635回目 2020/12/9
未更新の負債はまだまだ続きます。
一回目のお題は『漆黒の闇に包まれし本』。まさか連続で『漆黒の闇に包まれし』がくるとは思わず、開始早々二度見させられた。少し時間をおいたとはいえ、そんなかぶり方あるのか? と。
今回は『本』になったが、こちらは割と現実的なシーンが浮かびやすい分、前回よりも書きやすかったのは間違いない。無駄に壮大な前置詞が気にはなるけど。
それに合わせる必須要素(無茶ぶり)は『純文学』と、まさかの『本』のジャンル指定。まったく読まないジャンルなので、もう当たり障りなく処理するしかなくなった。
で、どうしようかと考えたら、割とすぐにイメージが浮かんできた。『引っ越しのどたばたで、未読の純文学の本が紛失していたのを探していたが、結局見つからなくて後回しにした』、みたいなシーンだ。
このままでは単なる日常のワンシーンなので、『純文学』の『本』のタイトルを『勿忘草(花言葉は『私を忘れないで』)』にして、ちょっと皮肉っぽく描いてみることに。
そんなちゃちな仕掛けだけを武器に書いていったが、思ったよりも書ける範囲が狭くて『858文字』で書ききることに成功する。
完結はやっぱり滅多にないのでうれしいものだが、今回は『書くことがなくなった』ために完結できた部分が強く、なんか素直に喜べない。
用意した仕掛け全部をぶち込めて終わらせられれば、もっとすっきり喜べたんだろうけど。そんなことは短編が苦手な私では、土台無理な話なんだとはわかっていても。
あとは、登場人物が相変わらず一人のまま。複数人のキャラを出すよりも書きやすく思っているのは、まだまだ変わらないのかもしれない。
短編だからか、『即興小説』だからかはわからないが、キャラの名前を考えるのが面倒くさくなってしまっている。最悪、名前を考えなくてもいい一人が一番楽なのだ。
モノローグ的な書き方も、普段から自分のことについて考えたりする延長で書けるため、普通の会話よりもスムーズに書ける感覚があるのも、ぼっち小説を助長している。
キャラの掛け合いからの変化が売りなはずなのに……短編ってやっぱり難しい。
複数人を出す短編の難しさを痛感しつつ、二回目の『即興小説』を振り返ってみよう。
お題は『永遠の決別』で、真っ先に思いついたのが『勘当』だった。親子の縁を切るあれである。
自然、登場人物は不良キャラになったのだが、ぶっちゃけなにを書いていいのかその時点からわからなくなっていた。不良の気持ちとか行動原理とか、見聞きした程度の内容でしか知らないし。
それに、必須要素(無茶ぶり)が『2000字以上3000字以内』とまごうことなき無茶ぶりだったので、一個前の完結で得た余韻が一気に消し飛ぶ気配を感じたのは言うまでもない。
ひとまず完結はあきらめ、文字数制限になんとか引っかかろうと文字数だけを書くことを決めて『とある不良学生が親から縁を切られてからどう生きてきたか』を、安っぽい自伝風に進めていった。
形式的にはさっきと同じ一人称のモノローグオンリーで『961文字』ほど書いたが、やっぱり時間切れで終わってしまう。
マジで途中からなにを書いていいかわからなくなったし、だいぶ迷子になりながら書いていた自覚はある。
勘当されてから『○が如く』みたいな感じで金を稼ぎ、少年院に入って出所したところでもう私の手札はつきた感覚がしていた。
ありそうな流れではあるが、実際にそんな流れになった人がいるのかはわからない。やはり想像だけでストーリーを書くのは限界があったのだろう。
不良系の創作に多く触れてきたわけでもないし、今後も読んでみようと思わないのでインプット不足がまず前提にある失敗だろう。
いくら思いついたからといって、もう少し自分のやりやすい形を模索してから短編をやり始めた方がよかったと思う。
時間がないとテンパるのはしょうがないけど、もうだいぶ続けてきたんだから少しは余裕がほしい。落ち着きがないのは直らないのだろうか?
二日遅れたらだいぶしんどいですよ、これ。自分で決めたことなので、何とか間に合わせたいと少し気合い入れて書いてます。
借金の立て替えみたいなものなので、長続きしないモチベーションなのが悲しいですけど。




