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126回目 2019/7/19

 他の方がエッセイでやっていたことも参考にしています。


 今回はエッセイランキングで見た内容も含むが、『モブキャラ』の使い方について考えてみる。


『主人公』、『ヒロイン』、『悪役』と、主要キャラについてどう描くかはよく議論の題材となるが、『モブ』についてはあまり深く触れることはなかった。


 というか、少なくない人が『どう扱うべきか?』と真剣に考えたことはないのかもしれない。私も、普段は意識していなかった。


 そこで『モブキャラ』についての考察を述べたエッセイを読み、なるほどなと思わせる内容だったので私も少し考えてみた。


 まずそのエッセイ作者様の意見を意訳すると、『モブの会話や行動などを有効活用すれば、世界観の説得力につながり補完が可能』ということだ。


 詳しく書くのは作者様に失礼なのでこの辺で止めておくが、つまり『モブ』とは『作中世界に生きた存在』といえるため、彼らの言動が世界の輪郭を鮮明にするというのだ。


 よくよく考えてみると、確かにその意見には説得力がある。


 作中舞台のメインキャラクターたちは、作品の『顔』となるべき属性を持つため、作者の力の入れようからして他のキャラクターとは異なる。


 あえて表現を変えれば、メインキャラたちは『作者の作意が反映されやすい性質』を最初から有しているのだ。


 あくまで私の見てきた男性向け作品の印象からすると、『主人公』であれば『より強く、正しく、格好良く』などが強調され、『ヒロイン』はキャラ設定にもよるだろうが『清純さ、従順さ、かわいらしさ』などが求められ、『悪役』だと『残虐さ、独善的、相容れない悪』などが多くあるような気がした。


 これら『作者が演じて欲しい役割』があるからこそ、メインキャラたちはどこかに『作り物めいた都合の良さ』が存在する。上手な作者はそうしたわざとらしさを隠すのが(うま)いので、違和感が少なくなるのだろう。


 その点を見れば、『モブキャラ』は限りなく『作意的な属性』を排除された『純粋な存在』と見ることができる。素直に作品の世界を示す、という意味ではもっとも優れたキャラクターなのだ。


 メインキャラは『特別・異端』の象徴であり、『モブキャラ』は『日常・平凡』の象徴だととらえれば、その役割に納得してもらえると思う。


 外側からメインキャラの活躍を見る読者は、あくまで『作中世界のレアケース=ファンタジー』を追って楽しんでいるに過ぎない。


 だからこそ、物語の裏側になりやすくなってしまう『作中世界の日常=リアリティ』はメインキャラだけでは『描きにくい』。


 要するに『モブキャラ』は『作中世界の土台』であり、ぞんざいに扱えばメインキャラごと足場が崩れて『世界=物語』そのものがダメになってしまう。


 メインキャラにとっては意識に上ることが少ないため、正直とるに足らない存在になりやすい『モブキャラ』だが、『世界を支える存在』であることからしてメインキャラと同じくらい重要といえる。


 後の問題は、『世界の説得力』を描けるだけの『モブキャラ』を扱う技術を作者(わたし)が身につけられるか、ということになる。


 それは……未来の私に任せよう。


 具体的にどうするか、というところまでは書きませんでしたが、何となくはわかってもらえるかと。


 地の文で説明するような世界観設定を、会話形式でモブキャラの口から語らせると効果的、という話です。


 自然とそれができれば、より作品の質はあがるんでしょうけどね。


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