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188回目 2019/9/19

 話題が見つからなかったので、アニメの話でもしようかと。


 昨日、『彼方のアストラ』の最終回を見たのだが、最初から最後まで割と楽しめたアニメだった。


 ストーリーは宇宙を舞台にしたSFサバイバルとシリアス不可避な内容だったが、キャラクターがちょこちょこボケを挟む作風だったのでシリアスになりきらない部分がライトに楽しめたと思う。


 私としては終始シリアスでも問題なく見れたと思ったが、この作品に関しては『シリアスになりすぎないこと』も重要な要素と言えるため、作りが細かく上手い演出だったのだろう。


 原作は『ジャ○プ+』? だったそうで、漫画の内容とアニメの内容では多少の差があったとかなかったとか。まあ、アニメだと必要ない描写を省くのは当たり前なので、気になったら原作で、というのは当たり前なのかもしれない。


 また、作品の中ではいろんな惑星を転々と渡っていくことで母星に帰還する、というルートをたどっていくことになる。そこで登場した星々の生物や植物の設定が多彩だったのもおもしろかった。


 ここら辺はSFでもファンタジーでも通じる部分なので、独自の生態系を作るための参考になるだろうと興味深く見ていた。重要なのは進化論における適者生存の考え方で、どの能力を伸ばせば種が生き残り子孫を残せるか? を意識して生物をデザインすると違和感を減らせると改めて感じ入る。


 特にすごいと思ったのが、作品全体でちりばめられた伏線の置き方や回収の仕方、それに放送期間に収めるくらいのバランスで行われたことだった。


 ちょこちょこ会議シーン(メタ的には説明回)が入って程良く謎が提供されて、程良く謎が解消されていく流れはとても参考になり、最終的には全部回収した上での大団円を迎えたのは見習おうと思った。


 惜しむらくは、交通事故に近い感じで放送序盤の頃にこの作品の『オチ』をネット記事のコメントで発見してしまったくらいか。作品内容を論じる場所でないところでの追突事故だったので、そこだけは残念でならない。


 さて、相変わらず最初の評価がストーリーにおける技術的な観点であることはさておいて、『彼方のアストラ』におけるキャラクターにも少し目を向けてみる。何事も練習だ。


 主人公はグループのリーダー的存在であり、以前に遭難経験があるというサバイバルにおける心構えを備えたキャラクターだった。その経験から、サバイバル中も空気を暗くなりすぎないよう注意喚起したり、常に前向きな考えや発言で激励していたりと、まさに『リーダー』といった具合だ。


 ヒロインは映像記憶能力という優位な面がありながら、他人の発言をよく聞き間違えるというボケ寄りかつ場を和ませる系のキャラだ。あんまり明るくて活発なキャラは描ける自信がないので、自分で書くならどうなるかは未知数だろう。


 他にも、能力と役割を分担させた個性的なキャラクターを動かしている。


 冷静沈着で操舵や宇宙船の整備担当、極限状態において常識的な感性を持つギャルの看護師(医療)担当、ギャルの義理の妹で事件のキーになる情報を持っていた(年齢的な)癒し担当、キラキラしい王子様キャラで生物学に精通した食料担当、中性的かつ後輩口調で手先の器用さを活かした素材加工担当、斜に構えた一匹狼気質? な射撃(武力?)担当、引っ込み思案ながら冒険の中で殻を破る(ある意味)娯楽担当。


 多少『テンプレっぽいキャラ設定』に思える部分はあるが、宇宙サバイバルを生き残る上で専門分野が分かれているからか、あまり『使い古された感』を覚えなかったのも上手だと思う。


 それに、一つの作品において扱える主要キャラクターの限界数に近い(と聞いたことがある)『八人』ものキャラクターを、各自で大きな差を付けることなくピックアップしていて無駄がないように感じた。


 こう見ると、作品自体がとてもレベルが高くて勉強になる部分が多いが、一方でなぜか『薄味』な感覚もあるのが不思議だ。


 私の感覚が正しいかはわからないが、『全体的に平均以上のクオリティだが、爆発的なインパクトが弱い』と言えるだろう。最後の伏線回収やカタルシスはすごかったが、どこか盛り上がりの波が平坦にも思えてしまったのだ。


 具体的にここが、とは指摘できないものの、伏線以外の印象がうっすらとしか残らなかったのは事実だ。たぶん私だけかもしれないので、実際に見たら違う感想を抱くかもしれない。


 気づけば作品の分析とレビューが入り交じった内容になった気がしないでもないが、とにかく面白い作品だったのは間違いない。


 適当に書いたので細かい点を指摘されても対応できかねます。


 とりあえず、今回のノルマを達成できてよかった――今はそれで満足です。


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