541回目 2020/9/6
今回も二敗です。
まず一回目のお題が『1000のぷにぷに』という、かわいいのか気色悪いのか微妙なラインの言葉がきた。
『ぷにぷに』単体なら癒し系だと思われるが、さすがに『1000』もあったら不気味に思う人もいるだろう。『ぷにぷに』の正体次第だが、私は『蓮コラ』をイメージした。
そこへきて必須要素(無茶ぶり)が『コミケ』なんだから、ちょっと書き出しに迷ったのは否めない。前にも出てきたと思うが、私は『コミケ』に行ったことがない。
せいぜいが、深夜帯などで放送されていた『コミケ』を取り上げていた回のバラエティで見た光景くらいしか、情報源がないくらいだ。
ぶっちゃけ、『コミケ』に行くような熱心なオタクとは言い難いので、遠くの方から『へー、ほー』と眺めているのが楽しいというか楽に思えるのだ。
とまあ、私の事情はさておいて、この二つをどうあつかったものかと考えた結果、『肉球だけを集めた写真集をコミケで買ってきた友達とだべる』という生産性のないストーリーが誕生。
とりあえず会話主体で進めていき、『884文字』ほど書いて時間切れになった。
私のうっすい情報源のおかげで、『コミケ』が取り扱う同人誌のニッチな部分も知っていたため、『肉球写真集』なんて発送が出てきたのは助かった。
だが、先述したとおり話の発展性においては『何これ→買った』以上の展開はあまりないため、本当に日常のワンシーンを描くだけに終わってしまったのは短編としてどうなのか。
短くまとめるのと、短くなる場面を選ぶのとでは、やっぱり差が大きい。前者の方が技術がいるのを承知で、私は『短くまとめる』作家になりたい……(願望)。
気づけばだらだら文章を書いてしまっている現状では、夢のまた夢だろうけれど。必要なエッセンスを選抜して本文に採用する、ってめちゃくちゃ労力必要だからか億劫になってしまうのが私の悪いところだ。
それはさておき、実際に『コミケ』で『肉球写真集』なんてものも売っているのだろうか? 前に『誰が買うんだこんなもの?』って本当に思った本も紹介されていたので、たぶんあるとは思うけど。
それに今年は武漢ウイルスのせいで開催が中止になってしまい、今後の運営が厳しいとかもニュースで聞いたことがある。
私は行かないだろうけれど、来年以降でも『コミケ』が再開されていればいいなとは思っている。あれはもう、日本の文化ともいえる催しだ。ある種、近所の祭りが人手不足などでなくなる寂しさに等しい。
『コミケ』の運用実態とかあまり興味を持っていない私が知るよしもないが、たしか資金難というか開催費用が捻出できないとかだったと思う。
あんだけ大きな催しなので、相当な準備金が必要なんだろうなと思いつつ、文化の維持って大変なんだなぁ、としんみりした(なぜ?)。
もう関係ある内容で話を落とせるのなんて無理なんじゃないか? と自分に絶望しつつ、二回目に挑戦した時に出たお題は『大人の私』だった。
わざわざ『大人』と明記してある以上、『子どもの私』という部分を何かしらで出さないと、と私は判断したためさてどうしよう? と考える。
次に必須要素(無茶ぶり)を見てみると、『資料』という何とも微妙なアイテムを渡された。『大人の私』と『資料』で浮かぶのは『履歴書』くらいのものだが、どう話を転がせばいいかはすぐに出てこず。
少しワードを頭の中で転がしていると、無難なストーリーとして『子どもの頃の自分を思い出しつつ、大人になった今を振り返る』みたいな回顧メインのシーンになった。
気がつけばやってしまうモノローグ中心の構成だが、やっぱり心情描写を重視したい自分がいるんだろう。これじゃあ作品のテンポがあがらないわけだ。
こうなりゃ、心情描写を厚くして読み応えを極めるしかない、なんて思いに駆られつつ『1034文字』まで書いたところで未完になった。
単純にオチまでたどり着けなかったためだが、割と持ち込んだ設定を持て余した気もする。
というのも、上記のプロットの中で『未来の自分がわかる技術』を登場させ、それの結果通りになるか! と奮起するキャラクターを主人公にしたのだ。
で、これの元ネタはたしか『世にも○妙な物語』でやっていた話の一つだったはず。ぼんやりとしか覚えていないが、百パーセント当たる未来を変えようともがく男の話だった。
時間もなかったため、気づけばそこからほぼ設定を持ってくる形になった。覚えている部分からわかるオリジナルとの違いは、将来の結末くらいだろうか。
どちらも浮浪者みたいな将来を知らされるのだが、『世にも○妙な物語』では『ホームレスの役をしていた俳優』になっていたはずで、私が書こうとしたのは『軍人』だった。
見た目は的中しているがその実態は意外なもの、みたいな描き方は私も好みだったので、少しだけひねったつもりで書いたみた……のだが、その『軍人オチ』までたどり着けなかった次第。
文章量からして、やっぱり前半の『子どもパート』を長く書きすぎたのが敗因だった。本当、自分は短時間で書く速筆には向いていないと思う。
なかなか話をコンパクトにできないのは、もう無理だと開き直った方がよさそうだ。無理に『短時間で短編をまとめる力』をつけなくても、『推敲で削る力』をつければ似た結果は出せるんだし。
まあ、『即興小説』では未完の山を築くことになりそうだけれど。そこはトレーニングと割り切って、あんまり考えないようにしよう。
あとこの日初めて知ったんですけど、私が利用している『即興小説トレーニング』って土曜日の午後十時から十一時までの間、『即興小説バトル』ってのをやってたんだそうです。
制限時間を『一時間』に絞って、参加者同士の作品で読者の評価から優劣を競う、的な毎週のイベントっぽいです。
その時間に偶然がかち合ったため、『15分』で挑戦できるまで少し待ちました。さすがに、『一時間』も確保できそうになかったですし、『バトル』に興味もありませんでしたから。




