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1211回目 2022/7/7

 私の私物でこんなことされたら普通に切れる自信があります。友人づきあいそのものも検討しますね。そもそも人に私物を貸したりしたことないんですが。


 一回目

 お題『肌寒いエデン』

 必須要素(無茶ぶり)『漫画』

 文字数『1010文字』 未完


 タイトル『壊されたエデン』


「……う~ん」


「なんだよ?」


「別に」


「気になるから言えよ」


「えー? でもなー。いちゃもんみたいなことだからなー」


「安心しろ。連絡もなくずかずか家に入ってきて勝手に家主の漫画読んでる時点でいちゃもんを通り越した失礼を働いている」


 しかも俺のベッドに無断で横たわりながらな。呆気にとられた俺への第一声が『お茶』だったのは死ぬまで忘れられないかもしれん。


「じゃあ遠慮なく言うけど」


「その前にお前は少し遠慮という言葉を覚えた方がいいけどな」


「この漫画の最終巻なんだけど」


「聞く耳くらい持てよ」


 なんで俺、こいつと友人関係続けられてるのか信じられなくなってきた。どうしよう、こいつが飲む麦茶のコップから結露した水が俺のベッドにぼたぼた落ちているんだが、殺していい合図だろうか?


「ほらこれ。見開きページ使ってエデンに到着した、って描いてあるじゃん」


「……あぁ、そうだな。物語としてもそこを目指して長い旅をしてきた、って感じなんだから落ち着くところに落ち着いた終わりじゃねぇの?」


「でもさ。この漫画の舞台、雪国じゃん?」


「――うん?」


 何の話だ? と疑問符を飛ばしながら、無礼者が持っている漫画の最終巻の一つ前の漫画を手に取る。電子書籍は好かなくて、紙のコミックスばっかり集めてるから家にこういうのが寄ってくるんだろうか?


「……そういえばそうだな。作者が好きなのか知らんが、全編通して雪国っつうか寒冷地帯の風景ばっかりだ」


「だろ? なのにこれ見ろよ」


 パラパラと自分が手に取った漫画のページをめくってみた後で、目の前のクソが結露たっぷりのコップを布団の上に置いた上で最終巻のページを開いて見せてきた。


 もちろん、このクソ野郎の手はさっきまで結露したコップを持っていたわけで、コミックスのページに水分が滲んで色が変色している。もう漫画とかどうでもいいからぶん殴って殺してぇ。


「主人公たちがエデンについた途端、服を脱ぎだしてんじゃん」


「――それが?」


「エデンっつってもさっきまでの環境考えろよ。寒いだろ、絶対。興奮しすぎて頭おかしくなったんじゃねぇのこいつら?」


 頭おかしいのはお前だろ。人ん家の物をどんだけ粗雑に扱うつもりだ? よく見りゃこの最終巻、ところどころお前が読む前にはなかった折り目がついてんじゃねぇか。


「さっきまで分厚い」//(時間切れ)




 二回目

 お題『苦し紛れのヒーロー』

 必須要素(無茶ぶり)『背後で爆発音』

 文字数『1042文字』 未完


 タイトル『ヒーローとヴィランがいる世界で』


 ――ついにこの日が来てしまったか。


「行け、デスバトラーよ! 人間どもを駆逐するのだ!!」


『おおおおお!!』


 俺の町にも、リアル特撮系悪役の襲撃が!


「みんな逃げろぉっ!!」


『わあああぁぁぁ!!』


『きゃああぁぁぁ!!』


 非番の警官でもいたのだろうか? いち早く異常を察知した男の声により、休日でにぎわっていた大通りから一斉に人が散っていく。


 俺からしたら集団コントのようにしか見えない光景も、この世界では割と洒落にならないレベルで危険な状態だ。何せ子ども向け特撮と違って、平気で人が死ぬし一生抱える後遺症に苦しむきっかけになる。


 何の因果か、俺は不本意ながら二度目の人生を歩んでいる。人生経験だけは無駄に豊富ながら、もしも特撮の世界観が日常の世界に放り込まれたら? なんてif世界を実現させた世界に対応したマニュアルは一切持っていない。


 それこそ前世の創作で見たようにやたら身体能力は高めに生まれてきたが、こういう時に調子に乗ったら二度目の人生あっさり終了する。人の流れに逆らわずにとっととバックレるのが吉だ。


 それに、悪役がいるならヒーロー役も存在する。


「待て! お前たちの相手は俺だ、デスバトラー!!」


「――来たな、ブレイブシャイン!!」


 今回はお早い登場だったようらしい。下っ端構成員による暴力を誰も受けていない段階で現れたヒーローは、俺たち避難民とデスバトラーなる悪の組織の幹部らしき人物の間に滑り込んできた。


 そしてこれもお決まりなのか、どこからともなくブレイブシャインの背後から爆発が起こり、デスバトラーの構成員たちの視線と意識が一気に一人へ集約する。


「ブレイブシャインだ!」


「ブレイブシャインが来てくれた!!」


 そしてこの歓声である。逃げまどっていた民衆が希望に目をきらめかせ、足を止めて救世主を応援しだした。いや、さっさと逃げろよ。


 ブレイブシャインは、俺の目から見たら真っ赤なヘルメットをかぶってところどころにプロテクターをつけた全身タイツの変態だ。だがこの世界では、悪の組織に対抗できる唯一の個人って扱いになっている。世も末だ。


 まぁ、あれだけ変態的なナリでも実績はあるようで、だからこその民衆からの支持ってことなんだろう。俺は全く信頼もできないし納得もできていないから逃げ足を止めはしないが。


「デスバトラー! 今日こそ貴様たちのたくらみは俺が砕いてみせる!!」


「無駄だ! 」//(時間切れ)


 お題だけなら解釈の幅があったかもしれませんが、無茶ぶりのおかげでヒーローが特撮系一択になりました。私の守備範囲外なので扱いにめちゃくちゃ困ります。


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