54回目 2019/5/8
最近の悔しかったことは、作業に集中するためかんでいたガムを間違って飲み込んでしまったことです。
小説家として必要なこととして、『ネタを腐らせるな』という類の言葉を目にした。
とあるプロ作家の言葉だったのだが、自分の中にある新鮮味という意味ではなく世間の流行も加味した意味合いがあり、私としては耳が痛いことである。
というのも、私は基本的に『思い立ったら即行動』がなかなかできず、気がつけば『発酵したネタ』を書いて楽しむことが多いからだ。
特に流行に敏感であるべきラノベには必須といってよく、いわば『刺身や寿司』のような鮮度が命になるコンテンツだから意識してしかるべきだ。
それはわかっているのだが、私は気づけばネタをそっと貯蔵庫にしまってしまう癖ができてしまっており、魚にたとえれば『干物や缶詰』のような品ぞろえになってしまう。
書きたい物を書きたいときに……アマチュア作家であればそれでいいかもしれないが、完全にプロ意識としては失格だ。
自分の小説を待っている人が少しでもいる、とわかっていてもこだわりが捨てきれずに筆が進まないことも多い。
私はもう少し、クオリティを犠牲にして速度を優先する精神を身につける必要があるだろう。
仕事として成立させたいならなおさらであり、いくら面白くても顧客が満足できるだけの更新速度を維持しないと意味がないのだ。
世の中が求めているのは、『未完の大作』よりも『粗雑乱造の駄作』なのだ。
私の場合、失敗をおそれて続きが書けなくなるので、遅々とした8~9割の完成度を目指してしまうので前者にあたるだろう。
だから、6割でもいいから週1~2回くらいの速度を出して後者の道をたどらなければ、『作家としての価値がない』くらいに思わないといけない。
だとすると、私は作品から何を犠牲にすればいいのだろうか?
物語やキャラの一貫性は最低限確保するとして、取捨選択をしていくとしたら何を切り捨ててもいいのだろうか?
意識した伏線を減らすかなくす? ……考えなしに伏線をばらまいて、整合性を確認する作業に時間を費やすことが多いので、いいかもしれない。
登場人物の数を減らす? ……これも作業遅延の原因になるだろう。キャラが多くなるほど、そのキャラクターを描こうとして思案する時間が長引く。
キャラの属性化で作業効率を上げる? ……あまりやりたくはないが、ある程度の記号化をしたキャラクターであれば言動について深く考えずにはすむだろう。モブ化みたいでイヤだが。
作者のこだわりやプライドを捨てる? ……正直、できるなら今すぐにでも道ばたに投げ捨てて供養してやりたいが、徐々にやっていこう。
大丈夫、誰の特にもならない駄文を二ヶ月近く書けているのだから、少し意識すれば変えていくことはできるはずだ。
自分のネタを、栓があけられないまま放置されたワインのようにしないためにも、どんどん作っていける『小説家になろう』。
何となく、サイト名を『』でくくるくらいには、余裕があるのかもしれない。
まだ味が残っている早期の段階でやってしまったので、すごく損した気分になりました。
あぁ、ドケチ……。




