720回目 2021/3/4
二回目の挑戦はめちゃくちゃ苦戦しました。
一回目
お題『捨てられた手』
必須要素(無茶ぶり)『ジャケット』
文字数『1106文字』 未完
タイトル『口下手の折り畳み傘』
土砂降りの雨が降っている中、傘もささずにうずくまっている同級生を見つけた時、どうすれば良かったのだろうか?
「えっと、大丈夫?」
俺にできたことは、無難に声をかけて、無難に予備の折り畳み傘を貸し、無難に帰路の道中を無言で付き合っただけ。
そのまま雨に濡れるがまま放置するよりはよかっただろう。でも、正解だったとも思えない。
「……ありがと」
どうやら、泣いてたみたいだったから。
ただでさえ俺は女子と話すことが苦手なのに。
泣きたくなるくらい辛いことがあったところにお節介を焼くなんて、我ながら余計なお世話だったんじゃないかと思うわけで。
最寄駅まで送る間、ものすっごく気まずい思いをしたのは自業自得だった。
「……葉山くんってさ」
「ひゃい?!」
うわ、声めちゃくちゃ裏返った……恥ずかし。
「優しいとこ、あるんだね。根暗っぽいけど」
「あぁ、うん。根暗だよ。自覚ある」
「……認めるの、そっちなんだ?」
「え?! な、なんかおかしかった?!」
「うん。いろいろ」
あー、また変なこと言ったんだ、俺。
根暗、ってかコミュ障なんだよな、多分。初対面とか、普段話さない人とかと話すと、どもったりわけわかんないこと言っちゃうし。
「でも、ありがとう」
「へっ?!」
「なんか、ちょっと元気出た」
「そ、それはよかったです……」
通り雨が傘を打つ音が、ちょっと止んできた。
止まないでほしい。今は志村さんと話さないでいい時間を埋めてくれる音があるだけで俺には救いなのに!
「葉山くんは、何してたの? 部活とかやってる、わけないか」
「あぁ、まぁ、帰宅部だし。えっと、もう一回家に帰ってて、買い物がてら、出かけてた」
「で、その途中で私を拾った、と?」
「そういうことになる、かな」
気まずさがすごくて、思わず傘を持ってない方の手で首筋を触る。
あ、ジャケットの襟、濡れてる。
志村さんに少し、ビニール傘を傾けて濡れないようにした時だな。
まあいいや、濡れただけなら乾かせばいいし。
「じゃあ、これ、借りてくね」
「うん。気をつけて」
気がつけば目的地まで到着していた。よかった、駅が近い場所にあって。
「明日、返すよ。折り畳み傘」
「うん」
「今度、お礼するから」
「うん?」
「連絡先、これだから」
「はい?」
「じゃ、またね」
「え?」
手を振って背を向けた志村さんに、俺は疑問符しか返せていなかった。
手には、いつの間に書いたのか、名前とチャットアプリのIDが書かれたメモが。
//(時間切れ)
二回目
お題『イタリア式の撃沈』
必須要素(無茶ぶり)『爆弾』
文字数『635文字』 未完
タイトル『緊急事態の国民性』
「機関部損傷! ダメだ、もうこの船はもたない!」
「総員退避! 総員、急いで脱出せよ!!」
一瞬の出来事だった。
テロの標的にされたこの船は、イタリアから出航し世界一周をする予定だった客船だ。
船のエンジン部に仕掛けられた爆弾により、洋上で突如として爆発。
乗船客はもちろん、船員もたちまちパニックに襲われ、みなどこにあるともしれない安全な場所を目指して走り回っていた。
「お嬢さん、お手を! 僕が船外までエスコートするから、離さないで!」
「え、えぇ。ありがとう」
「ちょ、俺も助けてくれよ!!」
「野郎は自力でなんとかなるだろ!! 俺の手はレディのためにおるんだよ!!」
なお、混乱した船内ではある一定の傾向が見られた。
多くの男性が女性を手助けする行動に走り、困っている男性は見捨てられるケースが多発した。
まるで『沈没船のたとえ』そのままの傾向で、出航がイタリアであったことから乗員の半数以上がイタリア人であったからだと思われる。
船長が沈没する船から乗客を逃す際、救命ボートが足りずに海へ飛び込んでもらうとき、国ごとになんと声をかけるか? という有名な仮定話。
イタリア人には『海に美女がいますよ』などといえば、率先して海に飛び込むと言われている。
これは国民性から来る皮肉を交えたジョークの類、だったはずだが、意外と人は窮地に立たされると国民性が現れるらしい。
「ダメ、もう歩けそうにないわ」
「失礼、//(時間切れ)
さほど知らない国の文化を交えた何かを表現するのに知識は欠かせませんが、それがほとんどない状態で書けと言うのは酷だと思います。




