239回目 2019/11/9
推敲中の【普通】から見つけた、反省点を記録してみます。
まず、地の文において文章を終わらせるとき、時勢の意識が甘い部分がちらほら見られた。
とはいえ、実際に時系列がずれた言葉を使っていたわけではない。私なりのこだわりで、なるべく文章の末尾は同じ形にならないようにしている。
たとえば、前の文末が『~始まる』だった場合、次の文末は『~終わる』ではなく『~終わった』や『~終わっていた』みたいにしている。
あくまで私の感覚だが、動詞の終止形『~る』などが文章の末尾に連続で現れると、どうも文章のリズムが崩れる気がするのだ。
意味としては間違っていなくとも、こう、口に出して音にすると違和感がある、みたいな。同じ感覚を持っている人がいるかはわからないが、現在形『~る』とか過去形『~た』とかで区切りを連発されると、ちょっともにょる。
なので、現在は台詞の直後に書く地の文は時勢を意識し、説明文などに移行すると末尾のリズムをちょくちょく崩すようにしている。
例外として、あえて似たような音で終わらせることもないではない。前にやったやり方としては、文末をほぼほぼ『体言止め』にしたりとかだ。
音の感覚として、名詞でぶつっと文章を区切らせると潔さというか簡潔さというか、ちょっと素っ気ない感じがして作品の空気づくりに合致したため採用したはずだ。
あとはキャラの台詞だと、そこまで細かく意識しないようにしている。
話し言葉は書き言葉とは違って、あまり深く考えて言葉を選ぶことは少ない。時勢とか受動態とか修辞法とか、本人は相手やTPO(時・場所・場合)に応じて無意識に言葉を構築して発している。
なので、多少の文章として崩れていようと、それがキャラの個性として違和感がないなら無理に修正することはないと判断している。実際、修正点は圧倒的に地の文で多く見つけられた。
まあ、地の文が一人称なので主人公の話し言葉と言われればそれまでだが。そこは思考の文章化と口頭による言語化は違う、と思ってくれればいい。
それに付随して、推敲で一番気になったのが『メタ的呼びかけ』だ。【普通】の投稿当時は『自問自答』として使っていたやり方だが、序盤を読んでみると違和感が強かったので修正している。
たとえば、ある出来事に対して、『な? これっておかしいだろ?』みたいな、誰に確認取ってんだ? と突っ込まれてもおかしくない地の文である。
しかしこれも、例外として作中で設定した特殊上級スキルである《神術思考》を取得して以降は、この『メタ的呼びかけ』も許容しようと思う。
なぜなら、《神術思考》は『思考を分割=同一人格の複製』ができるため、『大勢の別人格に問いかけ、不備がないか確認している』という体がとれるからだ。
あまりにも『読者に呼びかけている感』が出てしまえば修正するが、こちらもスタンスとして上記のようにしていこうと思う。
あとは、説明文の順番を上下させることが多かった。
私としてはわかりやすく、順序立てて説明文を作っていたつもりだが、改めて読み直すと『倒置法か?』と思ってしまうような書き方が目立っていた。
とはいえ、現在も自分の感覚が世間一般の『順序立てた説明』に準じているのかはわからない。最終的には『伝わりゃいいんだ』の精神でいくつもりだが、『伝わればいいな』としか思えないのが情けないところ。
そして、主に芸人に関する時事ネタの削除は積極的にやっている。すでに『厚○りジェイソン』のネタ風にした怒りコメントは修正した。あれは恥ずかしかった。
どうも、昔より今の方が『オマージュ』に厳しい考え方をしているようだ。下手すりゃ『パクリ』になるため、自分の中で基準を厳しくしているのかもしれない。それか、単に笑えなくなっただけか?
ともかく、時事ネタに関してはなるべく封印するつもりではいるが、心の中で『風刺っぽく毒づきたい』という欲求は残っているので、その延長でやっちまうことがあるかもしれない。
今の内に謝っておこう、すみません。
……と、私が覚えている反省点は今のところ以上だ。
今後も気が向けば備忘録として書くこともあるかもしれない。見つけられればいいなとは思う。
最後に、重箱の隅をつつくレベルが昔より上がった自覚はある。一つの文章に五分以上悩んでいたりすると、嫌でも思い知らされた。
もっと気軽に書けていたのに、深いため息がまろび出るのも致し方ないか……。
まあ、いつまで覚えていられるかはわかりませんけどね。
人って、意外と覚えておくことを紙や何かに書き起こしてしまうと、『記憶に残さなくていい』と考えて忘れやすくなるものですから。ソースは不明です。
メモを過信するのか、記憶容量の空きを作っているのか……いずれにせよ、今回の内容は反省するんだったら逆効果だったかも知れません。




