585回目 2020/10/20
私は私の表現する世界がどれも『凡庸』だと思ってしまいますが、他の人から見ても果たして『凡庸』なのでしょうか?
『即興小説』一回目のお題は『青い勇者』だった。『勇者』はいいとして、『青い』? さて、この色指定をどう物語に組み込むべきか?
と、悩んでいる間に必須要素(無茶ぶり)へ目を向けると、『高認』――略さず表記すれば『高等学校卒業程度認定試験』を出せ、とおっしゃる。
これで『勇者』の幅がせばまる現代日本を舞台にすることが確定した。他の国の制度は知らないので、『高認』が確実に存在するのは日本だけだからである。
こうなってくると、現代の『勇者』って『勇猛』か『蛮勇』のどっちでも『勇者』になれるので、扱い方を最初に決めないと筋を通せない。
まあ、風潮として『蛮勇』に皮肉を込めて『勇者』と呼ぶ傾向が強めなので、『無謀なことに挑戦している人』で解釈してみた。
さらに『高認』となると、少なくともその『勇者』は『中卒』だろう。学歴コンプでキャラ立ち……というのはいささか安易か?
ちょっとお題が難易度高めだったので、そこそこ構想を考える時間に当てつつ思いついたあらすじは『大学進学を控えた高校生が、中卒で働く同級生が高認を受けるという噂を耳にする』、という形から始まった。
時期や状況的にその年代の学生はピリピリしているんだろうなぁ、とか少しだけ考えつつ『983文字』書いて未完になった。
オチとしては『知ってか知らずか、噂が一人歩きしたのか、中卒男子の志望校は女子校らしい』……みたいなしょーもない着地点にする予定だった。当然、書けていない。
本当、オチだけ書くとなんでこうも面白くなさそうなのか? そこへ至るまでの構成とか演出とかでひねれば、こんなのでも『くすっ』とはできるものになったのかもしれない。
小説の『見せ方・魅せ方』を含め、あまり専門的な勉強をしたことないから、また不安が大きくなってきそうだ。
こういうときは、ゲームのレベル上げ作業をして頭を空っぽにするに限る!!
と、息抜きへ完全に逃げる前に、二回目の『即興小説』についても書いてしまおう。
お題は『少女の妻』……いや、百合やないかい。と、普通に心の中でツッコミが出てしまった。これが関西の血か……。
なお、必須要素(無茶ぶり)は『うまい棒』。私の偏見かもしれないが、駄菓子を与えられた時点で『少女』の年齢層が『幼女』にまで下がった。
つまり、私の中では『幼女の妻』をストーリーにすることが決まったわけだ……企画のハードル高ぇ。
とはいえ、実はある一つの遊びを取り入れることで、ハードルの高さはあっさりと飛び越えられる物となる……『おままごと』を主題にすればいいのだ。
今の子がどこまでやるか知らないが、小さな女の子の遊びとして『おままごと』はあるあるだろう。いわゆる『疑似家族』を演じる空想の舞台では、女の子が『妻』にも『夫』にも『犬』にもなれる。
おあつらえ向きに何でもありのシチュエーションが用意できるのだから、利用しない手はない。というわけで、『お隣さんの幼女の面倒を見ることになった女子学生』を書いていくことになった。我ながら無難。
基本的に会話を主体に書き進めていって『1004文字』、時間切れになって未完に終わる。まあ仕方ないか。
それにしても、書いている途中で『幼女』の両親設定が変な方向に行ってしまった。『新妻系専業主夫』と『内弁慶ならぬ内宝塚なキャリアウーマン』とか、どこの引き出しにしまっていた設定だ、これ?
おままごとの最中に『幼女』がおかしな台詞を……というベタなシーンを描いたのだが、そこで出た台詞が両親の真似だった。この『幼女』の将来が少し心配である(勝手に描写しといて)。
ただ、『うまい棒』の要素はどこで出すか引っ張った結果、登場させるタイミングを逸してしまったのは素直に反省しよう。最初はおままごとの小道具として使うつもりだったが、『幼女』の両親が濃すぎて……。
完結は難しいので、せめてお題と必須要素は毎回満たせるようにしておかないと。そんな決意を固める、今日この頃だった。
私の価値観は私にしかないもの――言い換えれば『唯一』でしょうけど、それだけで『特別』とはなりませんし……。
どうしても私が無意識に当てはめる『物語の型』がワンパターンな気がして、どんな設定で書いても『凡庸』に思ってしまうんですよね……まずい、また書けなくなる前兆か?




