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721回目 2021/3/5

 いいタイトルが思いつきませんでした。


 一回目

 お題『大きな風』

 必須要素(無茶ぶり)『「なんでやねん」』

 文字数『1028文字』 未完


 タイトル『強風注意報』


 この日、低気圧やら気圧配置やらの影響で、一日中風が強いらしい。


 最近の天気予報で当たり判定が上がった情報だから、ほぼ間違いないだろう。


「で? その手に持っているものとの関係性は?」


「は? お前、学生やってて強い風といえば何か、わからないのか?」


「お前の魂胆は見え透いているが、知り合いにそんな考えを持った奴がいたとは思いたくないんだよ」


 呆れた、というかバカにした? 感じの目で見られているのは、慌てて家中を探し見つけた双眼鏡。


 そして、いつもは遅刻ギリギリの時間まで寝ている俺が、こうして早朝から校門近くを張っているのをクラスメイトに発見されたのはついさっきである。


「風が強い日。普段から短い女子のスカート。双眼鏡。一応言っとくが、学生でも立派な犯罪だからな?」


「日和ってんじゃねーよ! お前それでも男かよ!?」


「バグってんじゃねーよ。お前それでも学年主席か?」


「成績と性癖は関係ねーし! 見られる方が悪いんだし!!」


「今からお前の将来が真面目に心配だわ……」


 俺の魂の主張も、理解が足りない同級生には届かなかった。


 両目を片手で覆い、天を仰ぐその姿は少し決まっていると思わなくもない。


「はぁ、ったくしょーがねーな。ホラ」


「……なんでこっちに双眼鏡渡そうとしてんだよ?」


「見たいんだろ? 予備のを貸してやるから、存分に戦ってこい。互いの健闘を祈る」


「なんでやねん」


 ああっ! 俺の双眼鏡がっ!!


「てめっ、何してんだよ人の善意をなんだと思ってやがる!?」


「どっちかというと悪意だろ、お前の行動理由は。そんなに見たいか、女子のスカートの中?」


「見たいに決まってんだろ!! なんのために男に生まれてきたんだお前は!?」


「少なくとも女子のパンチラを待つだけの人生ではないな。お前と違って」


 ちょっと何言ってるのか信じられない。


 嘘だろ? 女子のパンツだぞ? 見たいだろ? 何お高くとまってんだよ、格好つけてるつもりか?


「逆にダサいぞ、お前」


「さっきの大声で登校中の女子たちに思惑全部バレた今のお前よりはマシだよ」


 は?


 慌てて周囲を見渡すと……全方位から蔑みの目が俺に突き刺さっていた。


 あぁ、あっちの子なんかスカート押さえて足早に下足場に……。


「……ちくしょおぉぉぉっ!!!!」


「……いや、すげぇよお前。ほんと、すげぇバカで」


 //(時間切れ)




 二回目

 お題『熱い小説新人賞』

 必須要素(無茶ぶり)『学校使用不可』

 文字数『1109文字』 未完


 タイトル『レーベルの色なのか?』


 本は読む方だ。


 というか、多分活字中毒ってだけだな、俺の場合。


 小説はもちろん、新聞とかニュースアプリとか、たまに論文雑誌なんかも読んだりする。


 知識が欲しいんじゃない。文字を目で追いたい。そんな奇妙な欲求が、ずっと俺の中で消えずに燃えている。


 ……燃えている、なんてのはあくまで比喩だ。


 でも、新しく開催された小説新人賞の大賞候補作を見て、言葉が移ったことは否定できない。


「『燃え上がる翼』、『熱帯の氷河』、『12月のサンパウロ』、『入れたてのコーヒーの香り』……なんだこのタイトル?」


 特に推しがいるわけでもないが、学生時代から惰性で買い続けている雑誌を見て漏らした感想がこれだ。


 やたら暑いとか熱いとかが集中した作品っぽく見える。


 中身はまだ読んでないけど、どういう選考でこのラインナップにしたのだろうか?


 面白かったのはそうなんだろうけど、わざわざ共通項目が浮かびそうなタイトルで揃えるか?


 同じジャンル、とまではいかないけど、似たような空気感の作品ばっかりになると選ぶ方も難しいんじゃないか?


「まぁ、俺は選考委員なんてやったことないけどさ……」


 ひとまず、この雑誌内に選考作品が載ってるみたいだから一読してみるか。


 案外、違う作品だから空気感とかは違うかもしれない。


 何事もまず自分の目で確かめないとな。


「あ、コーヒーおかわりもらえますか?」


 近くを通った店員さんに追加の注文をしつつ、俺はもう少しこの喫茶店に居座ることを決めた。


「……ふぅ」


 で、ときどきトイレ休憩を挟みつつ合計五杯のコーヒーを飲んだ後、俺は雑誌を閉じた。


 流石に迷惑かと思って会計を済ませ、店を出てから適当にぶらつく。


 すると近場に公園があったので立ち寄り、誰も座っていないベンチに腰掛けた。


「……違いがわからんっ!」


 そして、ずっと我慢していた手がようやく雑誌を握りつぶした。


 一作目は普通に読めた。空気感が俺の好みと合致しなかったのは仕方ない。面白さは、まああったんじゃないか?


 二作目は普通に戸惑った。ストーリーは違う。登場人物も目標も違う。なのに、さっき読んだ話をまた読み直している感覚に襲われた。


 三作目は普通に混乱した。二作目に味わった感覚を、そのままトレースして感じていたのだから。この時初めて、直前まで読んでた作品を読み直し、作者もタイトルも別作品であることを確認した。


 四作目以降は、もう作業だった。


 ストーリーもキャラも世界観も違うのに……なんか全部、熱血だった。


 具体的には、擬音語が多い。おおす//(時間切れ)


 一回目とかもろコメディな内容だったのにいかついタイトルになりましたし、二回目はぱっと見意味がわからないだけでした。


 前から苦手でしたが、やっぱりタイトルって難しいです。


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