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470回目 2020/6/27

 誰かに読んでもらうためではなく、自分に当てた内容を書いていきます。


 私は何となく、今のままでは『不格好な文章しか書けない』と思っている節があり、小説を書き出す意欲がわいてこないのではないだろうか?


 ここでさんざんわめき散らしたように、『理想』と『現実』のギャップにやきもきして無気力に近い状態を引きずっていることだろう。


 だが、少し考えてみよう。『不格好ではない文章』の、『理想』とはなんだ?


 言っては何だが、私は個人的に好きな(ラノベ)作家は数人しか挙げられないほど『何となく』小説を書いてきた。むろん、誰かの文章を写経したいと思うような『文体の師匠』などいない。すべて独学だ。


 そんな私の文章に、果たして『目指すべき理想』などあるのだろうか? 実体があるのだろうか? 私はいったい、何を想定して『理想の文章』を見ているのだろうか?


 ……しばらく時間をとっても、たぶん『そんなものはない』という結論しか出ないだろう。当たり前だ。私はやっかいなことに、『理想』が『気分』によって変わるところさえあるのだから。


 というよりも、『作風』もしくは『作品』の分だけ『表現として用いたい理想の文章』を求めてしまう。ある作品では『完璧だ!』と感じた文体も、別のジャンル・手法の作品ではまた別の『理想』を探しているだろう。


 いい加減気づけ。『私』という人間は一人しかいない。『カメレオン作家』などと呼ばれたいつもりか? 『私』という人間の個性・特色は一つ……多くても二・三くらいしか持ち得ない。


 一人で何人分の『理想』を背負うつもりだ? 誰も求めていないのに、なぜ『誰にでもなれること』を『理想』に置きたがる?


 ――そんなに『自分』という『個性』の希薄さが怖いか?


 自分に対する自信がないのは、よくわかっている。いつまで経っても、どれだけ小説の文章を積み上げても、ほんのわずかな自信にすらつながらなかった。


 こと『自信』という尺度で言えば、十年も続けた執筆は何の功績にもなりはしなかった。無駄だった。徒労だった。何も成長しない虚無感しかないかもしれない。


 しかし、そろそろよくはないか? 自らの行為を、少しでも誇ってみたらどうだ?


 今は筆が止まっていても、今までは何とか筆を動かしてきただろう? 自分の中に広がる世界を、個性を、表現を残そうとしてきただろう? 誰に言われるでもなく、自分の意思で。


 ならばそれは、私の確かな力なのではないか? 無駄ではない。徒労にさせない。自覚のない部分で成長はしているはずだ。


 視野が狭いならば、首をいろんな場所へ回してみたらいい。狭い視界では見えなかった部分が、少しずつ見えてくるはずだ。見てこなかった景色が、広がっているはずだ。


 一時、筆を置くことはいい。だが、筆を折るのは、まだ早い。


 少なくとも、誰かからの中傷といった要因でもない、自分の独り相撲で勝手に自滅するのだけは、やめておけ。


 絶対、未来の自分には後悔しか残らないだろうから。


 一種のメンタルトレーニングとでも思ってください。基本的に自分のことは他人に話さないので、誰かからほめられたり励まされたりする経験が乏しいので、自分で自分を奮起させようと考えたのです。


 目も当てられない自己肯定感の低さは、自分から孤立していこうとする物臭さが原因かもしれませんね。私に欠落した要素である、『社会に所属している感覚』はどうにか自己暗示していきたいです。


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