495回目 2020/7/22
今回は零勝二敗でした。無理なときは無理ですね、はい。
まず、一回目の挑戦ではお題が『団地妻の狐』だった。また取り合わせの悪いワードが……と、本気で頭を抱えたが、どれだけグチってもやるしかない。『15分』くらいは考えてみる。
それにあわせる付け合わせの必須要素(無茶ぶり)はというと……『アルパカ』。まさかの動物二連ちゃんに「は?」とため息が出た。ちょっとキレ気味だったかもしれない。
そもそも、『団地妻』なんてワードはR18(エロ)系列くらいでしか聞く機会がない。私の周囲に団地などないし、団地にすんでいる(すんでいた)知り合いもいない。
これは例のごとく、『即興小説トレーニング』であるあるな事前知識ほぼゼロのパターンだ。自然、書けるバリエーションなどいくつもない。
何とか『809文字』までは書いてみたが、結局未完で終わってしまった。一応のオチまでは考えていたのだが、やはり最初に混乱した時間のロスが仇となって間に合わなかった。
っつうか『狐』と『アルパカ』って、取り合わせ的にはどうなんだ? あまりに見た目も生態も違いすぎて、共通点を探すことすら面倒くさい。
まあでも、私は苦肉の策として『狐』を『稲荷神社』の連想から『いなり寿司』に変換して使用したので、動物同士の衝突はあんまりなかったけど。
同じ連想の方法なら『きつねうどん』とかでもよかったかもしれない。どっちみち、ドストレートで登場させた『団地妻』のお昼ご飯にしたのは変わらないだろうけど。
完結はさせられなかったし、中身があるものが書けたとも思ってないけど、とっさに『狐=稲荷神社=いなり寿司』って発想の転換ができたのはよかったと思う。
苦し紛れとはいえ、お題や必須要素(無茶ぶり)にはずれすぎない感じで要素を変換し、条件をクリアできるのなら想像できるストーリーの幅が広がるのは間違いない。
今後は困ったら連想、連想でごまかしていこう。
続いて二回目だが、お題は『悲観的な任務』と実にファンタジーよりなキーワードだった。ひとまず、騎士団的なものを想定するかと考えたところで、必須要素(無茶ぶり)が目に飛び込んでくる。
『ミュンヒハウゼン症候群』……またややこしい精神疾患を。念のため、ネットで症状を調べてからやったからか、それとも『ミュンヒハウゼン症候群』をどのように組み込むかで迷いすぎたか、こちらも未完で強制終了を食らってしまった。
文字数は『880文字』と善戦したのだが、軽く読み返してみると想定していた構想の前半パートと後半パートのバランスがうまくとれていなかった。
前半で緊急事態を、後半で任務失敗みたいな雰囲気を出しといて実は……的な展開を書こうと思っていたのだが、前半パートに時間と文字数をかけ過ぎていたのが明白だった。
まあ、前半パートを書きながらオチを考えていたことから、『考える時間』を稼ぐために『前半パートを引き延ばした』と思うと致し方ないか。
こちらは最後まで明確なオチを思いつけなかった。『ミュンヒハウゼン症候群』がかなり足を引っ張ってくれた感覚がある。お題との相性は比較的よかったはずだが、いかんせん短時間で両者をうまく捌ける技量がなかった。
それに、よくよく見直してみると、私がやろうとした流れは『ミュンヒハウゼン症候群』というよりも『代理ミュンヒハウゼン症候群』の方に近い感じがあった。
いずれにせよ、必須要素は満たしただろうから問題ないとは思うけど、『代理』の方がゲスさは二ランクほどアップするはず(個人の感想です)なので、迷いなくそっちを選んだ自分の思考回路に少し悩む。
ともあれ、私は二回中二回とも完結を落としてしまった。ちょっと自分の速記・即決能力よりも長めのプロットを組みつつあるのかもしれない。あるいは、少し細かく描写しすぎるクセが出たのかも。
『15分』で何とかするには、必要最低限以外は文章もシーンも削らなきゃいけない。次からはより『完結』に注力してやっていこうと思う。
ちなみに、『ミュンヒハウゼン症候群』とは周囲の関心や同情を集めたいがために、自らを病気だと偽ったり自傷行為に及んだりする虚偽性障害を指す、と調べたら出てきました。
『代理ミュンヒハウゼン症候群』は周囲の関心や同情を集めるという動機はそのままに、たとえば自分の子どもを病気と偽ったり、子どもに暴力を振るってけがをさせたりした後で、献身的に看病する自分はよき親だと周囲にアピールする人になります。
前者は評判を集めるのも被害を受けるのも自分だけですが、後者は自分の評判を高めるために他人を利用するので、個人的にはとても胸クソな病気だと思っています。小説の題材としては面白いんですけど……。




