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253回目 2019/11/23

 こういう適当なこと書く発想力って、どんどん薄まってる感覚があります。


●かがみ文字

 日本国内に存在する言語の一つで、かつて全国にいた『加賀美』姓の人々だけが使用してきたとされる未解読暗号文字。


 見た目は英語の筆記体に似ており、ミミズが()ったような形をしていることからただの落書きか、意味のない線だとされてきた。


 しかし、昭和の中頃に加賀美房枝(当時6歳、享年11歳)がすらすらと読み始めたことで、『文字の一種だ』と初めて認識された。


 噂では現在も『加賀美』家の直系といわれる一族(本家・宗家とも呼ぶ)だけは『かがみ文字』の解読方法を引き継いでいるらしく、すべての知識が失伝されたわけではないそうだ。


 それまで隠匿されてきた理由の一つとして、『かがみ文字』によって残された記述の一部が重要な情報を記しており、知識・技術漏洩の危険を一族内で共有していたからだと考えられる。


 例として、平安時代に書かれたとされる数日分の献立(こんだて)や、鎌倉時代に書かれたとされる星間航行を目的とした人工ワームホール発生装置搭載型有人宇宙探索飛行船の設計図の一部が有名だろう。


 他にも、室町時代に書かれたとされる紀元前にて日常的に使用されていた魔術・魔法の具体的な発動手順や実験レポートなどを詳細に記した手引書や、江戸時代に書かれたとされる城下町のウナギ屋から香る匂いで食べた白米の消費記録など、実に多彩な記録の中で『かがみ文字』が登場している。


 また、古事記や風土記などといった歴史的な書物の中にも『かがみ文字』と思われる文様がみられたことからして、相当古くから用いられた文字体系だとの推測もある。


 中には記載されていると思われる内容の特殊性から、『かがみ文字』そのものが『オーパーツ(当時の文明水準からしたらあり得ないほど高度な超技術を含む証拠品)』とみている学者もいるほどだ。


 一方、一見して文字とわかるような見た目ではないため、『それらしい理屈を付けただけのまがい物』と存在そのものを否定する声も少なくない。


 だが近年、遺跡の発掘作業や土木工事などで出土する土器などにも、『かがみ文字』と思われる模様が発見されたとして一時大きなニュースになった。


 そこから考古学者が注意深く観察していったところ、貝塚跡や人糞の化石にも『かがみ文字』とおぼしき形跡が発見されることとなる。


 このように、あまりにも多くの場所から記述が発見されていることもまた、『かがみ文字』の謎を一層深める要因となっている。


 現在も解読が進められているが、どうも日本語(漢字、かな文字などの変遷)と同じく時代ごとに意味の変化や文法の変化がみられるらしく、『古かがみ文字』として扱われより難解になっているそうだ。


 いったい何故、どのように『加賀美』一族は『かがみ文字』を開発し、日本各地に残していったのか……オカルトマニアからは『徳川の埋蔵金』レベルの都市伝説として、日夜議論を交わしている。


 なお、この解説はすべてフィクションであり、実在する人名・事件・遺物・文字などとはいっさいの関係がないことを念押ししておく。


 大事にしたいですね、こういう遊び心――。


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