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761回目 2021/4/14

 本当に『小説修行』とか『小説賞』みたいなお題、勘弁してほしいです。


 一回目

 お題『黄金の小説修行』

 必須要素(無茶ぶり)『弾丸』

 文字数『1137文字』 未完


 タイトル『とつぜん黄金伝承! FPS編』


『とつぜん黄金伝承! 今夜は「一ヶ月で創作が上手くなるのか?! タレントの小説家修行に密着!」企画をお送りします!』


 テレビの音が聞こえる。


 つけっぱなしにしていたのか、普段は見ないような番組の声が、どこか懐かしく思った。


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」


 それよりも大きいのは、自分自身の荒い息遣い。


 前に間違えて通販で購入した、部屋を圧迫するだけのソファが、こんなに頼もしく思えたのは初めてだ。


 物陰に隠れたまま、なんとか状況を把握しようと周りを見渡す。


 ガラスの破片が散らばっていた。少し前に、いきなり割れて驚いたものの、すぐに体が動いてくれて本当に助かった。


 窓から離れて数秒のうちに、二発の乾いた破裂音が聞こえた。テレビの向こうでしか聞いたことのない銃声だと、はっきり理解させられた。


 音にビビってソファに隠れてすぐ、俺の視界の端に家の壁にめり込んだ弾丸が目に入ったからだ。


 いつの間にか、日本は銃を街中で発砲できるような国になってしまったらしい。


「すぅー、はぁ」


 深呼吸で無理やり落ち着こうとする。晩飯を作った直後だったので、床に落っことしたチャーハンの匂いが鼻に入ってきた。


 弾痕と割れた窓ガラスの位置から、おおよそどちらの方向から撃ってきたのかは予想できた。


 このソファの裏側はちょうど、向こうにとっては死角になっているはず。下手に動かなきゃ、やり過ごすことはできるだろう。


 だが、それはいつまでの話だ? 俺はこのまま、どれだけ粘ってりゃいい?


 そもそも、それの部屋を撃ってきた奴の目的がわからない。銃器で命を狙われる心当たりなんか、平和に暮らしてきた日本人に思い当たるわけがない。


 運が悪いことに、スマホは自分の部屋で充電中だ。固定電話も解約して久しい。この場を動かない状況で、外部との連絡が取れないのは痛すぎる。


 ……逃げるか? そこそこの広さのアパート暮らしだ。玄関の扉までは、走ればそう遠くない。


 しかし、自宅にいるときはいつもチェーンロックまでかけてるタイプだったから、もしかしたら玄関でもたついている間に狙撃、なんてこともあり得なくはない。


「……あー、もう! なんでこの歳になって命懸けのかくれんぼなんかしないといけないんだっての!」


 自宅で一人、何を叫んでるんだって気持ちになるが、現実はなにも待っちゃくれない。


 ものは試しだ。本当に俺を狙っているのか確かめるため、足元にあった大きめのガラス片をソファの影から投げてみる。


 俺の勘違いだったら、何も反応せずにスルーされるはず……、


 ガチャ……パァンッ!!


「マジかよ……」


 窓周辺の、がらすがとくに//(時間切れ)




 二回目

 お題『黒尽くめの錬金術』

 必須要素(無茶ぶり)『節分豆』

 文字数『1155文字』 未完


 タイトル『化学部の楽しい錬金術実験』


「ええっと? カラスの嘴に、ウサギのフン、茄子のヘタに、乙女の黒髪を少々……」


「何してるんですか、化学部で?」


「んー? 怪しい錬金術の書物でレシピ通りにヤバいの作ってる」


「本当に何してるんですか!?」


 放課後、部活のために化学室へ訪れると、部活の先輩が黒いローブを着て怪しい壺の中身をかき混ぜていた。


 ここは化学の実験を行うために開いてもらったはずなのに、絵面が悪い魔女が怪しげな薬を作ってるようにしか……ん? 文字通りな気がする?


「っていうか、なんでそんな格好してるんですか? コスプレにしては趣味悪いですよ?」


「しょうがないじゃん。伝統的な衣装はこれ、ってこの本に書いてあるんだから」


「めちゃくちゃ胡散臭いですね……。タチの悪いジョークグッズじゃないんですか?」


「それならそれで暇つぶしにはなるでしょ? ほら、手伝って後輩くん」


 ため息をつき、いつも通り先輩であり部長でもある彼女の助手になる。


 さっきから先輩がやっているのは、怪しげな壺に黒々とした液体を入れて煮詰め、色んな真っ黒いものをぶち込んで混ぜているだけだ。


「先輩、今さらですけどこれで何が作れるんですか?」


「この本の通りなら……節分の豆」


「大豆炒った方が早くないですかね?!」


「えー、それじゃあただの調理実習じゃん。私たちは家庭科部じゃなくて化学部だよ? 化学らしいことしないと部活になんないじゃない」


「これも十分非科学的な実験ですけどね!!」


「あ、できたよー」


「マイペースですね相変わらず!!」


 人の話を聞いちゃくれない……なんで俺、この人の助手やったんだろ?


「はい、これを半分後輩くんにあげよう」


「え、これマジで節分の豆なんですか? 真っ黒で正露丸みたいなんですけど?」


「すごいね、後輩くん。正露丸を見たことがあるんだ。私ないよ? こんな真っ黒なの?」


「祖父母がこれを飲めば体調はスッキリ、とか言って見せてくれたんですよ……ものすごく臭かった記憶があります」


 あの出会いは強烈だった。まあ、この日渡された節分の豆だと思わしき黒い物体が手のひらにあるのも、なかなかなインパクトを持っているんだけど。


「で、これ何に使うんですか?」


「一応、肌身離さず持っていて。記述によると、強い魔除けの効果があるんだってさ」


「魔除けって……ますますオカルトの方に天秤が傾いてません? 今回の実験、本当に化学ですか?」


「まあまあ。小さい小袋かポチ袋にでも入れて、制服の胸ポケットにでも忍ばせておくといいよ」


「適当なこと言ってそうで指示が具体的なのなんなんですか?」


 なぜか持っていたポチ袋を先輩から譲り受け、捨てるのもどうかと思ったのでいわ//(時間切れ)


 普通に書きづらいんですよね、毎回。どう書いていいのかわからないってのが一番なんですけど。


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