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48回目 2019/5/2

 本日、何故か学園祭の出し物でソロ演劇(複数の役を演じ分け)に出演する夢を見ました。


 とある方々の『性』に関する相互エッセイを読んで、私もこっそり考えてみることにした。


 なお、お二人とは面識も関係もないので、感想などを残さずひっそりと自分の考えを一人でまとめておくだけにしておく。


 まずエロ方面での18禁に関する記述については、なるほどと納得した。


 私も『性』が生活に組み込まれたグラデーションの一部、という考えには同意できる。


 そもそも生物としての営みであるため、あからさまに『嫌悪し隔離すべき事柄』ではないだろう。


 中には過激な、それこそ犯罪まがいの内容もあったりするが、あくまでそれは『実際に行動しないようにするための代替品(ファンタジー)』としての役割があるに過ぎない。


 よくないものは抑えるべきだが、抑えすぎないよう適度な逃げ道も必要だからこそ、欲求の解消手段として描かれ広まったのだ、という前提を理解しなければならないだろう。


 人々の好みは千差万別で、中には反社会的とされる欲求も含まれることは仕方がない。それが現代人が好きな『個性』や『多様性』と言い換えられる要素でもあるのだから。


 大多数が訴える『良識』が糾弾(きゅうだん)するのはあくまで『性』を扱う人のモラルであって、『性そのもの』をバッシングするのは違うという意見も共感できる。


 それでも批判するならば、人は己がこの世に誕生した事実や、子孫繁栄を行う人間の性質そのものをもひっくるめて否定する覚悟を持つべきである。


 正直、『うんこは排出時に快感をともなうが、行為自体が汚いので全人類は今後うんこをすべきでない!』と主張されているように思えてしまう。


 ならば、否定派は自分の意見を通すために、持論を実践(じっせん)して筋を通すべきだろう。


 他人にとやかく言う前に、まず自分でやって見せなければ説得力など生まれない。


『性』を悪しざまに取り上げるならば、エロコンテンツの利用はもちろん、実生活でも『性』に関するものすべてを排除すべきだ……密教系修行僧の禁欲と同じく、肉欲を捨てて悟りを開くように。


『性』のコンテンツは人々の需要があるから供給されるのであって、必要でないならそもそも流通しない。


 というか、食事や睡眠に並ぶ生理的欲求といわれているものに対して、『社会の秩序』を大義名分に掲げて抑圧するのは独裁的ではなかろうか?


 同調圧力という権力(とら)()()人々(きつね)の図式が透けて見え、少なくとも民主的な意見とは思えない。(あくまで私の場合は、だが)


 人間にとって必要な生命活動の一部を制限する声を上げるならば、それ相応の責任も背負ってしかるべきだと思うのだ。


 元々、日本には『恥の文化』というものがあるらしく、どこで仕入れたか覚えていないので正確な情報かは不明だが、他の人種と比べ『世間とのズレ』をことさらに避ける傾向があるらしい。


(たしか島国特有に発達する『村社会』とかに関係した気がする……)


 そんな精神性と合わされば、犯罪(はじ)と結びつきやすい側面がある『性』を自分から遠ざけようとする動きはわからなくもない。


 だが、それは逆に『性』を強調し大勢に意識させる行動でもあるからして、余計に犯罪(はじ)としての側面を強めているのではなかろうか?


 私の考えとしてはむしろ、世間の中で無意識に『性』を受け入れる空気が作れれば、犯罪(はじ)を生むことを抑制できると考えている。


 誤解がないようにいうが、私は別に野生動物のようなところ構わず発情してもいい! といいたい訳ではない。


 禁止(ダメ)と言われれば()りたくなるように、『性』にまつわるものと『罪悪感(=タブー視)』が結びつけられているから、大きな問題となるのでは? と言いたいのだ。


 かの御仁もエッセイで書かれていたが、間違いといえるのは『人』よりも『教育』だろう。


(該当エッセイでのニュアンスとは少々違うだろうが、それは私の受け取り方が原因だ)


 もちろん犯罪をした『人』は当然にして悪いが、犯罪の原因をある特定の『背景(なにか)』にだけ執拗に押しつけるのは誤解と偏見を生む。


『性』コンテンツを好んで集めて消費するから、性犯罪者が増えるという意見はもっともらしいが正解ではないと思う。


 何というか、マグロを食べる人が増えたから海からマグロが絶滅しかかっているとか、登山人口が増えたから富士山がゴミ山になったとか、そういうレベルの話をされている気分になる。


 突き詰めれば、環境の悪化は『人間』が悪いのだから、『人間』を絶滅(はいじょ)することができれば問題は解決だ!


 ……彼らがいいたいのは、そういうことなのだろうか?


 いずれにせよ、排除(きんし)を徹底してしまえば待っているのは抑圧の反動でしかない。


 厳しすぎればそれこそ国家への反乱のように、18禁コンテンツに時たま見られるディストピア的な展開になりかねない。(娯楽作品でなければ、現実化したそれらはだいたい悲劇でしかないだろう)


 必要なのはむしろ、人々が『性』に関して寛容(かんよう)になれる共通認識を育てること、節度(モラル)の教育にこそあるのではないだろうか?


 まあ、私は教育論など知らないド素人であるため、自ら他者へ持論を広めたりはしないが。(というか、稚拙(ちせつ)な論拠をばらまくのが恥ずかしい)


 前述したとおり、持論を世間に押し通したいならばまず自分が体現せねばならない。


 私にはその力も覚悟もないため、このようにほとんど誰にも知られない場所で私見を捨て置くだけだ。


 まさに、『沈黙は金、雄弁は銀』である(使い方が違うというツッコミ待ち)。


 本番で観客が私を見守る中、台詞を飛ばして窮地(きゅうち)(おちい)ったところで目が覚めました。


 令和で初めて見た悪夢でした。


 っつーか、クラス単位の出し物なのに演者が一人で裏方が他全員って、夢とはいえどんな決め方したらそうなったんだろうか?


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