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336回目 2020/2/14

 久しぶりに短編を一本書けて、思ったことを書きます。


 相変わらず、タイトルのセンスがない……っ!


 ここでも何度か(何度も?)グチったことがあるだろうが、私は文章を短くまとめる『要約力』と呼べる能力が低い。


 できるだけ短く簡潔に説明をしたいと思っているのに、気づけば文章をだらだらと続けてしまう悪癖が直らないのだ。もう病気だ。


 原因としては、説明の最中に私見(自分またはキャラクターなりの解釈)を入れたり、同じ意味を持つ言葉や文章を言い換えたりをリピートしてしまうことにある――と分析している。


 私の場合、『わかりやすくしよう』とすればするほど説明を重ねるタイプのようで、推敲(すいこう)の段階でも『一回の言及じゃ理解してもらえるかわからないし、念押しは必要だよな』と削ることができなくなる。


 それに、だいたいは蛇足になりやすい『作者・キャラの私見』にあたる部分は、どちらが主体であれ『強く主張したい部分』が出てしまうためか、作家のエゴで消せなくなってしまう。


 そう、ただ『文章を短くできない』という私の欠点を述べるために、こうしてだらだらと言い訳を重ねているのを見ていただければ、より説得力を補強していることだろう。


 で、そもそもの話題に戻るが、私は自分でも自覚している通りタイトルのセンスがない。


 そのくせ、『なろう』におけるアピールに必要とよく言われる『長文タイトル』は(私が読み手側に回ったときに)苦手なので、なるべく『一言タイトル』に収めたがる。


 たとえば『キノの旅』とか『ゼロの使い魔』とか、ひと昔どころかふた昔は前のラノベタイトル世代で育った身としては、ごちゃごちゃと目にうるさい副題とかは余分なアクセサリーだと思ってしまうのだよ。


 タイトルが長文に鳴り出したのはたしか、『俺の妹がこんなにかわいいわけがない(正式名称が合っているか不明)』の流行前後だったように思う。序盤の数冊は私も読んでいたなぁ。(懐古)


 そこから、元から形式とかいろいろが緩かったラノベ業界で『売れる要素は何でもまねる』という、商業主義的な舵の切り方により『長文タイトル』は爆発的に増えた……と思う。


 今はもう、『○○の~~』みたいなタイトルがむしろ少数派になった。ネットでも書店でも、長いタイトルで客の目を引かないと手にとってもらえない時代なのかもしれない。


 商業の世界にいた経験のない私には想像もつかないが、『商品として』ラノベを売るためになりふり構ってられないんだなぁ、と思うと世知辛い。


 出版社はみんな『作家の個性(すき)』とか関係なく、とにかく『売れるもの』を要求するだけの(おろし)売り会社にしか見えなくなっているのは、私だけだろうか?


『売りたいもの』よりも『売れるもの』を優先していったら、市場は今後も数字は先細りしていくのだろうか? それとも、電子書籍などの収支を管理できるシステムがない(作る気がない?)だけで、出版業界は発表された数字ほど悪くないのだろうか?


 本来は物語を通して『空想や夢』を売る仕事といえる作家業だが、あまりにも『理想や夢』のない実状が待ちかまえていて苦笑すら漏れない。


 ……はて? 『タイトル』の話からなぜこのような話題になったのだろうか?


 ともかく、こうして話を脱線させるのも、私の説明が長くなりがちな要因の一つであることは間違いない。『要約力』の欠如がなせる業(?)だ。


 思うに、『タイトル』って詩人のスキルが必要な気がする。短いワードに、どれだけ想像力を含ませ世界観を表現するか、ささいな言葉選びで印象はがらっと変えられるはずだ。


 まあ、『長文タイトル』だったらコピーライターのスキルがあれば役立ちそうだけど。多くの人の意識をキャッチーな見出しで奪うのがうまければ、商品を実態以上に魅力的に()せることが可能なんだし。


 作家は日本人ならほとんどが文字を扱えるため誰にでもなれるが、誰にでも真似できる生き方ではないのだろう。


 私もいつか、『寝食を忘れて創作に没頭できる領域』に入ってみたいですね。今はまだ、おなかが空いたり眠気が強くなったら集中力がぶっつり切れる未熟者です。


 執筆に集中すると脳内麻薬がドバドバ出るような、ちょっと頭のネジが飛んだ人でもいいですんで。


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