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299回目 2020/1/8

 エンタメって難しい……というお話かもしれません。


 毎度おなじみ、『読み速』さんをついさっき眺めていたところ、私にも関係がありそうなないようのまとめ記事を見つけた。


 内容自体は『史実で用いられたような戦術や逆転劇などをふまえたファンタジー小説って需要ある?』というもので、焦点はウェブ小説と戦記ものの相性は? に置かれていた。


 そのまとめそのものも興味深かったのだが、私が気になったのはそのまとめ記事を読んでいた人々のコメントだった。


 まず、戦記そのものについての印象として『戦術論に詳しい人が書く戦記小説は面白くない』という方がいた。『戦いの流れをロジカルに書いているだけで、キャラクターの心理やテーマ性が見えてこない場合が多い』のだとか。


 私はそこまで戦記物を読んだ経験がないので何ともいえないが、確かに戦記は群像劇になりがちなので個々のキャラクターの描写が淡泊になるのも頷ける。


 主要キャラは必要としても、群像劇のような多数の登場人物が出てくる作品において、いちいち一人一人の心理や状況を追っていくのはかなりしんどい作業でもある。


 それこそ、世界観設定と同じくらい分厚い設定資料や相関図や感情の変動模様などをメモするくらいでないと。一人で把握するには広すぎる範囲を扱うのだから、下調べがキツくなるのは自然だろう。


 私もいつか戦記かそれに近いネタがあるので書きたいとは思うが、どこまでそれっぽく描けるかの自信はない。リアリティを大事と思うために、知識不足からなにも書けないなんてメンタルなので。


 ただ、そんな私の考えを正面から殴ってくるような意見もあった。いわく、『リアルなだけで価値があって面白い作品はノンフィクションだけ』というものだ。


 特に議論するジャンルが戦記だったからだろうが、『リアリティとリアルは別だし、面白さとは関係がない』みたいな考えが強い空気だった。


 史実の戦争だと、偶然の要素とか理由の見えない裏切りとか参謀の錯乱による支離滅裂な作戦立案とか、いろんな『面白くできない部分』が多いらしい。


 あと、『戦争は消費しかしない経済活動であるため、リアルを求めるなら当事者は全員そろって債務者だ、という認識のない作者が多い』というもっともな意見もあった。


『戦争』はある意味、失った経済的損失を勝利した相手に負担させることで補填する、かなりの大博打とも考えられる。攻めた相手が裕福であったとしても、勝利したらすべての負債をまかなえるわけじゃないし。


 小説はリアリティ(それっぽさ)フィクション(ありえなさ)をうまく混ぜて演出することで、エンタメとしての面白さを提供できるのだ、と改めて思い直した次第だ。


 まあ、それ以外にも重要な要素はあるだろうけど、ストーリー運びにおいて一番大事な要素はそれなのだろう。


 よく言われる文章力とかは『読者のストレスを極力減らす技術』なので、『面白さ』の要素としては若干違いますかね?


 あとはストーリーの視点や時系列などの『構成』でも、盛り上げ方はだいぶ異なってくるでしょうか。よくある失敗として、書き出しから一人称の過去語りを行い終盤で命がけの死闘を演じるシーン配置ですね。いや、語り手(おまえ)が生きてんだからわくわくしねぇよ、という悲劇(喜劇?)です。


 いや~、いろいろ考えすぎたら小説なんて書けませんよ!(思考放棄)


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