279回目 2019/12/19
ネット記事を読む中で、気になる単語を調べたら出てきました。
『HSP(Highly Sensitive Person)』という言葉を知っているだろうか? 私はこの日、初めて知った言葉と考え方だった。
直訳すると『とても敏感な人』などと言われ、他人の感情や周囲の環境などいろんな刺激を過敏に受け取ってしまい、精神的な疲労を覚えやすい特徴がある人を指すらしい。
ただし、精神病の一種である『鬱病』などとは違って、HSPは病気ではなく生得的な気質――生まれ持っての特徴みたいなもののようだ。
具体的にどのようなものかというと、社会的な生きづらさを感じやすい人らしい。
たとえば、『五感の刺激』。光(視覚)・音(聴覚)・におい(嗅覚)・味(味覚)・痛み(触覚)に過敏になってしまうのだとか。
私の場合、『音(聴覚)』が敏感になりがちだ。よくあるのが、こうして文章を作っている横でテレビの音が聞こえたりすると気が散ってしまい、集中力がぜんぜんなくなってしまう。
他にもゲームセンターとかイベント会場とか、大勢が発する雑然とした騒音が響く中にいると、一緒に遊んでいる友人の声を判別できなくなることも多い。こう、『聞きたい音を選べない』みたいな感覚だ。
言い換えれば『危険を察知する能力が高い』らしいのだが、不便な記憶しか思い出せないのであまり得した気分にはなれない。
また、人の行動や感情にも敏感なため『空気を読み過ぎる』きらいがあるのだとか。
これに関してはもうどうしようもないくらい自覚していて、特に私はいわゆる中間子(年上と年下の兄弟に挟まれた子ども)でもあるので、よけいに気を使う人間に偏ってしまった気がする。
これも『共感性が高い』と考えられるようだが、素直に喜べない。細かいことに気がつくとか言われても、人間関係が爆弾処理みたいな感覚にも思えてしまい、気が休まらないことも多いので。
それに『他人の影響を受けやすい』のもあって、同じ部屋とか空間に怒っている人や不機嫌な人がいると、まるで自分に強い感情を向けられているように感じて萎縮してしまう。
私にとっては当たり前の感覚なのだが、わからない人にはわからないものなのだろうか? たとえ私が原因でなくとも、怒っている人が近くにいるだけで息が苦しくなり、動悸がして、嵐が通り過ぎるのを堪え忍ぶように縮こまってしまうのだ。
他にも、この作品内でもたびたび表に出したように、自分が不愉快になるニュースを読むと必要以上に怒ってしまったり、暗い深刻な話を聞くと気分が落ち込んだりと、とにかく感情が振り回されやすい。
そうした要因から、HSP傾向にない人よりも『心身ともに疲れやすい』のだそうだ。
感情的になった後は特にそう感じる機会が多く、頭にきたことがあってしばらくすると、その反動のように何もしたくない無気力な状態になってしまうこともあった。
また自分の中に芽生えた感情以外に、人の機嫌によっても精神状態が乱されやすいので、緊張状態が必要以上に長く感じてしまうため、結構しんどい思いをしやすい。
だからなのか、HSP傾向の人は『ひとりでいる時間が好き』になりやすいようだ。
感受性が高い人が多いため、一人で思考を巡らせるだけで満足できる人も多いらしい。絵画とか音楽とか芸術系の刺激とは相性がいいようで、私のように思考を文章に変換していく人も多いそうだ。
こうしたHSP傾向がある人はおおよそ五人に一人(約15~20%)と言われており、病気として捉えるには割合が大きすぎるように思える。
やはり厳密には病気ではない(精神病の診断基準ともはずれている)ので、どうにかHSPの特徴を理解し、折り合いをつけて付き合っていくしかなさそうだ。
なお、HSPはちょっとしたことで落ち込みやすいため、比較的簡単に精神病になりやすいらしい。
今後も、再発には注意して生きていこうと思った。
一応、診断みたいなのもあったのでやってみたのですが、私はHSPの傾向が高い部類にあるようです。
まあ病気ではない上に診断テストも自己診断の範疇ですし、自分に無理やり当てはめて安心したいとか、言い訳にしたいとかかもしれませんから、実際のところはわかりません。
特徴を見れば見るほど、思い当たる節がありすぎて困るのですが、もしそうだからといって自己管理がうまくなることもないですしね~。




