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47回目 2019/5/1

『令和』、始まりましたね。


 ポチポチと小説を書いていくにつれ、私は『キャラクターにしゃべらせる』のではなく『キャラクターのしゃべる言葉を探す』作業に苦戦する。


 言葉にしづらいが、個性の範疇(はんちゅう)として『キャラクターの言葉選び』も気にするタイプなのだ。


 考えたら当たり前だが、同じ意味の言葉でもキャラクターの知識量で選ぶ言葉は違ってくる。


 特にファンタジー作品だと、そのあたりの選定は意外と気を使う。


 身分・階級差もその一種だ。一般論として、スラム育ちの孤児が貴族言葉なんか使えないし、王侯貴族が口汚い俗語(スラング)を使えるはずがない。知る機会がないのだから。


 他にわかりやすいのが、故事成語やことわざなど、由来が地球(現実世界)のエピソードからきている言葉だ。


 ぱっと思いつくのが、『一事が万事、塞翁(さいおう)が馬』とかは『塞翁(さいおう)』という人物やその周辺で起こった出来事を知っていることが前提の言葉である。


(ちなみに意味としては、いいことも悪いこともなにがどう転ぶかわからない、的な物だったと思う)


 まあ、チェックが私の目一つだけなので、すべて完璧にそろえているとは言い(がた)いのだが。


 それに、『杞憂』とか『矛盾』とかを上げだしたらきりがない。


 より詳細な言葉狩りをされてしまえば、それこそ日本語が書けなくなる。


 そういう繊細な難しさが本来の純ファンタジーの面白いところでもあるのだろうが、最近は『転移・転生』で楽をしすぎている気がしないでもない。


 日本人的価値観を持ち込みやすいこのジャンルは今では使い古しと言われるも、多くのウェブ作家が生まれて便利さに広く気づかされたときは、よくできた工夫だと思ったものだ。


 読者目線は別にして、作家目線で言えば本当に書きやすい題材だと思う。アマチュア作家が一気に増えたのもうなずける、まさに練習用の題材といえよう。


 だから、というわけではないが、時々無性に『本来の純ファンタジー』を書きたい欲がわいてくる。


 ただ自分が飽きたのか、それとも自分の今の腕を確かめたいのか、それはわからないが。


 他の作家がどう思うかはそれぞれだろうが、設定を書き起こすのが面倒だと思う私は、設定を考えることは意外と苦痛ではない。


 詳細はおいおい決めていく、ちょっと大ざっぱな作り方ではあるが、自分だけの世界の、主人公周辺や活躍する舞台を形作った歴史を作る作業は、ちょっとした神様気分を味わえるのだ。


 それはたとえ誰かに公表しなくとも同じで、ただ妄想を広げるだけでいいお手軽な一人遊びである。


 とはいえ、所詮(しょせん)自分が知っている範囲での妄想でしかないため、自分が書けない・知識がない世界は描けないというネックもある。


 私は伝奇系とかスチームパンクとか、興味はあるがニワカとすらいえない知識しかないジャンルになると想像もつかないのだ。


 後は、私の読書範囲に今までなかったジャンルもそうだろう。スパイアクションとかハードボイルドとか、テレビの洋画程度のおぼろげな印象・雰囲気しか知らない。


 書きたい物はおそらく尽きないが、書けない自分に落ち込む機会も尽きることはないのだろう。


 友人とのチャットアプリにて、冗談のつもりで『平成』の訃報(ふほう)を伝えたらスルーされました。


 逆張り(ぐせ)がついてる……と、自分に焦りを覚えた幕開けでした。


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