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621回目 2020/11/25

 私はかなりの飽き性かもしれません。


 一回目のお題は『かっこ悪い場所』。さすがに『かっこ悪いところ』と混同するわけには行かず、シチュエーションよりは『場所』そのもので考える必要がある。


『場所』が『かっこ悪い』というのはどういうことか? と少し考えてみて、いわゆる『ギャップ』か? とあたりをつける。


 言うなれば『シリアス』の中にある『ファンシー』……そう考えたところで『心霊スポット』がまず思いつき、次いで『ぬいぐるみいっぱいの乙女部屋』が浮かんできた。


 さらに、必須要素(無茶ぶり)が『丑三つ時』と『シリアス』よりのシチュエーションを望めそうな時間設定だったのも、『心霊スポット』のイメージが濃くなった原因だろう。


 そうしてできたプロットが、『心霊スポットの肝試しにきたカップルが、自縛霊に遭遇して逃げ回っているうちに、幽霊が縛られているかわいらしい女の子の部屋を見つけて絶句する』、となった。


 コメディよりで少し突拍子もない展開ではあるが、ラノベと言い張ればありだろう。そう思って消しきれなかったプロットも含め『1001文字』を書いたところで時間切れとなった。


 書き始め自体は早めにしたつもりだが、この短編では前振りが長くなってしまった。書けたのも自縛霊との遭遇までで、オチはかすりもしなかったし。


 どうも私はホラー描写をしっかりめに書いてしまう癖があるらしい。伏線というか、くるぞくるぞ~、って前振りをしつこいくらいやってから『ほらきた!』ってのが好きっぽい。


 そのせいか、ホラー系を『即興小説』で試すと十中八九、オチまで手が届かない。これじゃあ私の『かっこ悪いところ』が浮き彫りになっているではないか。


 性格的な原因はあるだろう。食べ物でも好きなものは最後にとっておくタイプだし。おいしいものは食後の余韻も含めて最後に一気に。それが私のスタイルである。


 ホラー系にとってオチはメインディッシュだ。これをおいしく食べるため、下準備は考えられるだけやっておかないと気が済まない。


 そうして、冗長だと思われる描写を増やしてしまうのだろう。短編でホラー、難しい。




 ジャンルと自分の相性について考えさせられたところで、二回目の『即興小説』を振り返っていく。


 お題は『戦艦のあいつ』……私の気のせいか、『戦艦』系のワードを極最近手を着けた気がする。それだけでなんか、ちょっと萎えた。


 というのも、私はコメディとかギャグでもない限り『天丼(同じネタをかぶせること)』は避けたいと思うからだ。


 なんだろう、ただ繰り返すだけって面白くないというか、面白味がないと言うか。文章表現でも、なるべく同一の単語は一度出すとなるべくすぐに出さないようにしているくらいだし。


 なのに既視感のある『戦艦』というワードを持たされて、調理方法に困るのはもとよりやる気も少し落ちた気がした。えり好みできる立場にはないんだけど。


 なお、必須要素(無茶ぶり)は『ステマ』だった。どう組み合わせろと? というのが私の感想である。第一印象に文句が多いのは、もうそういうものだと思ってもらうしか。


 とはいえ、『ステマ』と言えばで思いつくのは一つしかなかった……『スマホゲーム』である。たぶん『艦○れ』とか『○ズレン』とかのせいだ、きっと。


 それを土台に、なんとか商標名を出さないままごまかしつつ『軍船を擬人化したゲームのステマが気になった試験勉強中の同級生に、プレイヤーの呼称について問われる』、みたいな日常シーンをプロットとして組んでみた。


『艦○れ』だとたしか『提督』、『○ズレン』だと『司令官』だったような……私は双方とも未プレイなのでうろおぼえだが。


 一応、両方の意味を調べてみたら『提督』には『総司令官』という意味合いも含む言葉らしい(辞書によっては違う?)ので、『司令官』よりも『提督』の方がニュアンスは上司っぽい。


 と、どうでもいい知識を知りつつも『886文字』を学生のバカみたいな会話に使って時間切れとなった。


 内容としては、特になにもない。面白くなければ、特別ダメだったと思うこともない。時間切れになったのだけは悔しく思ってもいいだろうけど。


 うーん、良くも悪くも無味無臭な短編になった気がしてならない。私がそう思うだけで、見る人が見ればおもしろさのエッセンスが入っているのかもしれないけれど。


 それに、プロット段階で形がなかなか固まらず、単なる思いつきと勢いだけで書いていった短編だと、分析も難しいところがある。


 推敲(すいこう)は数日寝かせてからやった方がいい、なんてよく聞くがその通りだと思う。いい意味でも悪い意味でも、書き終わった後のテンションでは客観的に短編を見直すことなどできそうもない。


 今回は悪い意味で、それこそ『興味が薄い』という意味で、冷静ではない。読み直しをしても無味無臭なまま、何の感慨もわかない文章の羅列を見ている気分になってしまった。


 小説って、やっぱり難しい。やればやるほど難しく感じてしまう……まあ、どんな道でもきっとそうなのだろう。


 探求に一生を費やせても、極めるのに一生は短すぎる。


 どんな世界もきっと、自分が満足できる成果なんてほんの一握りしか味わえないんだろうなぁ、と妙に悟ったようなことを考えてしまった。


 なんか連続して似たようなお題がでると、あんまりやる気が出ないんですよね……年とってからやる気自体が迷子でもあるんですが。


 せめて連日で似た系統のお題がくるのはやめてほしいな、と。『戦艦』とか割と高頻度に相手している気がしてるんでよけいに。


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