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275回目 2019/12/15

 なぜかネタを思いつくのが眠気のピークになってからでした。


池面(いけめん)

 人間の顔の作りにおいて、ある特定を有する人々を指す代名詞であり、主に差別用語として用いられる。


 いわゆる『イケてるメンズ』の略称として使用される、主に美男子を指す『イケメン』とは語原が異なり、『顔面が池の水面みたいにぼんやりしていて気持ち悪い』と評されたことから『池面(いけめん)』と言われている。


 基本的に『ぼやっとした顔』であれば『池面(いけめん)』の定義に引っかかるため、世の女性からすれば世界に存在する九割の男性は『池面(いけめん)』であるらしい。


 呼び方には方言も存在し、『池面(いけめん)』と書いて『チーメン』や『いけづら』や『いけも』などがあり、イントネーションも多彩で長く該当する人々が侮蔑の対象とされてきたかがわかる。


 次第に『池面(いけめん)』という言葉そのものを面白がった一部の人々が、創作の都市伝説として『池面(いけめん)』という化け物を生み出したため知名度や悪印象がさらに上昇した。


 都市伝説によると、『池面(いけめん)』は夜に一人で出歩いているとどこからともなく現れ、フードを目深にかぶって常にうつむいているらしい。


 遭遇しても声をかけずそのままやり過ごせば何の害もないが、一見すると体調不良にも見えるほどの猫背であり歩みも遅いため、心優しい人は心配になってしまうだろう。


 だが、よけいな親切心で『大丈夫ですか?』などと声をかけてはいけない。


 他人に構われたと理解した瞬間、『池面(いけめん)』は勢いよく頭を持ち上げフードを取っ払い、その何とも言えないボヤッとした不細工顔を向けてこう言ってくるのだ。


『好きです、結婚してください』と。


 そうなれば最後、服の中に隠し持っていた婚姻届を突き出しながら追い回される日々を送ることとなり、間もなく自宅や電話番号を特定されて常に視界に『池面(いけめん)』がうごめくようになってしまう。


池面(いけめん)』は生き霊のような存在で、半分は霊的な存在だが半分は実体が存在し、お払いなどの効果は薄いとされている。


 かといって、専門分野としては心霊系にあたるため、警察などの司法では対応しきれないのが現状である。


 主な撃退法は、見つかってしまったらなるべく早期に『左手の薬指に指輪をはめる』こと。つまり、すでに既婚者であると『池面(いけめん)』へ見せつければいい。


 自宅やSNSや行動パターンを把握されてしまった後では効果がないので、ブラフでも何でもとにかく迅速な『既婚者アピール』が必要である。


池面(いけめん)』は常軌を逸した執念深さの割にメンタルがものすごく弱いため、当初に大きな精神的ダメージを負わせると簡単に退けられる。


 ただし、『既婚者アピール』は最低でも一週間は続けなければならない。『池面(いけめん)』に目を付けられればつきまとわれることは避けられず、その間に独り身がバレると逆上して何をするかわからない。


 多くの場合、自宅で無惨な惨殺死体となって発見されるらしい。例外的に助かる方法としては、突きつけられた婚姻届に署名と捺印(なついん)をすることだが、実際にその方法で助かった事例は確認できない。


 と、このように『池面(いけめん)』は古今東西から顔の造形における(みにく)さの代名詞として使われており、そうした人物は今でもいわれのない差別を受けているとも考えられている。


 なお、この記述におけるキーワードはまったくもってこじつけであり、実際の事件・名称などとは関係があったとしてもスルー推奨の哀愁があるためあしからず。


 こんな馬鹿げた内容なんて、平素の精神状態では思いつかないなんて示唆でしょうか? まあ、どうでもいいですけど。


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