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167回目 2019/8/29

 前回、ちらっと『勘違い』系が好きと書いたので、ちょっと突っ込んでみます。


『なろう』の『テンプレ』や設定にはいろいろあるが、私の中で一番好きなジャンルが『勘違い』だ。


 たいていは一人称主人公と周囲の認識にズレが生じ、致命的にかみ合っていないのになぜか話が進んでいく、という奇妙なおかしさがとても面白く感じるのだ。


『なろう』のタイトルで言えば、特に『無欲の聖女』とか『嘆きの亡霊は引退したい』とかは大好きな作品だ。前者は完結後も何度か読み直したことがあり、後者は今も更新を楽しみにしている。


 いずれ私も『勘違い』ものを書いてみたいと思っているが、作者がわからしたら結構ハードルが高いジャンルでもある。


 芸人で言えば『ア○ジャッシュ』さんのコントに近い話の進め方だが、これ、物語の構成でかなり頭と神経を使う形式なのだ。


 もっと悪い方に言うと、『アドリブ』がほとんど通用しない。短期的にはなんとかなっても、長編で扱うと『アドリブ』で生じやすい細かい齟齬(そご)が重なり、矛盾が多くなって破綻しやすくなるからだ。


 まず、『勘違い』の大本になりやすい主人公サイドの認識はコメディチックにするのが常道だろう。鉄板の流れは、周囲から『すごい人』と思われているが実際は『ヘタレ』、というものが多い。(バトル要素ありの作品に多い)


 なので、本質はどうしようもない『ヘタレ』を一貫しなければならない。それ自体は一人称形式を採用すればさほど難しくはないと思われる。ただ、単独のコメディセンスも問われるので、そこの努力は必要だが。


 ただ、三人称はあまり『なろう』では見かけないので、どう話を進めるかは試行錯誤が必要そうだ。地の文が客観的になりがちなので、『勘違い』の良さを少し削る様式と思うのは個人的感想である。


 問題はもう一つの『勘違い側』をどのように描くかだろう。『主人公側』の動作に対するアンサーが『勘違い側』であるのは当然だが、『勘違い側』はほとんどの場合『対象は複数人』であるというのが壁になる。


 当然ながら、『勘違い』は少人数グループの中であれば、日常生活の中でも生じやすい現象だ。日本語だと同音異義語の間違いとか、代名詞の取り違え(あいつ→Aか? Bかも?)などの些細な『勘違い』は多い。


 しかし、それを『主人公以外の大多数』にまで広げるのはかなり難しい。『勘違い』対象を増やせば増やすほど、キャラクター(=人間)の数だけ価値観が多様化し『勘違い』を発生させる確率が下がってしまうからだ。


 上記で挙げた『無欲の聖女』だと、ごく近しい一部のキャラ(ある意味、共犯者?)は『主人公側』として正体を知っているが、『勘違い側』は『常識的な見方をしながらも斜め上な解釈』をし続けなければならない。


 しかも、それが『勘違い側』のキャラクターが増えるだけ『違うパターンの勘違い』を書き分けなければならず、しかも『全体としては矛盾が生じない状態』をキープするよう調整しなければならないのだ。


 私はまだ本格的な『勘違い』ものを書いたことはないが、おそらくやるならプロットの段階で最初から最後まで、かなりの仕掛けを用意しておくことになるだろう。


『主人公』の『どの発言・行動』で、『誰』が『どのように』理解し、『どういう方向性で』話が固まっていくのか……これを完結まで延々繰り返すと思うと、『アドリブ』でなんて怖くてできない。絶対エタる。


 とはいえ一応、やり方次第ではさほど難しくならない可能性もある。『無欲の聖女』もそうで、章ごとに『勘違い側』のメインキャラ数をある程度絞り、『少人数グループの勘違い』を描く形式に収めていた。


『戦記』みたいにキャラ人数が増えすぎて収拾がつかない! なんて規模の『勘違い』なんて滅多に書かない(っつか書けない)ので、現実的な方針は『少人数グループの勘違い』を繰り返すことだろう。


 章で変更するのは、『少人数のグループメンバー』だけですむから『勘違い』の労力が減る。『主人公』が固定で、残る『勘違い側』を上限が何人で誰を押し込むか、を決めればローテーションが組める。


 後は最悪、中高生の昼休みのノリとテンションで書いても『勘違い』小説としては成立すると思われる。もちろん、『物語全体の整合性』がとれるかどうかは作者の調整力が試されるわけだが。


 前述の通り、私は『勘違い』ジャンルが大好きなので、いつか絶対に挑戦したい。できれば長編で。


『嘆きの亡霊は引退したい』、面白いですよね。書籍化もして、だいたい週一ペースでウェブ版も更新して、本当にすごいと思います。


 私もそれくらい執筆に集中できればいいんですけど……。


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