表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1207/1238

1208回目 2022/7/4

 タイトルは音(語感)だけで決めたところがあります。作中に登場させた『少女の英霊』が将校クラスだなんて決めていませんでしたし。


 一回目

 お題『少女の英霊』

 必須要素(無茶ぶり)『2000字以上3000字以内』

 文字数『976文字』 未完


 タイトル『ボーイ・ミーツ・将校』


 きっかけは些細な道徳心だったと思う。


 祖父母の墓参りについていって、ある程度掃除やら線香をあげるやらして、親が後片付けをしていた時に、たまたま目に入ったから近寄ったんだ。


「……慰霊碑?」


 少し広めの、お寺が管理する墓地のほぼ真ん中にあった大きな墓石は、そう書かれていた。色んな人の名前が書かれていて、明らかに家の墓とは違う雰囲気を醸し出していた。


 そして、さっき挨拶に行った祖父母が眠る墓とは違って、誰にも顧みられることのない慰霊碑には何もない。墓の管理者が掃除はしているだろうけど、お供え物や線香なんかはどこにもなかった。


「そういえば、何本か余ってたっけ」


 片付けの手伝いをする気がないなら荷物くらい持て、と母さんに押し付けられた墓参り道具の中から、微妙に残った線香とチャッカマンを取り出す。


「どういう人たちか知らんけど、安らかにお眠りくだせぇ。なんまんだぶなんまんだぶ」


 景気よく全部に火をつけてから手で仰いで消火し、慰霊碑のそれらしいところに備えて手を合わせる。


 普段なら絶対しないけど、さっきやったことの延長だと思えば特に億劫だと感じることもなかった。祖父母とは仲が良かったから、少しセンチメンタルになっていたのかもしれない。


「……ちょっと気分が沈んだからって、他の故人をネタに茶化すのはよくないか」


『おい』


「すんませんでした――っと。じゃ、帰ろうかな」


『おい、そこの坊主。さっきからわざと目をそらしているだろう』


「えー? なんのことかなー? 俺はもう家に帰る時間なんだけどなー?」


『独り言にしては正確に私との会話が成り立っているが、その違和感は無視していいのか?』


 しまった、あまりに動揺して普通に会話しちまってた。


 その子に気付いたのは、慰霊碑に瞑目しながら手を合わせて目を開いた時だった。


 俺と慰霊碑の間にいきなり、半透明に透けた軍服っぽい姿の女の子がいれば、誰だってやばいと思うだろう。ただのコスプレイヤーだったらどれほどよかったか。


 十中八九、慰霊碑って戦死者だったのだと気づいてとんずらここうとした時には遅く、ひたすら女の子から目を離そうとしていたら逆に話しかけられてしまったのが今の俺だ。


『坊主、霊感持ちだったか。いやはや、線香を備えだした時は』//(時間切れ)




 二回目

 お題『儚い足』

 必須要素(無茶ぶり)『マフィン』

 文字数『1210文字』 未完


 タイトル『謎の病魔』


 子どもの頃は、自分ならどこにでも行けると思っていた。


 今はどうだ? 自分ならどこに行けるかを考えないといけなくなった。


「……今日もリハビリは止めておいた方がよさそうですね」


「マジですか……」


「うーん、ちゃんと栄養は取っているし、薬も使っているはずなんですけどねぇ」


 朝、病室で俺の足を触診していた担当医の人は、「治療方針を練り直してみます」と言って去っていった。これで一週間はベッドからまともに出られていないことになる。


 入院生活はとっくに飽きた。だってやることないし、やれることもほとんどない。何せ足を動かせないんだから、寝るかテレビを見るかしかできなかった。


 と言っても、交通事故で骨折したとかならまだ希望はあった。問題は、原因不明の奇病にかかっちまったってところだろう。


「なんで足の骨だけもろくなるんだよ……」


 ハンモックのように吊り下げられた両足にはギプスが装着されていて、簡単に動かせないようになっている。下手に動かしてしまうと、また骨折してしまうかもしれないから仕方ないかもしれないが。


 病名はわからないが、症状は簡単だ。足の骨だけ異様にもろく折れやすくなる。ただそれだけだ。


 最初に気づいた――厳密には気づかされたのが一週間前の朝。寝具はベッドを使っていた俺が、床に足をつけて立ち上がろうとした瞬間に脛の骨を折ったのが始まりだった。


 立ち上がる時にどこかにぶつけたとか、バカみたいなお茶目心を発揮して自分で自分を痛めつけたわけじゃない。


 単純に自分の体重分の負荷に、俺の足が耐えられなかったのだ。


 そこからは少し記憶がない。普通に痛いしうめいて叫んで忙しかったからな。気づけば麻酔を打たれて目を覚ましたら病室の天井を眺めていた、ってくらいの急展開だった。


 それから色々と家族を交えて説明されたが、どうやら俺の両足は何らかの突然変異でぼっろぼろのかっすかすになってしまったらしい。骨粗しょう症の重症患者と同じくらい骨がもろくなっていたそうな。


 もちろん俺にも家族にも心当たりはなし。前日まで同級生とふざけ合いながら廊下を爆走していた両足が、まさか一晩でポテロング並みの強度になるなんて信じられないし。


 しかし現実、俺の両足は俺の体重すら支えられないままぽっきりと折れてしまった。事実として体は変化してしまっているのだから、原因はともかく結果は認めないといけない。


 医者の先生にとっても未知の症状らしく、何とか骨密度を戻そうと色々策を講じてくれてはいるようだ。実を結んだことがまだないけれど。


「っつか、そもそもなんで両足限定なんだか」


 昨日の見舞いで母親からもらっていたマフィンを朝食後にパクつきつつ、自分に起こった症状について考える。


 スマホやパソコンがあればネット検索をかけたんだろうけど、基本的に病院内での通信機器を//(時間切れ)


 骨粗しょう症とかじゃないファンタジー寄りの病気とかでもよかったかもしれませんね。それこそ一回目のように『両足が透けて実体が薄まる』みたいな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ