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338回目 2020/2/16

 今回は私、ちょっと頭のおかしいことを書きます……え? いつも通り?


 突然だが、このごろものすごく『小説を書きたい!』という意欲がわきだしている。なんというかもう、ラノベ文庫の読み専から創作の道へ方針転換した直後くらい、やる気に満ちているといっても過言ではない。


 正直、自分でもちょっと戸惑っているくらい表現をしたくてしょうがなくなっている。


 まだプロットが固まらない段階だと躊躇(ちゅうちょ)はあるが、とにかく書きたい、何でも書きたい、書き倒してやりたいと、変なテンションにまでなっているのは本当に珍しい。(もしくは久々だ)


 そう――私はもしかしたら、『創作のやる気スイッチ』を見つけられたかもしれない。


 今までどこを探しても見つからなかった、すぐに気持ちがくじけてエタってしまうガラスハートにも、向こう見ずな気分に浸れるくらいの『やる気スイッチ』が存在したのだ。


 きっかけは……先日投稿した短編である。


 ほんの気まぐれだった。ぜんぜん執筆に戻る気持ちになれなくて、それでも未練がましく書いてできた小説があったから、投稿してみるかと思った程度だった。


 ちょうど、恋愛ものを公開するのに都合がいい時期だったから、といった部分も大きい。とにかく、創作にほんの一歩でも前向きになれる要素が重なっていたのは僥倖(ぎょうこう)だった。


 いちおう何度かストーリーを読み直して、納得できる水準まで手直しもした。活動報告で申し訳程度の報告と宣伝もした。予約投稿から実際に公開されるまで、気が気じゃなかった。


 そして、怠惰と無気力に苦しみながら書いた私の小説が解放され……ぜんぜん読まれなかった。


 無論、そこまでその小説に期待していたわけではない。気に入ってもらえればいいな~、程度には考えていたが、注目を浴びたいとも浴びるともわずかも考えちゃいなかった。


 証拠に、小説の『内容』にはいっさいの妥協なく取り組んだつもりの私だが、この『なろう』ではもっとも重要と言われている『タイトル』と『あらすじ』は手抜きも手抜きだ。


 作家側(わたし)がまともに読ませる気がない、と思われても仕方がない。それくらい興味を引かれない『タイトル』であり、ページを開きたいと思えない『あらすじ』だ。自覚はある。


 なので、『読まれなかった』という結果は必然であり、すべての責任は最後の最後で手を抜いた『作家(わたし)』にあるのは明々白々なのだ。


 断っておくが、その事実に対してここで文句を言いたいわけではない。読者様側にケンカを売りたいわけでもない。『私の小説が読まれないなんておかしい!』などと承認欲求にまみれたエゴを叫ぶ気力などカケラもない。


 なら、何を主張したいのか? ――それは冒頭で示したとおり、『創作に対してやる気が出てきた!』という、幸福感にも近い歓喜だ!


 もうぶっちゃけよう――私は、『自分なりにすごく努力した小説が読まれないこと』に『ものすごく興奮している』!


 他人(だれか)に読んでほしいと思ったからこそ始めたはずの『投稿』という行為に、他人(だれ)にも読まれたくないと矛盾した『願望』を抱いて、実現したことに途方もない『充実感』を抱いているのだ!


 この感情をどう伝えればいいのかわからないが、私はたぶん、『チキンレースがしたいだけの露出狂』に近い性癖があるのだろう。


 誰にも見られたくない――でも誰かに知ってほしい。


 社会的に死んで人生が終わるかもしれない――でもそんな自分が存在している実感を得たい。


 生きていることが恥でしかない自分を誰にも認識されたくない――でも大勢がにぎわう雑踏の中で声がつぶれんばかりに『私はここにいる!』と叫びだしたい。


 そんな、相反する理性と感情がぶつかり合った結果、言い逃れができないほどの『ド変態』な思考による『興奮』を覚えているのだ。


 おそらく、この文章を目にした人々の大半は『何を言っているんだこいつ?』と思っていることだろう。安心してくれ、私も理性ではそう思っている。


 しかし、心の奥底からわき出す衝動はちっぽけな理性ではごまかしきれない。


 私は確かに、『自作が読まれないこと』が『嬉しくて仕方がない』。


 そして、新しい小説を書いて実感したいのだ――『私がとるに足らない存在だ』と。


 意味が分からない。


 自分で書いていて、本当に頭がおかしいとしか言いようがない。


 承認欲求とは真逆の、『否認欲求』とでも言おうか?


 私はそんな、『自己を否定されること』が『自己を肯定されること』の何倍も『嬉しく感じてしまう』。


 思えば、その兆候は以前から存在した。


 長編作品を投稿してすぐくらいの時期に、『否定的/批判的な感想』が送られてくると、ものすごく嬉しくなって相手が引くと思うくらいの長文で返信していた。


 今でもおそらく、『面白くない』とか『ここがおかしい』とかの感想をもらったら、私は喜々として『長文の返信』を書くだろう。(まあ、自作への無知を埋めたい、なんて自己研鑽(けんさん)の気持ちも半分はあるだろうけど)


 もう間違いない――私の精神的な性質は『ドM』だ。ただし、直接的な人格攻撃などをされたら普通にへこむと思われるので、『無視されること/空気になること』を楽しんでしまう『ド変態』なのだ。


 なんだろう、もしかしたら私は、開いてはいけない扉を開いてしまった……もしくは、気づいてはいけない自分を知ってしまったのかもしれない。


 いや、『露出プレイと放置プレイが大好きなド変態です!』って、公衆の面前で堂々と性癖を暴露するような文章を書いている時点で、絶対に手遅れだ。


 他人に見られたら確実にやばいことを書いている自覚があるのに、言葉にしていくごとに私の心はどこかすっきりしていくから不思議だ。


 あぁ、早く創作活動をしたい。


 そして、一生懸命に力を注いだ物語に見向きもされず、サイトの海に沈んでしまう『無力感』から『無価値な自分』を再認識して『自分という存在を証明したい』。


 壊れてゆがんだ願望だとしても、大げさに表現してしまえば、私は今『無視されること』で『生きていること』を実感できている。


 この、人間としては相反した感情をどう扱い、どうやって向き合っていけばいいのか?


『もしかしたら、そうかも?』と思い始めた段階では何ともいえないが、少なくとも『創作のやる気スイッチ』になりえる条件を見つけられたのは素直に喜んでいいだろう。


 私の『創作欲求』は、ある意味で『破滅的で自傷的な願望』とつながっている。


 それに気づけただけでも、先日投稿した小説には私にとって大きな転換点だったのかもしれない。


 もしこの回を読んでしまった方がいれば、あまり深く考えないようにしましょう。


 この日に抱いた考え・衝動をすべてぶつけただけなので、ちゃんと私の理性でも『マジで頭がおかしいこと書いてる(思ってる)』って自覚はありますので……読まれない努力をし始めたらどうしよう。


 我ながら、どんな人生を歩めばこんなゆがんだ価値観を自覚できるのか、謎でしかありません。あるいは、ちょっと認知のプロセスでバグが起こって、間違った『合理化』をしてしまったのかも?


 無自覚な『ミュンヒハウゼン症候群』にでもかかっているのでしょうか? ……ネットで調べたところ、『周囲からの同情を得たい』という部分が異なりましたが、それっぽい感じはあるためあまり笑えませんね。


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― 新着の感想 ―
[良い点] かなりヤバイですね! [一言] え、と、いうことは読まれない方が続きを……(でも誉めたい)
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