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199回目 2019/9/30

 最近とみにネタが思いつかなくて、ちょっとどうしようかと思っています。


 仕方がないので、私が見ているまとめ記事から気になった物を少し書いていく。


 今回はラノベにおけるラブコメ作品についての言及だ。以前からこちらで使わせてもらっている物もそうだが、元は掲示板のやりとりっぽいので分析というよりも雑談に近い内容である。


 そこで発言されている一人の意見によると……


・一昔前→ヒロインは最初、主人公に好意はない。時間をかけて魅力に気づいていき、最後に結ばれる。


・ちょっと前→ヒロインと主人公は早めに結ばれて、その後の苦難を二人で乗り越える展開が主流。


・『なろう』→初っぱなからメインヒロインと主人公は顔見知り&相思相愛かつ、ハーレムも形成しエロ展開もマシマシ。


 ……というものだった。


 前述の通り雑談に近い意見のため、すべてがそうとは断言できないが傾向として否定もできない。ただ、私の中で欠落があるのか、『ちょっと前』として示された例が思いつかない。なぜだ?


 他にも、『なろう』の傾向としては今回もボロクソと言っていい評価を見かけた。『なろう』ならヒロインは即落ちとか、相思相愛よりもヒロイン側の片思いでは? とかがあった。


 後はハーレムについての言及も少し。ハーレム要員として許容した女性は年齢が上がったらどうするのか? という疑問に対して、実際問題男の寵愛(ちょうあい)以外に後ろ盾がないからドロドロの戦いになる、なんて想像したら怖いものが目立った。


 ただ、ハーレム要素における楽観的な意見としては、年頃の女の子の恋愛で将来を考える必要はないとか、チート魔法で老化を止める仕様だから問題ないとか、多少言われたい放題ではありつつフォローもあった。


 さて、コメントの意訳抜粋はおおよそこれくらいだが、私が書く側とするとラブコメでやるのは断然『一昔前』のやり方になるだろう。だってその類型の物語で育った世代だし。


 たぶん無意識ながら、ラブコメのゴールは『誰かとつきあう』or『誰ともつきあわない』の二択だと思っているかもしれない。そのせいで、『ちょっと前』の流れがピンとこないのだろう。


 早めに結ばれて困難に立ち向かう……要するにバディ物? いや、何か違う気がする。そもそもラブコメ作品という枠組みでの話だし、ファンタジーバトル脳からは一度脱却する必要がある。


 ラブコメで起こるトラブルというと、やっぱり人間関係とかだろうか? でも、ラブ要素としての問題をヒロインと協力して乗り越えるより、ヒロインと一緒に他人の色恋に首を突っ込んでいくスタイルにも聞こえてしまって、やっぱりしっくりこない。


 う~ん、実際は恋人関係(ないしは似たような状態)になってから襲いかかる外的要因による圧力をどう跳ね返すか? というのが普通だろうか? 君にお義父(とう)さんと呼ばれる筋合いはない! みたいな?


 そうした場合、ゴールは一体どこに? 『一昔前』の古きよきスタイルは『両想い』になることがゴールなので、締め方がわかりやすいというメリットがある。が、『ちょっと前』スタイルだと『明確な区切り』をつけづらい気がする。


 それこそ『結婚』とか『出産』まで物語を続けるのだろうか? それか『老衰』まで? 下手をすれば人生そのものを描く羽目になりそうな、暗中模索の長距離マラソンをやらされている錯覚にさえおちいりそうだ。


 もしかして、『君の膵臓を食べたい』的な、近い将来ヒロインが死ぬことを前提にした物語? ……いやいや、ラブ『コメ』と称しているのだから、重いテーマはなるべく避けるはずだ。これとはまた別物だろう。(私は『君の膵臓を食べたい』を知らないのだが、そんな話でいいんだよな?)


 では果たして、カップルニコイチ協力進行とは、一体どのような収束を目指しているのか? すぐバトル脳が顔を覗かせる私は、すでに魔王に立ち向かう男女しか思い浮かばない。もう病気かもしれない。


 やっぱ『結婚』か? 『ジューンブライド』で『マリッジブルー』なのか? ラスト手前の困難は『知ってるか? 世界で一番危険な食べ物は……ウェディングケーキなんだぜ?』という歴史に名を残す偉人の名言と戦うのか? ウェルカム・トゥ・人生の墓場。神前で誓う永遠の愛は、悪魔との契約よりも恐ろしい。(※混乱中)


 ……だめだ、私の作風とラブコメの相性が悪すぎる。考えれば考えるほど、シリアスや鬱展開が扉を開けてこんにちはしやがるから、まともな答えが出てきやしない。


 しかし、『なろう』のやり方に逃げるのもまた、どうなのか。エロをマシマシするならいっそ、ノクターンでがっつり書いた方がBANの恐怖におびえなくてすむ。


『なろう』のラブコメスタイルは、作者が運営と競う規約のチキンレースに近い。だいぶ前になるが、日刊か週間かのランキングに載るような作品でも、結構あからさまな描写もあったりしたし。


 ちなみに、私はノクターンで読もうとしない限り、そういう描写があれば即ブクマをはがす系読者だった。何だろう、求めている物と違うカテゴリエラー感がすごくなるからだ。エロが嫌いなわけではない。


 そうでなくとも、『なろう』の傾向に思われている『即落ちでラブラブ』な関係だけを書いて、なにが楽しいというのか?


 ケンカしろよ、周りに助けてもらえよ、そんで仲直りしろよ。他人キャラクターの恋愛なんて、面倒臭い関係をハラハラしながら見守るのが楽しいんだろ?! 誰が他人キャラクターのノロケなんて見たいんだ!!


 ……と、私はかたくなに思うのだが、主人公に自分を投影するタイプの読者様はそうではないのだろう。主人公の活躍や恋愛関係などが、自分のものとして疑似体験できるのであれば、楽しい、と、思う、のかな? やっぱりわからん。そんなに強い共感能力を、私は持ち合わせていないが故に。


 それに、ハーレムを持つならどう運営していくか、少しくらいは主人公側の経営方針も示してほしいものだ。特に恋愛感情を前面に出すならよけいに、女性たちだけでの自律運用に丸投げするのは危険でしかない。


 女性が三人集まれば『(かしま)しい』とはいうが、そこに一人でも魅力的な男性が放り込まれれば『(すさ)まじい』争奪戦に発展することもなくはないのだ。


 恋愛は女性の狩猟場である。戦場が違えば、人間は誰もが弱肉強食のルールで生きる肉食の(ケダモノ)になるのだ。申し訳ないが、今適当に言った。


 結論としては、ラブコメは魅力的な異性を奪うため、同性同士が互いに殺し合うバトルロイヤルなのだ。ラブに生き、コメで死ぬ人間の生き様を描き、それを我々読者が高みの見物をしながら享楽(きょうらく)にふける、特権階級然とした気分を味わうための退廃的なジャンルといえよう。


 さあ、戦え! あの子の愛を勝ち取るために!!


 はい、最終的にファンタジーバトル脳にすべてやられました。


 ですが本気で謎なんですよね、ラブコメ展開の推移って。マジでストーリープロットをどう組んでいるのか、気になります。


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