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1192回目 2022/6/18

 私のイメージだと、学校の怪談でよく聞くバリエーションの『一段増える階段』って十二段から十三段になるパターンが多かった気がします。十三が不吉な印象のある数字だからでしょうか?


 一回目

 お題『マイナーな階段』

 必須要素(無茶ぶり)『右の上履き』

 文字数『1235文字』 未完


 タイトル『十三階段の踊り場で』


「校舎の屋上に続く階段?」


「そうそう、ロープが張って通行禁止にしてあるあそこ」


「そこを上がっていく女子生徒を見た、って?」


「多分。これが踊り場から落ちてきたし」


「……それ、昼休みの話なんだよな?」


「だって怖いじゃん! 幽霊かもしれないじゃん!!」


 放課後になって話があると呼び止められてされたのが、階段だか怪談だか判別のつかない話だった。右足の上履きを片手に迫られたところで、俺にどうしろっていうのか。


 義明が言うには、四限目の移動教室からの帰りに幽霊っぽい女子生徒と遭遇して、落としものを拾ってから今まで忘れていたらしい。


 最初は気にならなかったようだが、時間が過ぎていくうちに霊的な存在に出くわしたんじゃないかと怖くなってきたそうな。だからって俺に相談されても霊感ねぇよ。


「後から怖くなるくらいだったら、その時に確かめればよかったじゃねぇか」


「だって普通に立ち入り禁止になってるとこ入れるかよ! 先生に怒られたくねーし!」


「意外と真面目だよな、そういうところ」


 そうでなくとも、何かしら理由があって立ち入り禁止にしたんだろうから、むやみに近づいちゃダメなんだろうな。


 あんまり校舎の屋上とか意識したことなかったけど、背の高いフェンスくらいはあったよな? 落下防止用のフェンスがあるのに立ち入り禁止にしてるってことは……。


「――昔、飛び降りでもあったのかな?」


「は?! そうなの!? じゃあ、俺が見たのって、自殺した女子生徒の霊ってことに……!?」


「だったら物証を残すわけないだろ。少し落ち着けバカ」


 根拠のない俺の推測に混乱しかけた義明の頭をひっぱたく。つい受け取っちまった遺留品の上履きで殴っちまったが、平手やグーで殴るよりはマシだろう。


「ってぇ!! 何すんだ哲郎!! せめて素手で殴れよバカ!!」


「嫌だよ、痛いし」


「曰くつきの代物で殴られる方が精神的に痛いんだよ! 察しろよ!!」


「いわくつきって決まったわけじゃねぇだろ、面倒くせぇなぁ」


 義明の奴、すっかり幽霊を見ちまったって思い込んでやがるな。


「はぁ……わかったよ、行くぞ」


「へ? 行くって、どこに?」


「この上履き、元あった場所に返せばビービー叫ぶ心配もなくなるんだろ? ついでに誰か来てた証拠でもないか探してやるよ」


「――えええぇぇぇ?! や、やめとこうぜ! 呪われるかもしれないだろ!?」


「その時は知らん。死んだら俺自らお前も呪ってやるからよろしく」


「いい! じゃあ行かなくていい!! 職員室で落とし物として扱ってもらうからいいって!!」


「呪い信じすぎじゃね……?」


 霊感もノウハウもないのに、そう簡単に人を呪えるかっての。


「ほら、さっさと行くぞ。わからないことをわからないまま放置してるから怖いんだ。さっさと調べて、さっさと忘れれば大丈夫だって」


「あ、哲郎!」


 かばn//(時間切れ)




 二回目

 お題『彼の汁』

 必須要素(無茶ぶり)『ゴム』

 文字数『1564文字』 未完


 タイトル『身体は伸びないゴム人間』


 人生って、本当に予想外のことが起こるものだ。


「……うわぁ」


 まずそれに気づいた時の俺は、自分自身にドン引きした。


 ついでに直前までのやり取りもあってか、周囲にいた連中もドン引きしていた。多分、俺とは違う理由だろうけど、まぁ今はおいておこう。


「お、おまえ……」


「血、じゃなくない?」


 机やいすや教科書類が散乱した教室で、俺を取り囲む連中は俺から一歩離れながら見下ろしていた。


 状況は簡単だ。いじめの標的にされていた俺が、クラスメイトの一人に突き飛ばされた時に机の角に頭をぶつけて出血。額の血管を切ったからか、猛烈な勢いで血が飛び出し、さすがのいじめっ子連中も大笑いなんてできなかった、ってところか。


 それだけならこんなにドン引きされることはなかっただろう。異常だとは思うが、俺がこういう扱いをされているのは日常風景で、クラスメイトもその程度で動揺するほどかわいらしい性格をしていない。


 じゃあ今はどういう状況か? っていうと、俺も正確には理解できていないんだけど。


「うわ、すっげぇねばねばする」


 直に触って理解できたことは、俺の額から出てきたのは真っ赤な血じゃなく、どちらかというと白くてねばねばした汁、ということだ。


「な、なんだよそれ!?」


「……さぁ? 俺が聞きたいよ」


 俺を突き飛ばしたいじめっ子がねばねば汁を指さすが、事情を知ってるやつがいるなら俺の方から聞きたいくらいだ。叫ばなくても異常事態なのは理解している。


 ただ、他の奴らにはわからないだろうけど、俺の血が白い液体に変わってからだろうか。俺自身には他にも色々と変化が起きている。


 まず、痛みを感じない。無痛症って病気が世の中にはあるらしいが、もしかしたらそれかもしれない。突き飛ばされて倒れた時に、机にぶつけた頭以外にも背中や腕も床に打ち付けたはずなのに、まったく痛くなかった。


 同時に、俺の中にあったいじめっ子やクラスの奴らに対する恐怖心や劣等感も消えていた。無痛症ってのは精神にも作用するらしい。いや、俺の場合はその病気か知らないんだけど。


 だからこそ、敵だらけの教室の中で周りを取り囲まれていても冷静に慣れるんだと思う。俺の心は、もう痛みを感じることが出来ないほど固まってしまったのだろうか。


「ん? ――うわ、固まってる」


 ちょっとセンチメンタルなことを考えたからか知らないが、指についた白い液体がさらに固まり弾力が増していた。


 まるで接着剤を指につけてしまったときのように、親指と人差し指の間に糸を引いてぐにょんぐにょんしている。


 というか、この感触、もしかして。


「ゴム?」


 そうだ、前にテレビでゴムの木を傷つけて樹液を出しているところを見たことがある。記憶の中では木工用ボンドみたいなイメージだったけど、本物は俺の額から出ているような感じなのかもしれない。


 じゃあ俺、額からゴムの樹液だしてるわけ? 何それ気持ち悪い。


 なら心身ともに痛みを感じなくなったのも、ゴムの樹液が出る体質になったから? そんなまさか。ファンタジーな意味合いの植物人間になったわけでもあるまいに。


「……おい、誰かカッター持ってる奴いる?」


「……な、なにする気だよ?」


「いいから貸せよ。別にお前らと違って他人を傷つけるような悪趣味、持ってないから」


 心の痛みが消えた影響もあってか、今までよりも強気に出たのが気に障ったらしい。いじめっ子連中は総じて顔をしかめていたが、体がおかしくなった俺に積極的に絡みに来る度胸はないらしい。


 結局、ギャラリーの中の誰かからカッターナイフが投げてよこされた。名前なんかも書いてないが、まぁいいか。


「よっと」


 俺はや//(時間切れ)


 某海賊のキャプテンみたいなキャラではないのですが、タイトルとしてつけるならこれが一番かな、と思って採用しました。詳しい設定は考えないまま書いたので、今後の展開は不明です。


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