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1194回目 2022/6/20

 数え方として厳密なのは『一人』なのでしょうが、細かいところはぶん投げて無視しました。結局、『コーラン』も出せませんでしたし。こんなことならキャラの名前を『コーラン』にしておくべきでしたね。


 一回目

 お題『たった一つの女の子』

 必須要素(無茶ぶり)『コーラン』

 文字数『1006文字』 未完


 タイトル『中庸世界と言うそうです』


「女? なにそれ?」


「え?」


 開口一番、なかなか衝撃的な質問をされた私は、女の子みたいな顔をした男の子に見下ろされている。こっちが尻もちついてたら、立ってる相手には誰だって見下ろされるものだけど。


 男の子の後ろには雲がまばらに漂っている空が見える。緑っぽい青で、なんか健康には悪そうな色。地球じゃ見なかった色。


 でもおかしい。私は外国にきたつもりもないし、覚えもない。最後の記憶は、学校に遅刻しそうだったから近道をしようと林の中にあった裏道をダッシュしていたところで終わっている。


「えーっと、だからその、私は近藤恵麻っていう、女の子、です……」


「コンドウエマが名前なのはわかった。だが女の子? って何なんだよ? 階級? 肩書? 職業? 全然わからないんだけど?」


「……性別、ですけど」


「性別? あんた、そんな古代の価値観引っ張り出してきてからかおうっての? 今どき旧文明時代の研究者でも気にしないよ、それ」


「…………はい?」


 性別が、古い? 人間の身体の特徴に新しいも古いもないんじゃないか?


 ってか、古代の価値観って、それじゃあまるで、今を生きている人間には性別なんて存在しないみたいな言い方じゃ……。


「でも、あなたは男の子、だよね? 顔は女の子っぽいけど」


「バカか? 現代の人類は生まれついてのホルモン調整と投薬でさっさと雌雄同体になっちまうんだから、見てくれなんてだいたい似通うだろ?」


「いや、そんな近未来ファンタジーみたいなこと言われましても……」


 ってか、空が緑がかった青になる近未来って嫌だな。さっきからちらちら視界に映る空の色、心の奥の方から不安感を煽ってくるんだけど。


「じゃあ、あなたの名前は?」


「フリード。コンドウエマって虫みたいな名前よりはマシだろ?」


「いやいや! 近藤が名字で、恵麻が名前だから!! 親からカマドウマみたいなノリでつけられてないからね、私!!」


 もし本当にそうなら徹夜で親と殴り合いのケンカをしても改名の訴訟を起こすぞ! 虫が大っ嫌いなのに名前の由来にされたらたまったもんじゃない!!


「名字……性? まさかお前、貴族の出身か?!」


「貴族? そんなのいるんですか?」


「……身分制度も知らないのか? フリじゃなくて?」


「私の生きてきた国と時代じゃ、とっくに廃れた制度なので……」


 //(時間切れ)




 二回目

 お題『早すぎた、と彼は言った』

 必須要素(無茶ぶり)『胸キュン』

 文字数『954文字』 未完


 タイトル『好きになる条件』


 前々から思っていたことだが、こいつには我慢という言葉の意味を脳みそに刻まないと人間社会に適合できないんじゃないかと、改めてあきれ返ってしまう。


「……早すぎた」


「当たり前だろ。今朝廊下ですれ違い様に挨拶してくれたからその日に告白とか、頭湧いてるんじゃないのか?」


 主にウジが。


 ちなみに、この話を聞いているのが学校の昼休みで、この馬鹿が告白なんて蛮行に及んだのが一限目終わりの小休憩の時間だ。マジで馬鹿じゃねぇの。


「仕方ないだろ! 今度こそ運命だと思ったんだよ! 笑顔で会釈してくれた彼女を見た瞬間、胸キュンが止まらなかったんだから!」


「表現が微妙に古いのも気になるけど、それただ目が合ったのを誤魔化すための愛想笑いだろ。絶対に好意由来の笑みじゃないだろ。さっき初対面がそれって言ってたよな? お前に話しかけた女子は全員お前に気があるとでも本気で思っているのか?」


「違う、のか?」


「精神内科か脳神経外科で診てもらった方がいいぞ。確実に何かの病気だお前は」


 自分がモテ男だなんて妄執に囚われている男なんて、話を聞くだけでも哀れでしかないのに目の前で呼吸しているともはや切なくなる。


 多分、こいつは病気なんだ。そう思わないとこっちまで頭おかしくなりそうだ。


「俺はいたって健康体だ。が、どうしてあそこまで拒絶されたのか、どうしても理解できない」


「入学してから今まで起こした自分の恋愛遍歴を思い返しながら胸に手を当ててみろ。本当に理解できないのか?」


「…………何か変か? 青春を謳歌していただけだろ?」


「頭からケツまで数時間内に終わるものを恋とは言わんし青春とも呼ばせねぇよ」


 実際に頭が痛くなりそうな主張を聞きつつ、たった一ヶ月で68人に告ってフラれた異常者にため息をこぼした。


 なお、その68人全員がこんな感じで告白されたから断っている。当たり前だ。目が合っただけ、少し話をしただけで好きになられた上に即日告白をしてくる男なんて、女子からしたら普通に恐怖の対象でしかない。逆の立場でも相当なホラーだぞ、この案件。


 そもそも、早すぎたとかそういう次元じゃないんだよ、こいつの行動力。好意と信頼を育てる関係性の構築を無視して一歩踏み込みやがるから//(時間切れ)


 世の中には勘違い男なる人もいるようですが、ここまで重症だと対人コミュニケーションそのものに問題がありそうですね。こんな病気も探せばあるかもしれません。


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