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76回目 2019/5/30

 最近、日刊総合ランキングで上位にあったFPS(簡単に言うと電子版サバイバルゲーム?)を取り扱った恋愛物を見つけて読みました。


 ゲーム系ジャンルはなろう小説でも比較的人気で、昔からそこそこの人気がある分野だ。


 現在ではゲーム系とファンタジー系が混じった世界観を『ナーロッパ』などと呼ばれることもあるが、まあそれくらいなろう読者にとって『ゲーム的設定』はなじみがあるものなのだろう。


 私は詳しく知らないが、ゲームブック? とかいう読み物が流行ったのと同じ感覚だろうか?(浅い知識で申し訳ないが、TRPG(テーブルトーク)を小説に起こしたもの、と認識している。今だと『ゴブ○レ』の原型に近いか?)


 そこから現在のラノベジャンルの確立へとつながる下地になったからこそ、『ゲーム的設定』は日本だと受け入れられやすいのだと思う。


 それはさておき、かの有名なゲームを題材にしたラノベである『SA○』のヒットもあってか、それはもういろんなMMO系小説がなろうで書かれたと思う。


 だいたいが物語が始まる前から努力していたとか、偶然強い要素を引き当てたとか、奇抜なプレイで特殊な成長をしたとか、ゲーム世界に入って無双などが、主人公がたどる道になるだろう。(他にもあるだろうが割愛(かつあい)する、そこまで詳しくないのもある)


 前提として、主人公最強(もはやお前がラスボス独裁者だろ)系が人気を(はく)す場所ということもあり、なろうでは『ゲーム的設定』はほぼ『ファンタジー的世界観の代用』でしかなくなっている節はある。


 それが悪いとは言わない。私とてゲーム系小説は嫌いではないし、覚えている限り一度もMMO系ゲームをやったことがない身としては、雰囲気を味わえるだけでも楽しいものだ。


 ただ、やはりたくさん読んでいると引っかかる部分も出てくる――たとえば、主人公だけが優遇されるようにしか見えない『ゲームバランスの悪さ』がそれだ。


 私が知る限り、MMO系ゲームは種類が違えど、基本的に『時間』か『金』を(つい)やすほど強くなっていくゲームだ。『時間』は『モン○ン』とか『PS○2』などPCゲームに多く、『金』は『パズ○ラ』とか『モ○スト』などスマホゲームに多い印象がある。


 で、なろうでゲーム小説の題材として使われるのは『PCゲーム系(つまり『強さ=プレイ時間』)』がメインだろう。頭に『VR(=ヴァーチャルリアリティ)』とついている物が大半だが、ゲームの設定やシステム面の説明を見て『スマホゲーム系』は少ない気がする。


 そうなると、『ランダム隠し種族系』とか『隠しマップなどの奇抜プレイ系』とかは、リアルな『PCゲーム』だとすると明らかに苦情が殺到しそうなギミックだ。


 何せ、完全な『運要素』だけで特定のプレーヤーが特別な恩恵を受ける要素と言えるのだ。そんなゲームなど、その他大勢のプレイヤーから『バカにしているのか!?』と怒りを買ってもおかしくない。


 特に大勢の人間が関わるMMO系ならなおさら、ゲームの種類に関係なく全プレーヤーが『平等』でなければならない。(プレイ技術などの個人差とは違う、システム面としての『平等』を指す)


 その前提を崩しかねないのが上記に挙げた二つの例ではあるが……『ナーロッパ』的な区分で言えば間違っていないのも事実だ。なろう読者でMMO系ゲームに(うと)い層ならば、さほど違和感にもないだろう部分だからこそ人気もあるのだろうし。


(余談だが、おそらく抜け道系のアイディアは『SA○』の『二刀流』とか『神聖剣』とかの『ユニークスキル設定』が大本では? と思っている。あれは元々、新規プレーヤーが介入できない特殊なゲーム環境(デスペナ=死)だったから許されただけで、プレイ記録系の設定では相性が悪いと思っている)


 ただ、リアリティのあるMMO系ゲームを読みたいと思っても、実際に多くのMMOゲームをプレイして、システム面のテンプレを理解している書き手は少ないだろう。


 後発の書き手は、すでに世に出ている『ゲーム系小説』を資料(ベース)に書く場合が多いからだ。小説だと『人気の要素』をうまく取り出せば、ゲームとしては破綻していても『それらしい物』は書けてしまう。


 なので、リアルなMMOプレーヤーからしたらつっこみどころ満載の小説が広がっていくのだろう。こちらに関しては『劣化コピー』となじられても文句は言えない……と個人的に思っている。


 しかし、MMOゲームに詳しい人が書くと『ゲーム的設定』に無理がないため、『ユー○ューブのゲーム実況』みたいな楽しさが新たに生まれている。


 前書きで書いた作品(不親切だがURLもタイトルも未記載)も、ジャンルは『現実恋愛』だがヒロインとの関係における重要な要素としてFPSが登場している。(おそらく、テレビのCMでも紹介されているような有名タイトルに近いゲームシステムだと思われるが、私はやったことがないので詳細は不明)


 そして、私が読んだ部分では実際に主人公たちがそのゲームをプレイし、地の文でゲーム用語をまじえて敵を倒す描写があった。


 専門用語も多数出てきたが、その作品ではちょこちょこ『○○(用語説明)』のような形で短い解説を付けてくれるので、私のようにゲームに明るくない読者でも割とストレスなく読むことができた。


 そうして考えると、MMO系の小説は『MMO初心者用の実況解説』としての面白さも演出可能なのだと思った。読者の脳内補完が必要とはいえ、『上級プレイヤーのテクニックを地の文で解説』されるのが実に初心者向けだろう。


 私は主にホラーゲームの実況動画を見るくらいで、MMOを含む対人ゲームの実況はeスポーツ系のテレビ番組をたまに見る程度なのだが、画面の状況がめまぐるしく変わる実況だとやはり『ゲームテクニックの前提知識』が必要になる場面が多い。


 対戦格闘ゲームとかでも、後で解説が入ったところで『どうすごいのか?』がいまいちわからないことも多い。見た目が派手ならば『スゲー』と思う程度だ。


 そこを小説での描写だと、専門用語に適宜(てきぎ)『()』を使うなど多少の無理はあるとしても、『プレイヤーがリアルタイムで何をしているのか?』が解説されるため(私にとっては)とてもわかりやすかった。


 なので、私のようなズブの素人相手であれば、ゲーム小説は『ゲーム上級者プレイの解説書』のような役割も可能になるのでは? と思ったのだ。


 中級者以上だと素直にゲーム実況動画を見た方が早いのだろうが、新規プレイヤーの興味を引くという点では小説という形も案外イケる? と思ったり思わなかったり。


 少なくとも、私は『へぇ~、FPSって面白そう』とは感じた。まあ、コンシューマー(家庭用据え置き型)ゲームでFPSと似たような『0○7』系列のゲームをプレイしたことがあるため、イメージしやすかっただけかもしれないが。


 建物の屋上からヘッドショットで狙撃のまねごととか、トイレの個室に潜んで扉を開けられたらマシンガンをぶっ放す、とかをよくやっていた。ただしトイレは、次も同じことをしようとしたら扉の前に手榴弾投げられて爆死したが……あ~、懐かしい。


 感想を送る度胸がなかったので、誰も見ていないだろうこの場で所感(しょかん)を述べました。


 作品そのものの面白さというよりも、MMO系ジャンルを取り扱った小説にある面白さの一面を考察しただけですけど。


 ちなみにタイトルで時々見かけるのですが、『ハクスラ』って書かれるといまだに『何それ?』って思います。


 一度調べたんですけど、私にはなじみが薄いゲーム用語だからか、なかなか覚えられないんですよね。


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