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44回目 2019/4/28

 とあるエッセイを読んで、改めて気づかされたことがあります。


 何となくの勝手なイメージだが、なろうでテンプレが変わらず受けているのは『完璧さ』が求められている一面があるのでは? と思う。


 どんな物事でもそうだが、コレといった一つの要因で物事のすべてが決まるわけではない。


 なので、私の意見もたとえ正解が含まれているとしても、数多くある正解から見つけた一側面として考えた方がいいものだろう。


 参考程度に書き残しておこうと思う。


 面白さや流行などを語るエッセイなどを読むと、時折現実における時代背景や環境などを考察の材料として挙げる方がいる。


 90年代とか00年代とか、そのときの全体的な社会情勢を含めて、ふんわりと『読者・視聴者(一般層)が何を求めているのか?』というものを探している内容だ。


 その中で、あくまで私の印象としてだが、経済との結びつきと流行に相関関係を見いだす内容が多いと思っている。


 バブル経済とか、リーマンショックとか、(ざっくりとした)未来への不安とか、平成はとにかく『失われた』とつくほど『停滞・衰退』を思わせるイメージが浸透していたように思う。


 その影響もあって、昭和に流行した『スポ魂』もののような『努力』からの『成長』や、『友情』へのアプローチが合わなくなり、作中の要素としては希薄になったのかもしれない。


(ちなみに、筆者は『スポ魂』をよく知らないので、あくまで大ざっぱなイメージを話している)


 高度経済成長の時代は、『努力』すれば目に見えた『成長』を感じられたのだろう。少なくとも、今よりは。


 その当時はまだ男尊女卑の空気が色濃く残っていたとは思うので、おそらく男性に限られたこととはいえ、お金とか地位とか異性とかが、適切に積み重ねた『努力』の先にあると強く信じられていた。


 加えて家族的経営が多い日本の中小企業の考えから『友情』、つまり『会社(コミュニティ)のため』という一つの大目標を仲間と見据え、協力するのが大事とする気風が自然(大多数?)に形成されていたのかもしれない。


 そうした時代の空気が、一般層とも共有できる『面白い』の土台となり、受け入れられれば『流行』として普及するのだろう。


 大ざっぱだがそうだと仮定したとき、現在に至るまでの大きな『流行』を見ると、サブカル系のエンタメはなかなかにネガティブとなっているように思う。


 アニメでは、よくエヴァとかハルヒとかけいおんとかの名前が取り上げられるのを聞く。


 別にこれらの作品から何か言えるほど、私は各作品を知っているわけでもないし、知識もない。流行に(うと)いので、そこは諦める。


 だが、何となく聞きかじった程度の論拠から思うのは、エンタメ系の傾向も『成長や変化』から『停滞や衰退』に移ろっている感じがあること。


 主人公としてのシンジ君はネガティブ系思春期にどっぷり浸かりつつ、いろんな経験を積んでも三歩進んで二・三歩下がる姿勢は終盤以降も変わらなかったように思える。


 ハルヒさんの場合は世界に影響を及ぼす超越者みたいだし、キョンさん? でしたっけ?(ほぼ名前くらいしか知らない)を主人公と見ても、完全に受け身的な被害者であり対応力の高い中間管理職みたいだ。


 けいおんは、現在テレビで放映中の再放送を見ている。曲は何となく覚えていたのか懐かしいなぁ、と思うがリアルで視聴しなかったので『流行』の古典作品を見ている感覚だ。


 で、けいおんはゆるい日常系コメディ? であることが前提にあるにしろ、やはり作中キャラに『大きな変化』はあまり生じていないように感じる。バンドの腕ではなく、人間性や人間関係として。


 こういう、角度が変わればどこかに『停滞と衰退』を見つけようとするのは、私の視点がひねくれているからだろうか?


 この意見に正しさがどの程度あるかはわからないが、少なくとも私はそう感じる。


 私が残したい物は自分が『書きたい小説』ではなく、自分が『読みたい小説』でした。


 ……だから、書くのが遅いのでしょうね。


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