665回目 2021/1/8
計画性ゼロの話を書くことが増えてきました。
一回目のお題は『かっこ悪い母』。あからさまにコメディのにおいしかしないが、この時点でどう扱うかは全くの未知数だった。
が、必須要素(無茶ぶり)の『スラム街』という無茶ぶりらしい無茶ぶりによって、ひとまず『方向音痴』の属性が付与された。迷わせて入らせたらいいか、と。
そこからどう話を動かすのか? で少し頭をひねる。だって、お題と無茶ぶりに脈絡がなさすぎるから。一応の言い訳は用意できても、整合性までは補完しきれない自信もあったし。
なので、まったく先を決めずに思いつくまま書いていこうと決める。行き当たりばったりでしかないが、最近の『即興小説』なんてこんなものだから構わない。開き直りとも言う。
で、『迷子の母親を探してスラム街につっこんだ息子は、案の定不良連中に囲まれて恐喝にあう』、というところまで書いた『1002文字』で時間切れとなった。
オーダーでは『かっこ悪い母』だったが、私が書けたところまででの印象は『天然の母』って程度しか示せなかった。
一口に『かっこ悪い』と言っても、切り口はいろいろあるはずだ。そのいろいろのバリエーションが私になかっただけで、もう少し何とかなった気はする。
それでも、『かっこ悪い』要素がただの『方向音痴』一択で乗り切ろうとしたのは無謀だった。用意した武器が弱いなら、せめて二つ・三つ用意させとかないとパンチが弱いままだ。
なんならあざといと思われてもいいので『ドジっこ』属性も加えておけばよかったか? あんまり盛りすぎるとキャラが渋滞して使いきれないが、二つ程度ならまだ許容範囲内のはず。
あまり属性重視でキャラメイクをしたことないし、この悩みどころが正解かもわからない。『即興小説』の場面でもなければしなかっただろう。
それを挑戦や成長と呼べるかはわからないが、まあうまくいかなかったのなら伸びしろはあるだろう。きっと。たぶん。おそらく。
明らかな失敗作にもめげずに、二回目の『即興小説』を読み直してみる。
お題は『つまらない運命』。どうしてか、真っ先に浮かんだのが未成熟の男の子(俗に言うショタ)だったので、主人公はそっち方面で攻めていこうと即決。
さらに必須要素(無茶ぶり)が『ピアノ』だったので、『じゃあピアノの発表会でもやらせるかー』なんてものすごく安直な考えからストーリーの流れを採用した。
問題はどこを演出として際だたせるか? ピアノの腕か、ショタの若さか、親との関係か、その他か……切り口だけなら、結構いろんな角度がある。
そんなときに私が選ぶのは、たいがい主人公の内面描写だ。体がどう動いていようが、心の中では別のことを考えていてもおかしくないし、これに出さねば気づかれない分言いたい放題な場合が多い。
人の裏側をのぞく、という意味では小説の一人称主人公はもっとも裏側を知られてしまう登場人物に違いない。ほかのキャラは主人公のフィルターを通した見方でしか判断できないし。
話を脱線させつつも作業は続けており、基本的に主人公のモノローグで文字を埋めつつ『1094文字』書いたところで時間切れとなった。
お題が『つまらない運命』とかだったので、短編全体の雰囲気は暗め。想定年齢がショタのはずだが、内面は大人に愛想をつかせたかなりスれたやなガキになってしまった。
具体的な説明はできないものの、全体的な雰囲気がかなりいけ好かない感じに。好かれるとは思っていなかったが、ここまでこじれるか――というくらいには人を遠ざけるキャラだったと思う。
面白かったかはわからない。ピアノもピアニストも具体的にどんなものかわからないし、適当にしゃべらせるしかなかったので浅い会話になっただろう。
それでも、がんばって意味深なワードを残そうとした根性は認めてあげよう。絶対に完結しないだろうと思わせる何かが、書きはじめからあったようなものだし。
うーん、ひとまず『即興小説』を続けてみたら自ずとわかると思っておこう。私が短編を苦手とし、完結も難しい理由がわかるかもしれない。
まあ、それくらいしか私にはわからないしできることもない、ってだけだけど。
ボチボチがんばろう。急ぎすぎたら、また疲れてしまうだけだろうし。
たぶん、昨年末の投稿遅延解消ラッシュの後遺症ですね。ひとまず何でも書いとけの精神がついてきた用に思えます。
いいことなのか悪いことなのか、それは私にもわかりませんけど。




