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1226回目 2022/7/22

 オチとしてはカップルの設定でした。異形型メシマズ系のヒロインってラノベじゃテンプレですから、今やっても滑るだけでしょうけどね。


 一回目

 お題『どす黒い宇宙』

 必須要素(無茶ぶり)『イタリア』

 文字数『868文字』 未完


 タイトル『トマトとチーズは入ってる』


 コト、と恭しく目の前に置かれた皿を凝視する。


 整然と並べられたカトラリーの中央に現れたのは、真っ白な皿の中に沈み込む円形の宇宙だった。


「……これは?」


「ミネストローネでございます」


 嘘つけ!! と叫び出さなかった自分を褒めたい。さっきは心の中で宇宙とか言ってみたが、これはどう見ても泥水だろ。


 改めて皿の中を凝視する。近づくと言いようのない腐臭が鼻を衝くので、少し遠めから観察するしかできないのが悩ましい。作って配膳してきた張本人がずっと横にいるのだ。下手な態度を取れば直接的に命が危ない。


 少し底が深くなった皿に収まっているのは、どす黒い色をした液体状の何か。ところどころ恒星を思わせる白っぽい何かが浮いているように見える。これのせいで宇宙なんてワードが浮かび上がったのかもしれない。


 正直、見た目もそうだが告げられた料理名と臭いのせいで拒否反応しか出てこない。本来は確かイタリア式の田舎風野菜スープ的な料理だっただろ? なんでヘドロみたいな質感で真っ黒なんだよ。


 まだイカ墨たっぷりのパスタ抜きスープパスタって言われた方が安心できたわ。いや、それはそれでイカ墨だけ飲ませるのかよ、って突っ込んだかもしれないけど。


「頑張って作ってみました。どうぞお召し上がりください」


 じっくり観察という名の時間稼ぎをしていた俺に、無情にも死刑宣告が下された。


 飲めと? これを召し上がれと? 涼しい顔をした殺人シェフはそうおっしゃる?


 返事がろくに出なかった。気づけば喉が干上がっていたらしく、ひゅー、という呼吸音が耳を通っていくのがわかる。


 足は逃げようとしているのに、腕はカトラリーへ向けて持ち上げられていた。その手は勘違いじゃなく震えている。目で見てわかるくらいだ、間違いない。


 これを、これを今から、俺が食べる……なぜだろう、悪い意味で宇宙の真理に到達できそうな気がしてきた。


「い、いただき、ます」


 震えたままの手でスプーンを皿に入れる。


 ねちょり。


 しんじらrね//(時間切れ)




 二回目

 お題『暑い弁護士』

 必須要素(無茶ぶり)『復讐劇』

 文字数『1134文字』 未完


 タイトル『無名弁護士の功績』


 燦燦と照り付けてくる太陽のせいでスーツと革靴が鬱陶しい初夏の午後。


 事務所を構えて五年でおしゃかになったエアコンの修理待ちを告げられ、暑さでたまっていたイライラがさらに引き上げられた気持ちになる。


「あぁ……くそ、氷もすぐ溶けちまった」


「早く飲まないとダメですよー。扇風機じゃ涼をとるのに限界がありますから」


「飲み物はゆっくり飲みたい派なんだよ」


「じゃあ次のコーヒーはホットにしますねー」


「ふざけんな」


 自然と事務員に対するあたりも強くなる。自覚はあるが、感情は理性を上回って抑えようという気にさせてくれない。


 そもそも、昔から夏は嫌いだった。弁護士になるまでずっとがり勉だったこともあり、すっかりアウトドアから離れて行ったことも大きい。今でも『なんで好き好んで汗まみれにならなきゃならないんだ?』と本気で思ってしまうあたり、インドアが細胞に沁みついてしまっている。


 かといって、家の中で出来る趣味があるのか? と言われるとそれもないんだけれども。趣味は法廷で相手の弁護士を論破して勝つこと、とか真っ先に考えてしまうところが人間的にダメな部分なのだろう。これで上澄みなのだから、もはや腐っているとしか言いようがない。


「修理業者は一カ月かかるとか言いやがるし……どいつもこいつも使えない」


「じゃあ私、辞めちゃっていいですか? こんなチンケな事務所に勤めるよりいい仕事なんていくらでもありそうですけど」


「言い過ぎたよ、悪かった。暑さでイライラがピークなんだ、ちょっとくらい失言したって大目に見てくれよ」


「ちょっと? 毎日のように愚痴ってる気がしますけどね」


 生意気な事務員だが、思い返せば事実だと受け止めざるを得ない。大手の弁護士事務所と違って個人事務所だから大きな仕事がないんだよ、ほとんど。


 毎日毎日、パッとしない小遣い稼ぎの仕事ばかりでうんざりする。それは夏でも冬でも、春でも秋でも変わらない。認知度が低いってのもあるが、そもそも俺が立ててきた功績が微妙ってのもある。


 さっき思い浮かんだ趣味も、実際の法廷で出来てたらそりゃあ敏腕弁護士だったんだろうが、しょせん詰まっているのは大学法学部時代の模擬法廷で築いた青い栄光だけ。俺自身の名前を厚底で盛るくらいの成果は、今のところ一つも出せていない。


 そりゃあ、そんな弁護士を指名してわざわざ相談してくるなんてもの好き、早々いないだろうよ。事務所に顔を出す依頼者の九割が『近所にあったから』って理由なんだからお察しだ。


 まさか知名度がない弱小法律事務所だから、エアコン修理も後回しにされたんじゃないだろうな? もしそうだったらあの電気屋、六法全書で//(時間切れ)


 タイトルでは『功績』って啖呵を切ってますけど、何をしてどうオチがついた『復讐劇』にするのか、って大事な設定は全くできていないんですよね。そもそもリーガルものって知識ないと厳しくないですか?


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