのが好きで、ずっと妹は息苦しい生活だろうなと心配していた。
でも、見舞いの時に告げられたのは、妹が私の考えていた鬱屈とは無縁だったということ。
インドア派と自称した妹にとって、私のお節介は面倒なものでしかなかった。
だから言ったのだろう……『罰』だと。
「難しいな。人助けって、簡単に独りよがりになっちゃうんだから」
妹は両親に連れられて、すぐに病室を出て行った。あれから一度も、妹の姿を見ていない。
雨が窓を叩いている。
世界がに//(時間切れ)
二回目
お題『重い門』
必須要素(無茶ぶり)『Twitter』
文字数『968文字』 未完
タイトル『リアルフリーホラーゲーム』
後になって悔いるから『後悔』って言うんだ。
それを、ほんの数時間前までの俺は知らなかった。
「やべぇ、やべぇやべぇやべぇ……!」
何に使うかもわからない、ボロボロに朽ちた部屋の片隅で、一人頭を抱えてうずくまる。
Twitterで有名になっていた心霊スポットに、遊び半分で来たのが間違いだった。
見た目は、それこそ創作に出てくるみたいな洋館っぽくて、錆びついた玄関先の重たい門を開けるときは変に興奮していた。
でも、一歩足を踏み入れて感じた寒気は本物だった。そこですぐに帰れば良かった。
そのまま館の中に入って、写真を撮ったりした。友達に自慢してやろう、なんて軽い気持ちで。
まさか、本当に写るとは思ってなくて。
逃げようとしたら館から出られなくなっていて。
ポルターガイストが俺を殺そうと襲ってきて。
一刻も早く離れたいこの館の中へ、逃げるしかなかった。
「くそ……なんでここ、玄関以外は崖に囲まれてんだよ、っ!」
屋内の窓から確認するまで気がつかなかったが、この洋館は正面玄関以外からの侵入も脱出も不可能な立地だった。
下を向けば夜の闇が顔を覗かせ、耳をすませば岸壁に打ち寄せる波の音が手招きしている。
バカでかい館の中を一周してもずっとそうなんだから、俺が生きてここを出るには何とかして閉じた玄関を開けるか、他の脱出口を探す他ない。
「ったって……ホラーゲームじゃねぇんだぞ」
恐怖で頭がおかしくなりそうだが、ゲームっぽい環境と合わせて現実を考えるしかない。
ポジティブに考えれば、ゲームのようなものだったら生きて帰れる方法が必ずあるはずなんだ。
もっとも、幽霊に殺されないよう逃げながら、脱出する手段を探す度胸なんてないんだが。
「ちっ、さっきまで電波通ってたじゃねぇかよ、っ!」
スマホは圏外で助けも呼べない。自分が助かるには、自力で何とかするしかない。
わかっている……でも怖い。
俺に霊感なんてもんはないけど、そこらに転がってる廃材や陶器の破片なんかが、いきなり浮き出して飛んできたら、幽霊がいると思わなければやってられない。
それに霊感がないからこそ、俺は幽霊の敵意にまるで気づけない。ここはゲームじゃないんだから、ゆうれいのすが//(時間切れ)
何を『助けたかった』の? から始まるので、方向性もある程度似たり寄ったりな内容になりますし。調子悪いと何も思い浮かびませんから、よけいに厄介な無茶ぶりですね、これ。




