732回目 2021/3/16
自信って、どこから生まれるものなんでしょうかね?
一回目
お題『闇の悪意』
必須要素(無茶ぶり)『二号機』
文字数『960文字』 未完
タイトル『試作機は何でもありじゃない』
光と闇って、創作物じゃ大概対立関係にさせられる要素ではある。
異論はない。俺もそう言う文化に触れてきたから、何となくそうなんだろうとは納得している。
「だからと言ってさぁ……っ!!」
『ギハ! ギハ!! ギハハハハハ!!』
目の前で散るは火花。
風をはらむは鋭い刃。
一合、ニ合、三合……絶え間なく襲う凶刃を、なんとか得物で押し返す。
「闇の方にテンプレみたいな性能注ぎ込まなくてもいいだろ!?」
『ギハハ!! シネ!! シネ!!』
上段から振り下ろされた刃を、こちらも思いっきり振りかぶったスイングで受け止めた。
耳の奥に響く衝突音とともに、互いが反動で背後に吹っ飛ばされた。
久しぶりに息つく暇を与えられ、大きく息を吐き出す。
本当なら、こんな命懸けの戦いになるはずじゃなかった。
そもそもの原因は……
『ごっめーん! 今、闇酷にハッキングかけてっから、大人しくするまでヘイト管理しといて!!』
「ざっけんな!! 対異怪装備の試運転で暴走とか洒落なってねぇぞ、マッドどもが!!」
……要するに、味方から背中を切られたのである。
俺ともう一人のテスターが装備しているのは、剣状の異怪に対抗するためのデバイスだ。
通常の兵器が効かない化け物から自衛するため、何度も試作を重ねてきた特効兵装。
簡単に言えば、ありがたいお札が凶悪なフォルムになって効果が抜群になったバージョンの武器だ。
およそ一年前から、異怪と呼ばれるようになった化け物たちが、全世界で目撃されるようになり、人間を中心に生物が襲われ出した。
最初は各国政府が揉み消しに奔走していたようだが、被害の拡大が尋常じゃないくらい早く、すぐに隠しきれなくなった。
かといって、方針を分析と反撃に変えてみたところで、人類に抗う術がなかった。
だから作り出したのが、俺の持つ光開と、あいつが持つ闇酷だ。
オカルト要素ありのバトル物漫画かアニメの武器を想像してくれたら、大体合ってる。原理は知らん。
「で、結局何があいつの暴走のトリガーになってんだよ!?」
『いやー、君が持つ一号機は安定性をコンセプトに、誰でも使いやすいせいのうにしたんだけど//(時間切れ)
二回目
お題『たった一つの壁』
必須要素(無茶ぶり)『眼球』
文字数『1193文字』 未完
タイトル『霊媒師とか継ぎたくない』
世間一般からして怪しい稼業の家に生まれると、それはもういろんな苦労を背負う羽目になる。
うちなんて代々『霊媒師』なんてやってるものだから、怪しい人たちが集まってきて友達も家に呼べない。
運が悪いことに、兄弟の中で私だけが才能を受け継いでしまったとわかってからは、もっと面倒なことになった。
「よし、修行行くぞ。ほら、シャキッとしないか」
「ねむい〜。もっとねたい〜」
「わがまま言わないの。あなたしかうちの家は継げないんだから」
早朝に起こされ、母に見送られながら父と藪の中に入るのが日課だった。
別に藪の中じゃなくてもいいんだけど、家から近くて人気のない場所が、ちょっとした藪だった。
霊媒師は、とかく人ならざるものを捉え、触れ、そして降ろさなければならない。
使者の声を聞く、なんてのが一般的だけど、たまに神様とか悪霊とかもその身に入れて、話を聞いたり浄化したりもする。
そのためにも、私の霊媒体質を日頃から鍛えなければならない、とは同じ霊媒師の父の言葉だった。
なんか生まれ持っての才能だけだと思っていた霊媒師だが、意外に体育みたいな訓練が必要らしい。
筋トレして瞬発力を上げ、マラソンして持久力を鍛える、みたいな。
そんなノリで、私は真っ暗な朝から朝露が浮かぶ藪の中で座禅を組まされている。
『あれ、またきたの?』
(あー、ごめん。父親の気が済んだら帰るから)
『いや、別にいいけどさ、生身の人間には寒くない? 大丈夫?』
(ありがと、心配してくれて。まー、帰ったらはちみつミルクでも飲むから)
周りに集まってきた精霊とコンタクトを取りつつ、ただ暇なだけの時間を過ごす。
普段の生活で話しかけられたら対応に困るが、こういう修行? の最中はありがたい。
『にしても、あのオッサンちょっと惜しいよね』
『惜しい惜しい。最初から私たちが見えたこの子と違って、一枚だけの壁が壊せない感じ』
『悪くないけど、良くもない。中途半端な力は、逆に面倒を引き起こす』
『気をつけてた方がいいよ。君の父親、あんまり霊媒向いてないから』
(またその話? 一応気にかけてはいるから、本人に言わないでよね?)
『言っても気づかれないし』
近くで同じく座禅を組んだら父に知られないよう、こっそりとため息をついた。
薄目を開けて眼球を動かし、瞑想している父の姿を見る。
瞑想そのものは綺麗で、とても集中できているのがわかる。
けど、精霊たちによってたかって突かれていても微動だにしないのは、やっぱり認識できていないんだろう。
精霊、といっても大きな分類で言えば低級霊だ。力が弱いと認識すらできない、微弱な存在。
私にとっては身近でも、霊媒師の素養がない母や兄弟はもちろん、さほど強くもない父たちにとっては、//(時間切れ)
気づけば自己否定している私にとって、自分ができると確信できる範囲がものすごく狭いです。こんな話している今も、ネガティブが強いのはわかってるんですけどね。




