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742回目 2021/3/26

 発想の幅がせばまってきた感覚があります。


 一回目

 お題『宗教上の理由でこだわり』

 必須要素(無茶ぶり)『つけ麺』

 文字数『1194文字』 未完


 タイトル『厳しい戒律は生きづらい』


「あ、俺ラーメンはパスで」


「え? なんか苦手なもんでもあったか?」


 大学の講義が終わり、飯でも食うかと言う話になったところで、一人が手を上げてそう言った。


 ちょうど美味しいラーメン屋を知ってる、って話になったところだったのに、気勢を削がれて何人かは不満そうだ。


「苦手っていうか、宗教上の理由ってやつ? うちの家、結構熱心な信者でさ。俺もそういう生活してたら、どうにもみんなと生活環境合わせづらくなってて」


 そして、理由を聞いてみたらそんな返答が。


 今どき宗教上の理由って……いや、本気で気まずそうだから嘘はついてないんだろうけど。


「ラーメンがダメでも、つけ麺ならいけるんじゃね?」


「うーん、どうだろ? うちの宗教、ほぼ強制でヴィーガン的な食生活強要されてたから、つけ麺のスープに動物性の出汁が入ってたら即アウトだぞ?」


『あー、そりゃ無理だ』


 その場にいた全員が納得してしまう。


 ラーメンのスープは、豚や鳥や魚介など、一般的に動物性の出汁から作られるものが多い。


 菜食主義で生きてきたやつには辛いだろう。たしか、動物臭さを感じるだけで拒絶反応を起こす場合もあるんだっけか?


「じゃあ、お前も肉とか魚とかの臭いで吐いちゃう系?」


「さすがにそこまでではないぞ? 親は吐いてるの見たことあるけど」


「だったらやめといた方が良さそうだな。無理に誘ったりしないから、安心してくれ」


「悪いな、空気悪くしちゃって」


 苦笑いで謝られても、こっちだって苦笑いで返すしかない。


 世の中、どうにもならないことなんていくらでもあるんだし。


「そうだ、参考までにお前ん家の宗教でタブーなやつ教えてくれよ」


「え? いいけど、知りたいか? 割と退屈だぞ?」


「いや、今回みたいに地雷踏まないでいいなら、それに越したことはないだろ? 減るもんじゃなし、とっとと吐いて楽になっちまえ」


「取調べかよ……まあいいけど」


 ヴィーガンは満更でもなさそうにしつつ、一通りは話してくれそうな感じで口を開く。


 なお、俺以外にも興味を惹かれたのか、周りで話してたやつらも耳を傾けていた。


「まず、さっきも言ったが動物を食べたり触ったりするのも基本NGだな。人間は別だけど、やたら野生動物に厳しい」


「食べるはわかるが、触ってもダメなのか?」


「そう。だから革製品とかはほぼ選択肢から消えるし、シルクも場合によってはアウト。母親なんか真珠もつけらんねぇって言ってたな」


「それはまた……徹底してんな。そんな宗教聞いたことないけど」


「かなり特殊な新興宗教っぽいんだよなぁ……たぶん、名前言っても誰もわからねぇと思う」


 次に、ヴィーガンは指を一つ折りたたんで戒律を思い出しているのか、視線を上に向けた。


「次に、飲酒は15歳からやれ、って//(時間切れ)




 二回目

 お題『明日の月』

 必須要素(無茶ぶり)『ゴルフボール』

 文字数『1203文字』 未完


 タイトル『新月がいつか満ちますように』


 夕方、学校から帰って玄関を開けると、足で何かを蹴っ飛ばした感触がした。


「……ゴルフボール?」


 カラコロと廊下を転がっていく、でこぼこした白いボールを目で追う。


 そういえば、父さんが会社の付き合い? とかでゴルフを始めたんだっけ。


 ってことは、今日も会社終わりで打ちっぱなしって練習に行くんだろう。社会人の付き合いは大変なんだな。


「ふぅ」


 そのままどこかに行きそうだったボールを拾い、玄関の隅に置いておく。もしかしたら必要なものかもしれないし、目につくとこに置いておくか。


 俺は運動が全般で苦手だから、父さんみたいにスポーツを始めようなんて気にはならない。


 部活だって天文部だしな……あぁ、そういえば明日はフルムーンなんだっけ。


「学校で月の観測やるって言ってたけど、マジなんだろうか?」


 部屋に入って着替えている間も、誰に聞かせるでもない独り言が漏れた。


 正直、俺は学校が部活必須じゃなかったら帰宅部だったくらいにはやる気がない。


 適当に活気がなさそうな文化部を選んだつもりが、まさかガチ系のメンバーが揃ったところなんて知らなかったし。


 まぁ、やる気のないやつに活動を強制しないだけ、だいぶマシなんだけど。


 隠れ蓑に使わせてもらっている義理はあるし、なんだかんだで機材の設置や野外活動の荷物持ちを手伝ってたら、そこそこ天体に詳しくなったのは我ながら呆れたが。


「行きたくねぇ……けど、行かないとあいつら活動できるか怪しいしな」


 何せ、望遠鏡を運ぶのも一大事になるくらい、体力も筋力もないメンツだったからな。


 運動音痴の俺ですら荷物持ちくらいはできたのに、他の奴らは筋金入りのインドアで階段の上り下りでも息切れしてたくらいだ。


『来たくなかったら来なくていい』、とは部長から言われているが……手伝いくらいはしてやるか。


「えっと、グループチャットは、っと」


 ベッドに腰掛けスマホをいじり、部活のグルチャに『一応参加します』とだけ打ち込み、ポケットにしまった。


 ふと、窓の向こうに夕焼け空が見えた。まだ星が見えるまでは時間がかかるだろう。


「そういえば、金星が見える時期だって言ってたか……」


 宵の明星と、明けの明星、だっけか? 日の入りと日の出の前後に、水平線の近くを見ればわかる、とかなんとか。


 うちには望遠鏡なんてないし、別に見る気なんてない。


 けど……部員のメンバーがあれだけ楽しそうに話してるのを横目で見てたら、思うところもある。


「俺にも、熱中できる何かが、あったりすんのかな……?」


 気づけば無趣味で、熱を上げる何かがないまま、学生時代を浪費している。


 俺には関係ないと思っていても、すぐ近くで青春しているやつらがいれば、いかに俺が寂しいやつなのかが浮き彫りになって、惨めになる。


 俺も。//(時間切れ)


 もうちょっとひねった内容にするために、考える時間を増やしても結果が変わるとは思えませんが。難しいところです。


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