524回目 2020/8/20
今回は一勝一敗ですが、一勝の方が微妙です。
一回目に挑戦したときのお題は、『打算的な弔い』といきなり不穏なワードが与えられた。その上、あんまりイメージがしづらいお題だったこともあり、少しストーリー構築に迷う。
何か突破口をもらえるかと必須要素(無茶ぶり)に目を移したところで、『ボールペン』という単なる小道具でしかないアイテムを提示されただけ。
とはいえ、『打算的な弔い』と『ボールペン』で真っ先に『事故でなくなった夫婦に残された未成年の遺族に支払われる保険金を、後見人になることで……』というゲスいストーリーが浮かんできた。
あんまり保険金の受け取りや管理のあれこれについて詳しいわけではなかったので、子どもをだます――いや、利用するきっかけになる描写だけやればそれっぽくなると思い、決行。
やっぱりちょこちょこ表現に迷うところが出てしまい、『843文字』を書いたところで未完になってしまった。強制終了はいつも突然におとずれる。
今回の敗因は、設定をちょっと背伸びしたことだろうか。心情描写はともかく、保険金うんぬんのあんまり詳しくない背景設定を中心に書いてしまったのが、筆を鈍らせた原因に間違いない。
とはいっても、他にどんなストーリーができるか、執筆時は思いつかなかったのだからこれでいくしかなかったのだけど。正直、これを書いている今も他のバリエーションが思いつかない。
そもそも、個人的な感情で言わせてもらえば『弔い』に『打算』を持ってくるなよ、といいたい。おとなしく故人を偲んで送ってやれよ、と。
いやまあ、小説なので別に深入りしてつっこむところじゃないんだけど。小説なんて事件が起きてなんぼだし、作者がどう思おうがエンタメになればいいんだし。
そういえば、『打算的な弔い』って保険金の他には遺産関連でもできたのだろうか? よくミステリーやサスペンスで骨肉の相続争いが起こるものだし、資産家の遺産関連でもよかったかもしれない。
とはいえ、どちらもよくわからない法律やシステムの話が食い込んでくるので、うまく書けたかどうかはわからないが。事前に設定を固めるために資料集めとかができたら別かもしれないけど。
それじゃあ『即興小説』の意味がないので、詮無いことだとわかっている。私の完璧主義傾向が、こういう部分で漏れてくるのかなぁ、と反省するとしよう。
さて、実はアルコールが入った状態で始めた二回目の『即興小説』で、ぱっと現れたお題は『苦い光景』だった。二連続での不穏ワード、あまりうれしくない。
さらに、おまけでついてきた必須要素(無茶ぶり)は『セリフなし』という、書き方に制限を付けるタイプのやつ。頭が回らないのに、与えられた情報が少ないのはきつかった。
少し考えたところで、私の頭に浮かんだ『苦い光景』がなぜか『崩壊した都市』というアポカリプス的状況だった。
普段よりまとまらない頭では代案が出てくるはずもなく、とりあえず『崩壊した都市』をベースに考えて『なにかしらの飛来物の衝突により発生した衝撃波が、平穏な町をおそった』という『○ルマゲドン』のスケールダウンしたようなストーリーラインができた。
条件によって『セリフなし』があるため、三人称で人々の行動を俯瞰して描写するように書いていき、『837文字』書いたところで完結に設定した。
ほぼほぼ強制終了を食らった形で、終わり方もなんかすっきりしない文末になってしまったのが悔やまれるが、私としては『ここで終わってもまあいいか』と思えたので『とりあえず完結』にした。
反省としては、派手な舞台を用意した割にあんまり状況が動かなかったところだろうか。
短編として描写しいた範囲は、『飛来物が着弾→住民が被災→緩やかな人命救助→爆心地を見つけ憤慨』といった流れになる。
時間だけはすーっと流れていったが、なぜか町一つが消し飛んだ状況なのに町の外からのアクションがなにもなかったのは、私の想像できる範囲や瞬発力の限界を感じた。
いちおう、崩れたのは『ビル群』としていたので想定は現代のはずなのに、警察や自衛隊、救急車などが被災地に入ってきてもおかしくないのに。
おそらく、執筆中の私には『崩壊した都市』という舞台・状況しか見えていなかったのだ。作中世界の全体からしたら『ミクロの視点』に固定されてしまっていた、といったところか。
都市の外部――つまり『マクロの視点』まで人々の活動を広げられれば、もう少し動きのあるストーリーになったのかもしれない。『○ン・ゴジラ』的な?
まあ、『即興小説』で描ききるようなボリュームではなくなるのは確かだけど。少々不自然でも、一つのまとまりとしてストーリーを終わらせられる方が、より重要だと思われる。
うーん、改善点の見方がすごい大ざっぱな気がして、どれを注意して修正していくべきか、自分でもわからなくなってくる。
……まあいいか。明日になったら反省点を忘れることなんてザラだし、ザルな頭じゃ注意点があってもすぐに作品へ反映させられるわけでもない。
今日はがんばった。それでいいか。
最後のオチはすごい適当でしたが、これもお酒のせいにしておきましょう。本当に飲んだのが久しぶりだったので、酔いが回る回る。アルコールはまたしばらく控えるとします。




