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1236回目 2022/8/1

 物語上で存在する概念である『|機械仕掛けの神≪デウス・エクス・マキナ≫』をもじってみました。情報収集か情報処理か処理速度かのほとんどをスパコンで代用している、みたいな設定です。


 一回目

 お題『明日の計算』

 必須要素(無茶ぶり)『難解な設定』

 文字数『790文字』 未完


 タイトル『機械仕掛けの悪魔』


 未来の出来事を計算によって導き出す。


 そんな目標を掲げた社会があって、それまで数字の真理を探究していた数学者たちは未来予測を行うための計算を強いられた。


 数学会には『ラプラスの悪魔』と呼ばれる概念がある。あらゆる物質の力の働きを観測でき、加えて観測した情報を分析できるだけの知性があれば、未来の予測は可能だとする主張である。


 一言で出された結論だが、実際に行うことは絶対に不可能だろう。あらゆる物質とは、それこそ目には見えない分子や原子の動きをも含めた、超ミクロの動きまで観測・把握をしなければならないのだから。


 もし奇跡的にそれができる人物がいたとして、たった一瞬に気が遠くなるほどの情報量がつまっている『あらゆる物質の力の働き』を分析するなど、果たして可能だろうか?


 さらに奇跡的なことに可能だとしても、それは『いつ未来の計算を終えることができるのか?』という壁が存在する。


 情報を観測し分析するだけでは、本当の意味で未来を見ることはかなわない。未来を予測する計算が終わった頃には、すでに予測している未来の地点が過去に取り残されていれば、その計算は全て無意味なものになり下がるのだ。


 神のごとき観察眼ですべての物質の運動を読み取り、それら一つ一つの動く物質の軌跡を解きほぐし、かつ『未来』と呼べる時間までにすべてを終えなければならない。


 それを人間が、しかも単独で行おうと考える者はいないだろう。負担が大きすぎる以上に、要求されるスペックが生物のポテンシャルを超えてしまっている。


 ゆえにこそ、この国のこの時代にことごとく集められた数学者たちの計算は、すべて『過去』に流され無駄に終わるはずの無茶ブリでしかなかったはずだった。


「ラプラスの悪魔……実現できそうなレベルにまでなっていたとは驚きだな」


「完全じゃないよ。じんこうちに」//(時間切れ)




 二回目

 お題『くだらない情事』

 必須要素(無茶ぶり)『アクション』

 文字数『1095文字』 未完


 タイトル『ベリー色の甘くないデザート』


 大人同士が行う夜の運動――そこに一切の卑猥さがないのが、個人的にものすごく残念だった。


「ねぇ?! あなた一体何したの?!」


「それを君が聞くのかい?!」


 僕は今、マッチングアプリで知り合った女性とディナーを楽しんでいたお店で、机を盾にしながら殺し合っている。


 飛んでくるのは幸いにも鋭いカトラリーくらいで、まだ銃器が出てくる様子はない。おそらく、まだ店内に残っている客や従業員に配慮した結果であって、僕に対する容赦ではないことは明らかだった。


「だって私、ターゲットがあなただって聞かされただけだもの! タイミングよくマッチングしてくるから罠かもしれないって思ったくらいだし!」


「別にいいだろ、新しい出会いを求めたって!? 僕だって恋愛をする権利はあるさ!!」


「そうね! 意外と楽しかったよ、あなたとの時間!!」


「だったら僕に向けられた暴力は収めてくれないかな!? 楽しい時間を提供したことに免じてさ!!」


「そうしたいけど、私もお仕事だから! 安心して!! これでも稼ぎは良いから、ここのお会計は私が持つから!!」


「僕が払えない状況になるから、ってだけじゃないのかその優しさ!?」


 ――僕も少しは緊迫した気持ちになりたいとは思っているけど、相手が終始こんな感じだからこっちも緊迫になりきれない。


 下手をしたら、ついさっきまで赤ワインの入ったグラスを傾けていた楽しいトークの延長にさえ感じてくる。


 説得と抗議を繰り返している今もなお、彼女からのカトラリー射撃は止まっていない。楽しそうに声を張り上げて話しかけてくる彼女と、ドスドスと机を貫通しだしたカトラリーの鈍い光が、より一層非現実感を演出してくる。


 僕も似たような稼業で生きてきたけど、ここまで調子を狂わされたのは初めてだ。


「あなた、結構なお値段で指名手配されてたよ!! しかも『生死問わず』なんて条件、私初めてもらったかも!!」


「うわぁ! それは全然嬉しくないね!! できれば健全な運動をした後のピロートークで聞きたかったかな!!」


「いいの?! あなたの息の根、その時にはもう止まっていると思うけど!?」


「冗談なんだから真に受けないでもらえるかな?!」


 色々と脈がなくて、別の意味で落ち込みそうだ。実は短い食事時間で、ちょっと彼女に惹かれている自分がいたのだ。


 口説くつもりで発したわけじゃなかった話題だったが、机の天板をさらに深く突き刺してきたカトラリーを見せつけられて、手ごたえなんて感じるわけがない。


 むしろ相手の殺る気を上げさせてしまった気しか//(時間切れ)


 タイトルは上手いこと言った、なんて思えませんね。ぱっと出てきたシャレたワード、ってだけですし。内容はハード気味ながらラブコメっぽいですから、合っているのかもわからないですし。


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