551回目 2020/9/16
今回も見事に二敗でした。
一回目にきたお題は『左の部屋』。とにかく背景事情はこっちにぶん投げといて、とにかく『左の部屋』を出せ、というお達しだろう。なんて殿様注文。
しかも必須要素(無茶ぶり)が、『長編の冒頭として書くこと』ときたもんだ。少し前から『なろう』でたたかれる要素となった『プロローグ短編』そのものじゃね? と思うと微妙な気分になる。
私の感情はさておき……正直どうしたらいいかわからなかった。とりあえず、『部屋』を用意するには室内で何かするんだろうけど……もしくは比喩的ななにか?
抽象的なお題にイメージの固め方がわからず、少し悩んだところ引っ張り出してきたのが『デスゲームに参加させられた主人公が入った部屋の先には、右手側に一つ、左手側に何十もの扉があった。正解は一つ。さあ、選べ』というシチュエーションが浮かんだ。
状況はシリアス気味なのに、なぜかちょっと舞台設定でおふざけを入れてしまった短編は『829文字』ほど書いて未完に終わった。そりゃそうか。
とりあえずそれっぽいことを書いて間をつなげたが、それ以上の発展はないストーリーになったと思う。いつものごとくモノローグ長めな地の文が続き、ほぼ一人語りになってしまった。
それに、その中で『死亡フラグ立てたやつから死んでった』とか、『もう残りは俺しかいない』とか、必須要素である『長編の冒頭』を考えたらいろいろ明かしすぎたとも思っている。
これじゃあ『冒頭』じゃなくて『最終局面』だ。私が書いていた『冒頭』って、実は前作からの設定を引き継いだ続編か? とセルフツッコミを入れられる勢いである。
何にせよ、変にひねって書こうとしても途中で矛盾が生じまくる、というのは覚えておいた方が良さそうだ。長編でも陥りそうなので、記憶に何とかとどめておこう。
そんなわけで、二回目のお題に移ると『穏やかな山』とあった。登山家初心者だったらさぞいいロケーションだったことだろう。
ただ、必須要素(無茶ぶり)が『純文学』で、いまだにどんなことを書けば『純文学』なのか? がわかっていない私にまた『書け』と強要される形となった。ひどい。
なぜか私の中で『難しい漢字を使っていれば、とりあえず純文学っぽくなる』という思いこみがあるため、今回もそれに従って私ができる最大の難しい漢字を引き出しから漁ってみた。
まあ、『純文学』ってだいたい『文章の芸術』なんて認識をされるくらいだし、文章技法をうまく使ったり、作家の個性が色濃くでる婉曲的な比喩をどう表現したりするか、の方が重要んだなろうけど。
だけど『文章の芸術性』って、割と平易ですらすら読める『ラノベ』主体で読んできた私にはいまだに未知の領域である。
あとただの偏見だが、『純文学』って『エロいことを回りくどいがなぜかわかる言い回しにしたがるジャンル』だと思っているため、ますますどう書けばいいのかがわからなくなる。
人間関係の延長として『エロいこと』も含まれるのは理解できるけど……いや、その前になぜ私の中の『純文学』に卑猥なイメージがついているのだろうか?
変なものでも読んだだろうか? そもそも『純文学』と世間から呼ばれるような作品をまともに読んだことがないので、本当にただの先入観かもしれないけど。
それはさておき、よくわからんジャンルだったのもあって『793文字』くらいで未完になったこの作品、読み直してみると『一人の男の栄光と挫折』っぽい語りが延々続いていた。
自分で書いておきながら他人事のように書いているのも、書き方がなんか気取っていてがんばって背伸びをしている風にしか見えなかったからだろう。
『純文学』とは、書き手が変に背伸びをしたがるジャンルなのかもしれない。敷居が高い分、新規参入の間口も狭そうだし、今後はあまり発展しないまま消えていくのかなぁ……なんて失礼なことを考えた。
この日、諸事情で一日眠らず起きていたような状態なので、『即興小説』も『文楽』でのコメントもよくわからないものになっていると思ってください。私もそう思っておきます。




