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708回目 2021/2/20

 無茶ぶりはどこまでも無茶ぶりなんだなと感じたチャレンジでした。


 一回目のお題は『俺は足』。この時点で意味が分からなかったのは言うまでもないだろう。『足』? お前いつから自意識を持つようになった? と。


 それなのに必須要素(無茶ぶり)が『フォロワー達が○し合い』なのだから、そのままひねりを加えずにストーリーを書くとすると『自我を持った足達が殺し合う』という、意味不明な状況が成立することになる。


『フォロワー』の定義を変えれば、まだ人類が理解できる範囲に収められそうだが、そこにたどり着くまでがひどく長く感じた。


 思い返せば、たぶん一・二を争うほどのひどいお題だと思う。『俺は足』って、ファンタジー的な要素を加えるにしてもラリった人間の発言にしか思えない。


 もうどうしたらいいのか……と途方に暮れたところで、このときの私はなぜかひらめいてしまった。正式な呼び方は知らないものの、『パーツタレント(アクター?)』という言葉を。


 たとえば美容系商品の広告などで、腕や足だけをクローズアップして商品の効果を示す写真を見たことがあるだろうか? そうした広告などで『限定された体のパーツ一つ』を商材にする俳優である。


 昔にどこかの情報番組でちらっと見ただけの存在で、そこまで深い知識があるわけではなかったが、『足』の『パーツタレント』という立ち位置なら『俺は足』でもできるのではないだろうか?


 そう考えて、無茶ぶりにもなじませようとした結果、『ある特撮ヒーローの撮影において、主人公の動作にこだわりを持ちすぎた監督がスタントマンの他にパーツタレントまで用意しだし、狂気の撮影が始まった』、というコメディなのかホラーなのかわからないプロットができあがった。


『○し合い』の部分を放送禁止用語的な言葉をそのまま当てはめると、普通に殺人事件に発展する感じにはなるのだろうが、短編でそこまで大がかりなことはさすがにできなかった。


 設定段階でかなり悩みがあったのもあり、『969文字』で時間切れとなり完結はもちろんできなかった。我ながらひどい短編を書いていたと思う。


 今回はお題と無茶ぶりの取り合わせが悪かった。そういうことにしておく。それしか、もうコメントのしようがない。




 反省から逃げ出した自覚を持ちつつ、二回目の『即興小説』を振り返っていくことにする。


 お題は『怪しい水』。残念ながら、この言葉を見た瞬間から『霊感商法』しか頭に浮かんでこなかった。そういう詐欺事件、年に何回は耳目に入る印象がある。


 また必須要素(無茶ぶり)は『えへへ』、と反省しているのかしていないのかわからない愛想笑いだったのも、お題から受ける印象をより強くした一因である。


 何にせよ、一回目と比べればまだ書きやすい題材だったといえよう。具体的なシチュエーションが見えてきそうな言葉を突きつけられただけ、かなりマシだ。


 ひとまずイメージ通りに『神の水という不審きわまりない名前のミネラルウォーターを大量に購入してきた父親にキレ散らかす娘』、というシチュエーションで短編を書いてみることにした。


 基本的には父娘の舌戦が主で、第三者として見ている雰囲気的にはコメディ要素が強めの流れになった。『1087文字』くらいで時間切れとなり、こちらも完結できず。


 書いている内に浮かんだ設定上、この作品の父親は『何度も霊感商法に引っかかったやべー奴』としたが、実際の詐欺被害者も引っかかりやすいとかあるのだろうか?


 コメディ要素としてそういう設定にしたものの、リアルな被害と傾向については少し興味がわいた。まあ、積極的に調べるほどの情熱までは残っていないが。


 単純な詐欺ではなく、洗脳系の話ならちょこちょこ聞く。『○くじり先生』なんかで取り扱われた回を視聴したときは、結構背筋がぞぞっとしたものだ。


『現実は小説よりも奇なり』という言葉を、胸くそ悪い報道などを見たときにちょこちょこ思い出してしまう。人間の想像力には、意外と限界があるものだな、とも。


 他人が何を考えているのかわからないのが普通だが、何を考えているのかわからないからこそ、私は人間を怖く感じてしまう。


 同時に、観察対象としては非常に興味深いとも思っているのだから、これも一種の『怖いもの見たさ』なのだろうか? わからないが、私もそこそこ変わり者なのかもしれない。


『俺は足』って何だよ、と書き終わった後でも思います。『足』を主人公に書けるか、と何度悪態をつきそうになったことか。


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