548回目 2020/9/13
今回も変わらず二敗ですが、ちょっと執筆環境が変わりました。
さて、唐突だがこの日、スマホ用のタッチペンを百均で仕入れた。これまでずっと指でやっていたが、何となくペンを使った方が衛生的かな、なんてふわっとした動機で変えてみたわけである。
なので、タッチペンによる初めての『即興小説』のお題は『愛の弁当』。頭がぼーっとしていたからか、『愛妻弁当』くらいしか発想に浮かばなかった。
ただ、それにあわせろと指定された必須要素(無茶ぶり)が『ジーンズ』と、全く別方向のアイテムだったのでどう紛れ込ませるかも少し苦労する。
少々悩んだ末、『愛の数値化はできるか? という議題に愛妻弁当でノロケだした新人の意見から、各家庭の弁当を分析して愛の平均値を探る』、という行き詰まったイベント会社の企画みたいな話ができた。
私の頭の中がごちゃごちゃしすぎたのか、よくわからない展開で書き進めることとなったのと同時に、タッチペンのあつかいがそこそこ不慣れで文字もうまく打てない。
そうして、『15分』がんばって『657文字』と普段よりも少ない文字数で未完になってしまった。操作しているとなれるのかもしれないが、もう少し文字数が欲しいところ。
あるいは、タッチペンを使った文字数で『いかに物語を完結させるか?』みたいな縛りプレイの条件として考えるのも悪くないかもしれない。
短くまとめるのが苦手、といいつつ感覚的に動く自分の指だと『やりたいこと優先』でストーリーを進めてしまうため、短くまとめる練習にはもってこいだろう。
何せ、操作感覚が違いすぎて文字数を稼げないのだから、必然『短くまとめることを優先』しないと自分が満足行く展開まで物語を持っていけない。
少しずつ『即興小説』を書くことにもこなれてきて、適当に流すようなことも増えてきたから、小さくも新しい環境に変えていい刺激になりそうだ。
どこまでまとめられるかはわからないが、書ける文字数が少ないという前提条件を頭に置きつつ、次以降の挑戦で考えられたらなと思う。
ちょっとした覚悟を携えた二回目はというと、『飢えたダンジョン』というファンタジー向けのお題が出た。
いちおう、『なろう』でも少し取り上げられる題材でもある『ダンジョン』のワードに親近感はある。今まで『ダンジョン』ものはネタすら考えたことがないだけで。
そこに加えて必須要素(無茶ぶり)で『コメディ』にしろ、と指定があったものだから、どうすればいいか一瞬で考えた。
そうすると、『ダンジョン経営を始めることになったが、配備すべき宝箱や守護者の魔物やトラップを搬入する度にダンジョンに食われる』、というクソゲー設定が思いついた。
存在は知っていたが手を出していなかったジャンルだったので、何も思いつかないかもと思ったがそんなことはないようでほっとする。
クオリティは無視するにしても、いつでもアイディアだけはぱっと浮かんでくるのが私の『即興小説』における強みだろうか。ちょっと自信にしてもいいかもしれない。
なんて、わずかな自画自賛を行いながら書き進めていったが……この短編については『ダンジョン運営』の設定を考えるのがとても楽しかった。
背景設定の考え方が現実の起業に近いものだったため、上記の設定が精神と財布に極大のダメージを与えているのが丸わかりで、自然と『コメディ』っぽいものになってくれたからだ。
とはいえ、タッチペンでの文字の書き方が改善されたわけではなく、筆が進んだ感覚でも『880文字』程度に収まり、時間切れとなった。
ただ、短編としては楽しかったけど、これを長編にしようと思ったらなかなか難しい設定だな、とも思う。
短い話の中でのインパクトを重視するなら『ダンジョンマスターの資産を溶かすダンジョン』は面白いが、長編として考えると『結局ダンジョンマスターが損をするワンパターン』になってしまいがちである。
かといって、『飢えたダンジョン』の状況を改善してしまえば作品の良さが半分ほど消えてしまうことになるだろう。
運営・経営がうまくいかないことをネタにしているのだから、『ダンジョン』が素直になってしまえばあとは『ダンジョンマスター』の腕次第……という『コメディ』っぽさがなくなる。
今まで勘と勢いで『コメディ』を書いてきたが、ちょっとだけ理屈っぽく考えると『笑いの軸』とか『マンネリの避け方』とか、裏方の配慮って割と出てくるんだと気づく。
……まあ、そんなガチガチに頭を固めてしまえば、笑えるものも笑えなくなるんだけど。本当、『コメディ』とかの『人を笑わせるコンテンツ』って難しいな。
今までもうまくいっていた実感はなかったのに、なぜかさらにハードルを上げる謎采配に出ました。(せめて)笑ってください。
百均製品だからか、まだ使い慣れていないのか、ペン先が滑って文字の空振りが増えたのが文字数減少の原因ですね。やっぱ、指の方がまだはえーや(遠い目)。




