488回目 2020/7/15
今回は普通にお手上げでした。
まず、体調不良による集中力の低下。寝不足気味なところに加えて、普段はおとなしい腰痛が悪化してもう何もかもが億劫なときに挑戦したものだから、満足できるものなどできるはずもなく。
次にお題の鬼畜さが過去最高だった。お題は『淡い野球』……また野球だとふざけんな。こっちは野球を筆頭にスポーツ関連全般に引き出しがねぇっつってんだろ。(マジギレ)
だがそれでも、それだけならまだ何とかなった。問題は必須要素(無茶ぶり)にあった。
『「い」使用禁止』――母音を封じるとか頭どうかしてんのか?(ブチギレ)
他の「あ」行であればもう少しマシだったかもしれない。しかし封じられたのは「い」……つまり、『形容詞』がほぼ封じられたに等しいのだ。
それだけでなく、『~していた』といった過去形の表現も、『~しない』って形の否定表現も、(私の解釈では)『愛』や『倍』など読みに「い」が使用される漢字も避けねばならないクソ縛り。
はっきり言おう。無理無理。『15分』でできるわきゃねぇよ、そんなの。
案の定、『595文字』書いたところで強制終了を食らってまともな形にすることができず、読み直してみたら「い」を三回(漢字の読み含む)使っていて、さんざんな結果に終わった。
そもそもお題に『淡「い」野球』って書いてあんのに、舌の根も乾かぬ内に『「い」使用禁止』とかふざけているとしか言いようがない。
この際だからと、自分の能力の低さを棚に上げてボロカスに言った自覚はある。体調もまだあまりよくないし、これくらいの文句くらい許されていいだろう。許せ。許して。
いや、それにしても『「い」使用禁止』はない。こんなん、両足縛られた状態で『100m走を12秒以内で走れ』って命令されるようなもんだろ。
書いている最中も、選んだ言葉に「い」が含まれていないかの方に意識が向いて、ろくに物語を考えることもできなかった。っつうか、プロでもアマでも『「い」使用禁止』なんて縛りの小説があってたまるか。
……そりゃあ、語彙力豊富で頭の回転が速い人ならやり方はいろいろあったんだろうけど、特定の文字の使用禁止を言い渡されたことなんてない私には無理だ。
それに何とか反省点を見いだすとしたら、私はたぶん文章の癖で『装飾語』を並べ立てたがる傾向がある。それこそ『形容詞』や『形容動詞』とか。
そのために「い」が封じられた瞬間、パニックになってまともな話も練れなかったのだろう。
あとは、『要領の悪さ』が目立ったか。私は『書いている途中』に「い」の存在を意識しまくって動けなくなったが、うまいやり方をするなら『大筋を書き終わった後』に「い」を消していく方が効率はいい。
全国模試とか大学受験とかの解き方に近い。確実に解ける問題を素早く埋めて、わからない問題を考える時間を作って失点を減らす、みたいなやり方を今回の『即興小説トレーニング』でできたら、もう少しマシなものができたかもしれない。
前々から私の執筆方法として、こうした『要領の悪さ』は浮き彫りになっていて自覚したつもりではあったが、制限時間を設けられた『即興小説』ではよりその傾向が顕著になったのだろう。
これはいつの間にか根付いていた癖になるので、修正するのにかなりの根気が必要そうである。修正するにしても、長期的な目で見ないと難しいだろう。
とりあえず、次回以降も『条件を守った上で完結』を目標にやっていこう。今回みたいな鬼畜ルールがこないことを願いながら。
いや、マジでありえませんよ『「い」使用禁止』って。あんまり多くない語彙がどんだけ削られたと思ってるんですか?
ここで吐き出した文句を精査してみたら、私がどんだけ「い」を多用しているのかわかるんだろうなとは思います。陸上でおぼれかけたのは初めてですよ。




