158回目 2019/8/20
今回は私の癖? というか嗜好についてですかね。
私は恋愛要素を書くのが多少苦手としているためか、恋愛模様を書こうと思った場合ある一定のパターンが発生する。
特に主人公とヒロインの間に発生しやすく、今後もあまり変える予定のない特徴だ。
それは一言でいうと、『喧嘩させること』となるだろう。
直接的な表現だと『喧嘩するほど仲がいい』を体現していることになる。人間関係の都度に発生するわだかまりを、その場その場でぶつけて解消していくことで……みたいな感じだ。
根っこが男のせいか、どうも仲良くなる過程に一度は葛藤と衝突を挟みたくなるらしい。しかも、私の場合は男女差があるにもかかわらず、時には『物理』も許容している。
そう、私は『恋愛的な殴り合い』には賛成なのだ。『なろう』の『ヒロイン』ではおそらく少数派になるだろうが、最低一度は主人公とヒロイン(もしくは主人公とヒーロー)が対立するシーンを挟まないと気が済まない。
その傾向は自作を思い返すと顕著で、【普通】でも主人公は言葉や拳で何度かヒロインとやり合っている。【普通】は特に主人公がレスバトル(討論?)に強いので、口でやりあうことが多めな印象だ。
ここで意識しているのが、『主人公の敗北』だ。おそらく物語全体からしたら少ない回数だろうが、私はなるべく『ヒロインに負けるシーン』を入れたいと思っている。
ジャンルにもよるが、主人公とヒロインが『物理的殴り合い』をして主人公がボロボロ、という展開も大いに結構だと考える方だ。
どうも私は自分自身の人間関係は気迫にしたがるくせに、キャラクター同士の人間関係が薄っぺらになるのが嫌らしい。(モブは割と適当だが、そこは諦めて欲しい……)
というのも、『なろうテンプレ』の特徴に羅列される『チョロイン』みたいな、主人公の上辺だけを見て『好き!(はあと)』とかは個人的に虫酸が――もとい、納得がいかないタイプだ。
それも、『面食い』みたいな感覚でいう『面がよかったら性格クズでもぜんぜんOK!』というわけでもなく、『第一印象がよかったら内面も一生変わらずイケメン!』みたいな反応に思えるのが受け付けない。
前者はまだ『人間らしさ』として許容できるのだが、後者は作者に都合がいい『人形らしさ』しか感じられないのだ。
ほかの作者様がキャラクターをどう描くかは自由なので、個別に直接文句を言ったりはしないが、『自分で書く』となれば絶対に避けたい状態ではある。
作者の思い通りにしかならないキャラクターに、面白味も魅力も愛着もわかない。
このキャラクターの未来を見てみたい、と思わせる力を与えるには、どうしても作者の期待や予想を超えてくるようなパワーを持っていなくては――というのが私の持論だ。
だから私は、主人公とヒロインによる本気の『殴り合い』をやらせるのだ。場合によっては死んでもいい……それくらい激しい方がなおいいかもしれない。
命を懸けられるほど『本気の喧嘩』は、対立をあおって反目させるためではなく、お互いの根っこにある価値観のすりあわせを行うために必要不可欠な儀式だ。
好き嫌いのような些細なものはまだしも、譲れないこだわりや信念などは普段の会話で出すものでもないし、出したとしても『言葉だけ』では上っ面しか伝えられない。
つばを飛ばし、汗を流し、血を吹き出しながらも主張を通し続け、お互いの本気に触れて理解し納得させ合う泥臭さが、恋愛にも欲しいのだ。
恋の熱とバトルの熱で『吊り橋効果』……なわけないだろうが、私のやり方はマジでそんな感じになるだろう。
創作世界において、私はなるべく『男女平等』を掲げている。身体能力や精神構造における性差はあるにしても、『同じ人間』としては等しく扱うべきだろう。
よって、主人公とヒロインが『殴り合い』をしてもいいのだ。
ただし、顔と金的はなるべく避けよう! 顔面変形や後遺症になりそうなものはさすがにやりすぎだからね!
こうして見ると、私の『面白い』の根底にあるのは『熱血バトル系少年漫画』なのだなぁ、とつくづく思います。○ラゴンボールみたいな?
まあ、恋愛要素にまで持ち込まなくてもいい部分ではあるのでしょうけどね。自覚はあるんですけど、矯正は今のところできなさそうです。
どちらかが唯々諾々と相手に合わせてなれ合いですませるような人間関係に、ドラマなんて生まれませんよ。
長いつきあいの○フィと○ソップが○リー号の件を巡って決闘した、ってのと同じくらいの気概が、なろう主人公とヒロインにも欲しいところですよね。




