531回目 2020/8/27
今回は一勝一敗でした。
一回目に届いたお題は、『燃える嫉妬』。……うーん、私にとっては難しい感情を引き合いに出されてしまった。
私は正直、『嫉妬』の感情を抱いたことはない。なぜなら、『嫉妬』に至る前に自分で勝手に絶望するからだ。
『――ああ、自分はこれだけすごい人のようには決してなれない』、みたいな感じで。今でもなお、私は自己評価を『そこらの石ころ』程度にしか認められていない。もう病気かも。
そんなわけで、『自分の価値』を下に見過ぎている人間にとって、『すごい人間』ってのはごまんといる。彼ら彼女らにいちいち『嫉妬』していたら、それこそ生活すらままならないくらいに。
だからなのか、『嫉妬』という感情がほとんどわいてこないのだ。見上げるいただきが高すぎると、現実味がなくて自分との比較対象にならないのだから。
で、そんな自尊心が紙くずより薄くて軽い私には、『燃える嫉妬』みたいな激しい感情を覚えたことがない。『うらやましい』は考えても、『ねたましい』は存在しない。
そんな、ある一面だけを切り取れば『空虚』な人間である私にどう書けというのか? と、悩みながら必須要素(無茶ぶり)を見てみれば、『ドイツ』ってまた難題を増やされる始末。
『ドイツ』製の『燃える嫉妬』? 第二次世界大戦の結果か? ん?(混乱中)
……さすがに戦後のバタバタを『即興小説』で想像して書けるようなレベルではないため、無難な方向に軌道修正していく。
そうしてできたのが、『大きなプロジェクトを任された平社員が、仕事の補佐についた優秀な同僚に仕事を奪われやけ酒』という、なんかどうしようもない話だった。
基本的に一人で悪い酒を飲みながら、愚痴ばっかりをこぼすシーンで進めていったのに、『1045文字』も書き進められた上に完結してしまったのだから意味が分からない。
うーん、前日のいやな気分がまだ尾を引いて、愚痴っぽい内容がするすると書けてしまったのが原因だろうか? 最終的になにも解決せず飲んだくれて終わった短編だが、まだ私もそういう気分なのかもしれない。
ただ、最近ひさしぶりに飲んだのだが、お酒をぜんぜん飲まなくなったのでやけ酒はリアルではしない……というよりできなくなった。悪酔いが怖くて、無茶な飲み方をした試しがないからでもあるけど。
酒で忘れる……なんてことができたら、まだ気持ちの切り替えが楽にすんだのだろうか? 本当、日頃から思うこの弱すぎるメンタル、なんとかならないものか……。
と、架空の哀愁サラリーマンに少し飲み込まれそうになりつつ、二回目の挑戦を間髪入れずに行った。
そのお題はというと……『冷静と情熱の間にあるのは祖父』。
もう一度表記しよう。『冷静と情熱の間にあるのは祖父』だ。
私はこの日、『冷静と情熱の間』に『祖父』をサンドするのが最近の流行りなのだと初めて知った。発端はSNSだろうか(混乱中)?
これを読んでいるみなさんも、機会があれば是非『冷静と情熱の間』に『祖父』を挟み込んでみてはいかがだろうか? 新たな境地が開けるかもしれない(大混乱)。
さて、そんな熱してるのか冷めてるのかわからないもので身内を囲む鬼の所行(?)を、どう小説に落とし込むかが問題だ。
打開策を求めてのぞいた必須要素(無茶ぶり)は、『リアルな描写』と執筆技術についての注文だったので役に立たなかったし。
仕方がないので、『一見すると冷静に見えるけど内心が情熱にあふれているじいさんの物思い』をつらつらと書いていくことにした。なにが楽しいのかは、私もわからん。
人見知りで内弁慶なゴリゴリアウトドア系じいさんが、老人ホームに入所させられて家族に声なき愚痴をこぼす様子を『931文字』かけて書き出し、未完に終わった。
結局、直前に書いた短編と同じ愚痴で終わってしまった。登場人物も一人だし、創作の中でも他人とふれたくない状態なのだろうか?
あー、この一度傷ついたら数日は引きずる感じ、あらためて自覚したらもっとへこみそう。すぱっと忘れて切り替える! ってのができないのはつらい。
自分では忘れたように思いこんで、結局は後にずーっと尾を引くんだろうな。……時々フラッシュバックする過去のいやな記憶として定着する、やっかいなタイプのストレスの原因として増えないといいけど。
なんでこう、ふわっとした言葉・概念をお題にするんでしょうかね? こういうの出されたら、指だけじゃなくて脳の活動も止まりますよ、マジで。
っていうか誰だよ、この世で最初に『冷静』と『情熱』の間に『祖父』をはさもうと思った人間は? 思いつきにしてもどういう状況だ? よければ教えてくれ、おもしろそうだから。




