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737回目 2021/3/21

 今回はだいぶ変化球になったと思っています。


 一回目

 お題『生きている魔物』

 必須要素(無茶ぶり)『バナナの皮』

 文字数『1118文字』 未完


 タイトル『うちの太郎は厳つい魔物』


 魔物って呼ばれる生物は、空想上の中だけのものだと思ってた。


「ゲェェップ!」


「太郎、行儀悪いぞ」


「……フスッ!」


 鼻息で誤魔化せないからな。まったく。


 太郎は子供の頃、近所で怪我をしていたから拾って治療したのがきっかけで買い始めたペットだ。


 まあ、他のペットと違うのは、ちょっと肉食獣みたいな牙が生え揃い、悪魔みたいなツノを生やして、ちょっと威嚇しただけでいろんな生き物が失神しちゃう、なんかよくわからない生物だってこと。


 大きさは、家の中で丸まっている状態でも俺の身長と同じくらいデカい。家の中を移動するときは、なんかよくわからない技を使って、体を縮ませているらしい。


 主食も、正直よくわからない。与えてみたら好物になったバナナを中心に、スーパーの精肉とか野菜とかを与えている。それで病気をした事もないから、多分間違ってはいないんだろう。


「にしても、ゴミはそのまま放置されたら困るんだけどなぁ」


「ヒュスー、ヒュスー」


「口笛のつもり? 器用だけど、やっぱり誤魔化せてないからな?」


 床に散らばった大量のバナナの皮や野菜の芯などを拾って、下手な鼻息の笛でこちらから目を逸らす太郎。


 ペットなのにとても人間味が溢れていて、ときどき太郎の扱いに困る時がある。


 こいつはわかっていてペットのような態度をとっているんじゃないか? と。


 小さな頃は、ちょっと見た目がグロいだけで犬みたいな扱いをしていた。たまに首輪とリードをつけて散歩をさせて、他の飼い主さんやペットたちと交流したりもした。


 中学くらいからは体が大きくなりすぎて、外に出すのがちょっと危険になってきた。


 太郎は賢いから人や他のペットを傷つけるようなことはないけど、大きな動物ってだけで人は大なり小なり恐怖を抱くもの。


 ご近所付き合いもあるし、なるべく周囲を刺激しないよう、散歩を夜中にしたり配慮してきた。


 そんな、手前勝手な人間の要望に、太郎はずっと従順にしていた。してくれた。


 多分、太郎は俺と同じかそれ以上の知性はがある。だから、見た目完全な魔物なのに、太郎はまだうちのペットでいられるんだろう。


「はぁ、お前寝床もトイレもすぐ覚えたんだから、掃除くらい手伝ってくれてもいいだろ?」


「フンスッ」


「いや、堂々とそっぽ向くなよ……さては面倒臭がりなだけだな、お前」


「ヴォフッ!」


「正解! じゃないって……まあいいけど」


 太郎の寿命がどれだけあるのかは知らないが、高校生になった今でも元気なんだからまだまだ長生きしてくれるんだろう。


 太郎は家族だ。この世にそんざいする動物事典//(時間切れ)




 二回目

 お題『緩やかな許し』

 必須要素(無茶ぶり)『犯人は主人公』

 文字数『1124文字』 未完


 タイトル『たとえ性犯罪者の汚名を着ても』


 あぁ……なんて馬鹿なことをしたんだろう。


「更衣室で下着を盗むとか、何考えてんの!?」


「気持ち悪い……大人しいやつだと思ってたのに、とんだむっつり野郎じゃない!!」


「鳥肌が止まんない……もーマジ最悪!!」


 出来心だった。女性の下着に興味があって、身近に見て触れる機会が、ここしかないと思ってしまった。


 体育の時間、仮病で見学を先生に伝えて女子更衣室に入ったのは、自分の意思だ。


 多分、信じてもらえないだろうけど、下心は全くなかった。もちろん、性的な興奮も一切なかった。


 ただ、憧れがあった。ブラやショーツ、その他女性が使っている日用品に、すごく興味があった。


 だから、魔がさした。ほんの少しのつもりだったのに、憧れが抑えきれなくて、体育が終わる時間も気づかなかった。


 だって、みんな本当にいろんな下着や小物を持っていたんだもの。目移りしちゃって、もっと見てみたいと思ってしまったんだ。


 悪いのは自分だ。わかっている……でも、どうして自分だけ、こんな目に遭わないといけないのだろうと、自然と涙が出てきてしまった。


「うわ、こいつ泣きだしたよ。うざ」


「情に訴えかければ許してもらえると思ってんの、この犯罪者!」


「っていうかどうしてくれんの、これ? あんたが触った下着とかコスメとか、もう使えないじゃん。弁償してよ、全部」


 非難の言葉が痛い。


 罵倒が体に突き刺さってくるようだ。


 何より心が痛い。


 誰にも言えなかった、奥底の欲求が否定されるのが、痛くて痛くてたまらない。


「……ねぇ、黙ってたら何にもわかんないんだけど?」


 いつまでそうしていたのか。


 クラスの風紀委員で尋問役になった女子が、正座してるこちらに合わせて屈んでくれた。


 声にも出さない嗚咽で、同情を引いてしまったのだろうか。


 許されようとは思っていない。


 だから、今じゃもう、だれかに優しくされるのが一番心にこたえた。


「ちょっと、性犯罪者に近づいたら何されるかわかんないよ?」


「でも、私はまだ彼から何も聞いていない。言い訳も動機も。それが納得できないの」


「だからって……ねぇ?」


「悪いけど、これは私個人が気にしてるだけだから。みんなは無理して付き合わなくていいよ。正直、好奇心っていうのも否定できないし」


 風紀委員の女子が、サッパリした口調で他の女子たちを静かにさせた。


「教えて。あなたはどうして、女子更衣室に入ったのに、何も盗もうとしなかったの?」


 静かな言葉に、私も答えたくなった。


「だって……女の子になりたかったから」


「へ?」


「私、ずっと、男じやないって//(時間切れ)


 あと、相変わらずタイトルのセンスが微妙です。数をこなせばなれてくる……というわけでもなさそうなのがつらいですね。


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